
こんにちは、Hito Rehaの横山です。
これまで、「障害のある子どもたちと実際に過ごしてみる」「すごろくやミニゲームを通して、障害のある人の暮らしや、人との関わりについて考えてみる」という活動をご紹介してきました。
今回は、その次のステップです。大学生たちと一緒に、「そもそも、本質は何なんだろう?」ということを考えました。
「障害について知ってもらう」だけで、本当に変わるのか?
実際に障害のある子どもたちと過ごしてみる。ワークショップをやってみる。
そこで、大学生たちからはいろいろな声が出てきました。
「思っていたより普通に話せた」
「どう関わればいいのか最初は分からなかった」
「一緒に遊ぶと、自然に会話ができた」
「障害について、今まであまり考えたことがなかった」
こうした一つひとつの声を出発点にして、
「じゃあ、なぜ今まで関わる機会がなかったんだろう?」
「知ってもらうためには、何が必要なんだろう?」
と、さらに問いを深めていきました。
「無関心な人に、どうすれば伝わる?」
ここで出てきた大きな問いの一つが、「無関心な人に、どうすれば伝わるんだろう?」というものでした。障害について発信する。講座をする。制度について説明する。もちろん、それらも大切です。でも、そもそも「自分には関係ない」と思っている人に、情報を届けるだけで行動は変わるのでしょうか。
そこで私たちは、「どう伝えるか」だけではなく、「どうしたら、関わってみようと思えるのか?」を考えることにしました。
体験したことを、もう一度「問い」にする。
今回の活動では、デザイン思考の考え方も取り入れながら、大学生たちがこれまでの体験を振り返りました。実際に障害のある子どもたちと過ごした経験。そこから出てきた声。ワークショップの中で感じたこと。参加者同士で出てきた疑問。そうした自分たちの一次的な体験や声をもとにしながら、関連する情報や事例などの二次情報とも照らし合わせていきます。
「自分たちはこう感じたけれど、実際にはどうなんだろう?」
「これは本当に一つの問題なのかな?」
「もっと根本にあるものは何だろう?」
そんなふうに、一度出した答えを、もう一度疑ってみる。
本当に解決したいのは「障害への理解不足」なのか?
考えていくと、最初に見えていたものとは違う問いが少しずつ見えてきます。
例えば、「障害について知らない」ということだけが問題なのではないかもしれない。知らないから関わらない。関わったことがないから、よく分からない。よく分からないから、自分から関わるきっかけがない。そして、関わるきっかけがないまま、「自分には関係のないこと」になってしまう。だとしたら、「障害を理解してもらう」だけではなく、「関わるきっかけそのものをどうつくるか」が大切なのではないか。大学生たちは、そんなふうに考え始めました。
「知る」だけで終わらせない
これまでの活動を振り返ると、
知らない → 実際に会ってみる → 一緒に過ごしてみる → 感じたことを言葉にする → 「なぜ?」と問い直す。という流れができていました。
そして、ここからさらに、「じゃあ、自分たちに何ができる?」へと進んでいきます。今回のシェアハウスも、最初から「シェアハウスをつくろう」と決まっていたわけではありません。
大学生たちが実際に体験し、考え、話し合う中で、
「もっと日常の中で関わることができたら?」
「一緒に暮らしてみたら、何が起こるんだろう?」
という新しい問いが生まれてきました。
その問いの先にあったのが、「大学生と障害のある人が、一緒に暮らす」という今回のプロジェクトです。
次は、「アイデアを形にする」
ここまで、「障害のある子どもと実際に過ごす」→「ワークショップを通して考える」→「本質は何なのかを問い直す」というところまで来ました。
そして次に始まったのが、「じゃあ、どうしたら実現できる?」という段階です。
大学生たちは、ここから具体的なアイデアを考え、「大学生と障害のある人が一緒に暮らす」という形へと少しずつ近づいていきます。次回は、そんな「アイデアを形にしていく過程」についてご紹介します。一つのシェアハウスができるまでには、実はこんなにも多くの「問い」がありました。
引き続き、その過程をお伝えしていきます。



