
月夜見山荘では「ふるさと納税」の返礼品として、私が所属している狩猟グループの仲間たちと共に、3年ほど前から狩猟見学ツアーを行ってきました。毎年何組かの方が、狩猟の現場を見てみたいと早川を訪れてくれています。

受け入れ側としては可能な限り周到に準備をしますが、獲物が獲れるか獲れないかは山の神様の采配。獲れた時もあれば、残念ながら獲れなかった時もあります。
しかし、共通して言えるのは、獲物が獲れた、獲れなかったという結果以上に、猟師と一緒に山へ行き、獣の痕跡を見て、なぜここに座ったのか、獲物が来るのを待っている間、何を考えどこを見ていたのか。そんな山や獣の見方を話したときに、参加者の興味関心がグッと深まるような気がします。

猟の後の宴では、猟の話はもちろんですが、釣りや山菜などの山の恵み、この山の町での暮らし、そして獣害や過疎高齢化をはじめ地域が抱える課題へと、話題はどんどん広がり深まっていきます。
狩猟免許の取得はもちろん、田舎暮らし、移住など、踏み込んだ話になることもあります。
「月夜見山荘」に泊まってもらい、「おすくに」で山の幸を使った料理を食べてもらう。それも、山の豊かさを知ってもらう大切な方法です。しかし、自分の足で山へ入り、実際に見聞きし、また地元の仲間たちとふれ合ったときの反応は、宿泊や食事のそれとは明らかに違いました。
そして、それは案内する私たちにとっても、いつも以上に楽しく、充実感のある時間でした。

こんなことを考えていると、自分が学生時代に、初めて早川へ来たときのことを思い出します。
まだ移住する前、地域の方に山菜採りやきのこ狩りへ連れて行ってもらったり、「狩猟を見に来ないか」と誘ってもらったりしました。
それまで知らなかった山の暮らしにふれたときの、感動とも衝撃ともつかない感覚。その体験が、私を山の暮らしへ深く引き込み、やがて早川へ移り住むことにもつながっていったのだと思います。

月夜見山荘と「おすくに」を始めたとき、私たちが大切にしていたのは、「山の豊かさを分かち合いたい」という思いでした。
けれど、狩猟見学を重ねるなかで、そのもう少し先にあった自分たちの願いに気づきました。
なぜ、山の豊かさを分かち合いたかったのか。それは、自分がかつてそうだったように、実際に山へ入り、楽しみ、学び、この土地に根ざした暮らしに関心を持つ人を増やしたい。そして、そのなかから、それぞれの関わり方で、一緒に山と関わっていく仲間を増やしたい。からだったのです。
今度は、自分が受け取った体験を、ほかの誰かに手渡す番なのかもしれない。
狩猟見学で起きた参加者の変化と、自分自身の原点を重ねて考えるなかで、そんなことをもっとできる場所が欲しいと思うようになりました。
それが、「山の共同よろず小屋」という発想につながった、大きな理由の一つです。

【クラウドファンディングの現在地】9月1日17:46確認時点で、146人の方から4,040,000円のご支援をいただき、目標の40%まで来ました。応援してくださっている皆さま、本当にありがとうございます。
募集終了まで、残り44日。
目標は1,000万円です。このプロジェクトはAll-or-Nothing方式のため、期間内に目標へ届かなければ、いただいたご支援はすべて返金され、小屋を建てることはできません。実現には、あと596万円が必要です。
ここから先は、私たちだけの発信では、届けられる範囲に限界があります。
この取り組みに共感していただけましたら、どうか力を貸してください。ご支援はもちろん、この投稿のシェアや、山の暮らし、地域づくり、狩猟や自然体験に関心のありそうなご友人・知人へのご紹介も、大きな力になります。
「こんな取り組みが早川町で始まっている」と、身近な一人に伝えていただくだけでも、そのつながりが、この小屋を実現へ近づけます。
山の暮らしを次の人へ手渡す場所を、必ず形にしたいと思っています。ご支援と情報の拡散に、どうかお力を貸してください。



