
こんにちは、ヨコロンコーヒーの大山ようこです。
神戸でコーヒー屋さんを始めて、「与論島出身です」と話すようになってから、少し不思議なことが起きるようになりました。
与論島に思い出がある方や、ご家族が与論島出身の方が、お店を訪ねてきてくださるようになったんです。
■ 何十年たっても、覚えている人がいる
お話をしていると、何度も耳にする言葉があります。
「与論島の、あの人にお世話になったのよ。もう何十年も前だけどね。」
そして、島へ帰る日を楽しみにしながら、都会で働いている人がいること。
与論島推し仲間さん達
それを聞くたびに、私の大好きな与論島の先輩や後輩、おじさん、おばさんたちの顔が浮かびます。島では当たり前のようにそばにいた人たちが、遠く離れたこの街で、まるでアイドルのように「推されて」いる。その魅力を知ってくれている人が、こんなにもいるんだと知ったとき、私はとてもうれしかったです。
■ 「この人、知ってる!」から始まる旅
だから、ヨコロンでも同じことが起きたらいいなと思っています。
初めて与論島を訪れた人でも、この活動報告を読んで、写真を見ていてくれたから、「あ、この人知ってる!」と思ってもらえる。
庭の草刈りをしてくれているのは、このおじちゃん。
灯油を入れてくれているのは、あのガソリンスタンド。(お湯を温めるのは灯油なので)
お掃除をしてくれているのは、この人。
そんなふうに、ヨコロン村に関わる人たちのことを知ってもらうことで、訪れる人と島の人とのあいだに、共通の言葉が生まれていく。
いつか宿に置く案内帳にも、そんな人たちのことを載せたいと思っています。
例えば、帰ってくる人が歩きやすいように、小道を整えてくれたおじちゃんは福地さんです。とか。
丁寧に草を刈ってくれています
そんなふうに、その人がしてくれたことと、そこに込められた想いで紹介したいんです。
やがて泊まりに来た人が、
「この道を整えてくれた人がいるんだ」「この家には、こんな手が重なっているんだ」
と感じてくれたら、建物の見え方も、与論島で過ごす時間も、きっと変わると思うんです。
景色の奥にいる人が見えてくると、観光地だった場所が、
少しずつ「会いに帰りたい故郷」になっていく。
ヨコロンも、そんな場所になれたらうれしいです。
裏の小道まで綺麗にしてくださっています。
■ すでにそこにあるものに、光を当てる
この話をしていたとき、ある方からこんな言葉をもらいました。
「私がやっていることは、新しく価値をつくることではなく、すでにそこにあった関係や感謝に、光を当てる作業なのかもしれない。」
その言葉に、私は「そうか」と思いました。
私がしたかったのは、新しい何かをつくることではなく、もともと島にあった人と人との関係や、ありがとうの気持ちに、光を当てることだったんだと。
大馬さん、Enishiくん、福地のおじちゃん、才良おじちゃん。
お家や私をずっと気にかけてくれる、お家の前の池畑さん。そして、ヨコロン宿の運営チームの有馬瞳姉ちゃん、淳兄ちゃん、小髙明日香さん、たかしさん。
一人ひとりの物語を書いていくうちに、ヨコロン村の地図のようなものが、少しずつ見え始めています。そのことに、私自身がいちばん感動しています。
この活動報告をシェアしていただいたり、与論島や古民家に興味がありそうな方に伝えていただけたりすることも、私にとって大きな励みになります。
どうぞよろしくお願いいたします。
ヨコロンコーヒー焙煎所
大山ようこ
―――
なぜ「村」と呼ぶのか。「おかえり」と迎える人と、「ただいま」と帰ってくる人。その往復が重なっていく場所を、私は村と呼びたいと思いました。ヨコロン村は、一棟貸切宿「ヨコロン」を拠点に、与論島との関係を育てる人たちとつくる、小さな村です。



