
市東地域がかかえる大きな課題の一つに耕作放棄地の拡大があります。村田川とその支流がいくつも流れる市東地域は昔から水が豊富で米作りがさかんな場所。市東地域でとれるお米は美味しいと評判でした。しかし、耕作者の高齢化、後継者不足は深刻で、近年急激に耕作放棄地が増えていました。耕作放棄地はすぐに草ボウボウになり、元の田んぼに戻すのは大変な労力が必要になります。また、耕作地はイノシシのすみかとなり、イノシシ被害にあってしまって耕作をあきらめる人も増えるなど悪循環が生じています。
耕作放棄地の拡大を防ぎ百年続くたんぼを目指す
市東地域15町会共創プロジェクトでは、2023年度から『百ねんたんぼ』と名付けた田んぼで、百年続く田んぼを目指して田んぼの耕作を行っています。これは農家さんが引退して作り手がいなくなった田んぼをお借りして耕作を行っているもので、一般参加者も含めて、みんなで田植えから収穫までを行っています。特に、田植えイベントは、市内外からも多くの参加者がおとずれ、キャンセル待ちも出るほどの人気ぶりです。
耕作していない田んぼも花でいっぱいに
また、耕作していない田んぼも定期的な草刈りを行うと同時に、花の種を撒いて、花いっぱいにするといった取り組みも行っています。今年は「花プロジェクト瀬又」と題して、地域で養蜂も行っているワンドロップファームさんと共同で、地域を花いっぱいにするプロジェクトとして開催しました。休耕田に咲いた花は、景観を美しくするだけでなく、ミツバチが蜜を集めて、蜂蜜になります。また、花が終わると土にすき込んで肥料(緑肥)にするという、田んぼとしての利点もあります。
自然と始まったお米作り
そんな活動をしていく中でプロジェクトメンバーの中から自主的に引退する農家さんから引き継いでお米作りを始めようとする人が出てきました。『百ねんたんぼ』の活動の中で得てきた米作りのノウハウを活かし、広大な耕作放棄地が出来てしまうことをなんとか防ぎたい。そんな思いでお米作りを始めた人達がいました。『百ねんたんぼ』での経験があったとはいえ、広大な田んぼでのお米作りは平坦な道ではありませんでした。そして次から次へとやってくる様々トラブルや、イノシシの獣害といった困難を乗り越えて、なんとか収穫までこぎつけることが出来ました。
お米から地域の特産品に
そんな風にしてプロジェクトメンバーの力で収穫したお米を前に、かねてからプロジェクトに色々な面でご協力いただいていたワンドロップファームさんと、何気なく「このお米を使って何か特産品が出来るといいね」という話しをしていたところから、「米粉と蜂蜜を使ったバウムクーヘン」というアイデアが生まれました。そして、それはすぐに実現しました。それが『百ねんバウム』なのです。
豪雨被害を受けた田んぼも多かった市東地域
令和8年8月千葉豪雨や、そのあとの長雨、そして台風25号と大雨が続いたことで、プロジェクトメンバーが耕作する田んぼも含めて、市東地域の田んぼには大きな被害がありました。そのため、収穫量は例年に比べてかなり減ってしまいました。当初は「リターンに市東のお米を」という話しもあったのですが、収穫量が減って、充分な量のお米が集められない懸念があったため取りやめになりました。そんな中でも『百ねんバウム』にするためのお米はなんとか確保できていたこともありリターンとして設定しました。
『百ねんバウム』の原材料になるお米や蜂蜜を市東地域で作り続ける。そのことによって美しい田園風景や花がいっぱいの市東地域が「百年つづきますように」。それがこのリターンに込めた私達の思いです。




