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秋田の老舗鮎料理専門店が幻の川漁師めし復活に挑む!鮎出汁きりたんぽプロジェクト

秋田の田舎町にある創業60年の鮎料理専門店の挑戦がいま始まる! 川漁師(かわし)に代々伝わる幻の「鮎出汁黄金スープ」を口伝により復活させ、 自家製あきたこまちの炭火焼きりたんぽを組み合わせた「鮎出汁きりたんぽ」が誕生します。 豪雪に閉ざされる町に希望の明かりを灯す唯一無二の特産品をお届けします。

現在の支援総額

2,266,000

2,266%

目標金額は100,000円

支援者数

178

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2023/12/25に募集を開始し、 178人の支援により 2,266,000円の資金を集め、 2024/01/28に募集を終了しました

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秋田の老舗鮎料理専門店が幻の川漁師めし復活に挑む!鮎出汁きりたんぽプロジェクト

現在の支援総額

2,266,000

2,266%達成

終了

目標金額100,000

支援者数178

このプロジェクトは、2023/12/25に募集を開始し、 178人の支援により 2,266,000円の資金を集め、 2024/01/28に募集を終了しました

秋田の田舎町にある創業60年の鮎料理専門店の挑戦がいま始まる! 川漁師(かわし)に代々伝わる幻の「鮎出汁黄金スープ」を口伝により復活させ、 自家製あきたこまちの炭火焼きりたんぽを組み合わせた「鮎出汁きりたんぽ」が誕生します。 豪雪に閉ざされる町に希望の明かりを灯す唯一無二の特産品をお届けします。

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<新聞に掲載されました>

毎日新聞(2023年12月27日付)
日本経済新聞(2024年1月16日付)
朝日新聞(2024年1月19日付)
河北新報(2024年1月20日付)
秋田魁新報(2024年1月26日付)


◎ごあいさつ

ご覧いただきありがとうございます。
秋田県南部の豪雪地帯、小野小町の生誕と終焉の地といわれる田舎町で代々鮎を育て、鮮度抜群の締めたての鮎とこだわりの鮎料理を提供している「鮎乃家(あゆのや)」の、小野田覚司(おのだかくし)と申します。

曽祖父から鮎と共に歩み始めて60年、私で四代目になります。

小学校から大学まで野球を続けた野球少年で、大学卒業後に都内の飲食店を経て地元秋田に戻りました。小学校の卒業文集で宣言した通り家業を継いで、今年で15年目になります。

毎年、秋田の豊かな大自然の恵みを活かして約30万匹の鮎を育てています。

鮎の生産者としては生産量は多い方ではありませんが、鮎にストレスを与えない環境に気を配り、河川放流する鮎と店舗で提供する鮎をのびのびと育てています。

■奇跡の生育環境 「天然鮎より美味しい」と言われる<こまち鮎>

小野小町ゆかりの地が点在することから、この地で育まれた鮎を<こまち鮎(あゆ)>と名付けました。

こまち鮎の特徴は、養殖なのに「天然鮎より美味しい」との声を皆さんからいただいていることです。その秘密は「生育環境」にあります。温度管理など育てるのが非常に難しい鮎は、水温が一定の地下水を使って育てるのが一般的です。地下水は温度が一定に保てる一方、天然のプランクトンがあまり存在しません。しかし、私たちの鮎は、地下水ではなく、近くの清流「雄物川(おものがわ)」の水を使って育てているのが特徴で、天然のプランクトンが豊富に含まれています。こうした恵まれた生育環境に加え、養殖という安定的に栄養が取れる状態で鮎が育つことで、「天然」と「養殖」の「いいとこどり」により、鮎の味は深みと美味しさを増します。こまち鮎を食べた方からは、「今まで食べてきた鮎は何だったのだろう」「食べるのがもったいないくらい」とおっしゃる方が多いです。

店舗では、炭火でふっくらジューシーに焼き上げた鮎の塩焼きはもちろん、「養殖ならでは」の鮎のお刺身や鮎寿司、鮎酒などここでしか食べられない鮎料理の数々を提供しています。

自然と共存しながら鮎を育てることは管理が非常に難しいですが、こまち鮎を召し上がった方から絶賛いただく多くの言葉や、はるばる遠方から毎年のようにお越し下さる方々がいることが、大変でも続けられる原動力になっています。

◎このプロジェクトで実現したいこと

このプロジェクトでは、鮎乃家の原点である川漁師(かわし)に伝わる"幻”の黄金スープの復活と、自家製きりたんぽを組み合わせた冬の新商品鮎出汁(あゆだし)きりたんぽの開発を成功させ、秋田の新しい郷土料理を世に送り出すことです。

