
『排尿力を育てる本』の制作を進め、クラウドファンディングを始めたことで、おかげさまでこれまで以上にたくさんの方と、この本についてお話しする機会が増えました。
その中で、皆さんが一様に驚かれることがあります。
私が、「この本が届いたら、ぜひ身近な男性にも読んでもらってくださいね。」とお伝えすると、「えっ、男性も読む本なんですか?」と聞き返されることが、とても多いのです。そのたびに私は、「そうなんです。むしろ男性にこそ読んでほしいと思っているんです。」とお話ししています。
今日は、その理由を少し詳しく書きたいと思います。
私はこれまで、尿もれ・頻尿についての講座を、女性だけでなく男性にもお伝えしてきました。今回掲載している写真も、実際に男性が多く参加してくださった講座での一枚です。そこで感じてきたのは、排尿について悩んでいる男性が、本当に多いということです。
排尿に関するさまざまな調査を見ても、男性にも多くの悩みがあり、夜間頻尿や尿の勢い、残尿感など、男性に多くみられる症状もあります。
そして私自身、これまで講座や仕事を通してたくさんの男性と排尿についてお話ししてきました。20代、30代の若い方から、40代、50代の働き盛りの方、そして高齢の方まで。
「年齢を重ねてからの悩み」と思われがちですが、実際に話を聞いてみると、若い世代からすでに何らかの困りごとを抱えている方がいます。これまで私がお話を聞いた中で、排尿について「まったく困っていない」と話された男性は、むしろごくわずかでした。
体の仕組みを学んでいくと、男性には男性特有の体の構造があります。さらに、現在のトイレ環境や生活習慣の変化を重ねて考えていくと、なぜ男性にも排尿の悩みが多いのか、見えてくることがあります。だからこそ私は、若いうちから自分の排尿について知ってほしいと思っています。
ところが、ここに一つ大きな壁があります。
男性に、この情報をどうやって届けるのか。
企業研修などでは、たくさんの男性にお話しする機会があります。でも、プライベートな時間に自分から「尿もれ・頻尿の講座へ行ってみよう」と参加することは、男性にとって女性以上にハードルが高いように感じています。
だから私は、女性が講座に来てくださった時にも、「ぜひ家に帰ったら、ご主人や息子さん、お父さんとも排尿について話してみてください。」とお伝えしています。
すると後日、
「夫に聞いてみたら、実はずっと悩んでいました。」
「20代の息子も悩んでいることを初めて知りました。」
「主人も頻尿を気にしていました。」
そんな報告を、本当にたくさんいただきます。身近な人だから、知っているとは限らない。排尿のことは、それくらい話しづらいことなのだと思います。
だから今回、本をつくるうえで大切にしていることがあります。それは、女性だけの本にしないこと。男性の体の仕組みや男性が抱えやすい悩みについても、女性と同じようにしっかり取り上げています。
そして内容だけではありません。編集・ディレクションをお願いしている生野さんとも、「男性が自然に手に取れる本にしよう」と話しながら、制作を進めています。特に、本を読む機会の多い40代、50代の働き盛りの男性が、書店や家の中で違和感なく手に取れるような、落ち着いたデザイン。でも、体の仕組みやトレーニングについては、難しくならず、見て理解できる。そんな、シンプルで分かりやすい一冊を目指しています。
もちろん、女性にも読んでいただきたい。高齢の方にも届けたい。でも同時に、20代、30代の若い男性にも。40代、50代の働き盛りの男性にも。自分の排尿について考えるきっかけとして、この本を手に取ってほしいと思っています。
そして、この本がお手元に届いた時には、ぜひ身近な男性にも、「これ、読んでみて。」と渡してみてください。もしかしたら、それまで聞いたことのなかった話が返ってくるかもしれません。
講座で実際に男性の皆さんと話し、その悩みを聞いてきた今だからこそ、私は心から思っています。『排尿力を育てる本』は、男性にこそ読んでほしい本でもあります。一人ではなかなか口にできない排尿の悩みに、この本を通して気づき、話し、向き合える人が増えてほしい。そんな思いで、今日も本づくりを進めています。
引き続き、『排尿力を育てる本』出版プロジェクトを応援していただけましたら嬉しいです。



