
「外出の支援」と聞くと、通院や買い物のような、どうしても必要な用事を思い浮かべるかもしれません。
病院に行く。薬を受け取る。生活に必要なものを買う。もちろん、それは大切な外出です。ガチで大切です。
でも、私たちの外出はそれだけでしょうか。
人に会ったり、好きな場所へ行ったり、途中で寄り道したりする。用事がなくても、街に出て時間を過ごすことがあります。
そういう時間も、私たちの暮らしの一部です。
外出は「用事」だけではない
何かを達成するためだけに、外出するわけではありません。
外の世界と接点を持つことが、「外出」の本質です。
たとえば、コンビニで欲しいものを選ぶ。
「あれかな、これかな」と時間をかけて決めて、自分でレジへ持っていく。お金の計算が難しければ、必要なところだけガイドヘルパーが手伝う。
外から見れば、ただ買い物をしているだけかもしれません。
でも本人にとっては、自分で選び、自分で買い、街の中で自分の時間を過ごしている。
そういう経験を重ねることで、その人は街の中で「いつもいる人」になっていきます。
逆に、外出する機会が少なければ、その人の姿は地域から見えにくくなります。
「行きたい」ときに出かけられるか
障害のない人の多くは、外出するたびに「これは必要な外出なのか」と問われることはありません。
行きたいから行く。それだけです。
けれど、外出にケアが必要になると、その当たり前が、家族の予定やガイドヘルパーが見つかるかどうかに左右されます。
誰かが悪いという話ではありません。
必要なケアを担う人が足りなければ、本人の「行きたい」が、そのまま外出にはならないということです。
制度があっても、ガイドヘルパーがいなければ使えない。
それが、いま起きています。
外出を「特別なこと」にしないために
ガイドヘルパーは、本人を目的地まで連れていくだけの人ではありません。
本人が街の中で自分の時間を過ごせるように、一緒に出かける人です。
今回のクラウドファンディングでは、2026年度に大田区でガイドヘルパー養成研修を3回実施します。
そして、研修の準備や運営、修了後に現場へつなげる実践を記録し、他の地域でも使える「ガイドヘルパーから始めよう」実践スターターキットとしてまとめます。
ガイドヘルパーを増やしたいのは、外出を特別なイベントにしたくないからです。
行きたいから、出かける。
知的障害のある人にも、その当たり前がある地域を増やしたいと思っています。
この取り組みを、ぜひ広げてください。
文責:中村和利