■高級食材「鮎」をふんだんに使った「川の漁師めし」"幻"の黄金スープ

出汁に使うのは高級食材である鮎。もちろん私たちが真心こめて育てた<こまち鮎>です。天然鮎が豊富に捕れた時代、川の漁師である川漁師(かわし)は鮎を出汁に使っていたそうです。

川漁師とは、読んで字のごとく、川の漁で生計を立てる仕事で、鮎乃家の初代・私の曽祖父も二代目の祖父も川漁師でした。
今の養殖技術は曽祖父と祖父の時代の川漁師の経験と知識の長年による結晶です。川漁師のノウハウは、鮎の生育だけでなく料理にもいかされており、そのひとつが「鮎の出汁」です。当時は、「川漁師の隠れたごちそう」として、鮎の出汁が皆に愛されたそうです。

当時のレシピはありませんが、鮎乃家に伝わる「口伝」を元に復活させ、味も現代人に合うように研究を重ねました。

■丁寧な下処理をして焼干しにすることで、味が更に深みを増す

今回鮎出汁を商品化するにあたって、魚特有の臭みを軽減させ、味わいに深みを生み出す工夫として鮎を一度炭火で焼き干しすることにしました。保存性を高めるため川漁師は鮎を焼き干していたという私の父・三代目の記憶があったからです。

何度も研究を重ねるうち、鮎を焼き干す前に内臓を丁寧に取り除き、旨味であるぬめりを残して塩水で洗う一手間を加えることにしました。出汁に苦味が出ないようにする一工夫です。囲炉裏で鮎をまんべんなく炭火でじっくり焼くこと2時間。鮎を焦がさぬよう気をつけます。

下処理した鮎と昆布を水からコトコト火にかけ、煮立つ前に昆布を取り出し丁寧にアクを取りながらさらにコトコト1時間。最後に濾し器で濾して、地元の調味料で味付けし、幻の黄金スープが完成します。時間をかけて焼き干しした鮎でとった鮎出汁は、口の中から鼻にぬける鮎の風味がなんとも言えず上品な味わいに仕上がりました。

きりたんぽは鶏出汁がほとんどなので、鮎出汁きりたんぽは秋田はもちろん全国どこにもない逸品です。ご飯ととても相性が良い新感覚の味わいをお届けできると思います。また、鮎の出汁はきりたんぽ鍋以外にもしゃぶしゃぶ鍋の出汁としても使用でき、無限の可能性が広がる素材だと感じています。

■味付けは地元の調味料にこだわる

鮎乃家では、調理法へのこだわりのほか、使用する調味料や材料に関しても、できるかぎり地産にこだわっています。

甘露煮など鮎の加工品に使用している醤油はもちろん、鮎出汁に使用する醤油も創業慶応3年のヤマモ味噌醤油醸造元を使用します。これに自家製味噌か地元の酒蔵の酒粕を用いて調味するかどうかを最終調整しようと考えています。

実を言うと昨年から鮎乃家では鮎しょっつる(魚醤)を研究しています。先日仕込んでから一年寝かせた鮎しょっつるを精製しました。改良は必要なものの手応えを感じる味わいだったので、近い将来、鮎しょっつるで味付けした鮎出汁もできるかもしれません。こちらも長い目で楽しみにしていてくださればと思います。

■産卵期を過ぎると「売れなくなってしまう」鮎を使用。丹精込めて育てた鮎の命を無駄にしない

ところで、ここまで読んでいただいた方のなかで、「鮎を出汁に使うなんてもったいない!」と思われるかもしれませんが、現代に復活させた鮎出汁に用いる鮎は、秋の産卵時期に黒く変色して商品価値を失った鮎を使用します。

鮎は「年魚」と言われる一年しか生きられない魚です。秋の産卵時期を迎えると鮎は黒く変色していきます。味は変わらないものの、商品価値が下がり、そのまま販売することはできません。そのため、黒く変色した鮎は、お刺身やたたき、唐揚げなどに加工して提供してきましたが、コロナ禍で来店者数が減り、在庫余剰の状態でこのままでは廃棄の道をたどるしかありません。

「丹精込めて育ててきた鮎を1匹たりとも無駄にしたくない」という生産者としての想いを胸に、味は変わらないのに、ただ黒いだけで廃棄対象になってしまう鮎を有効活用する道を模索したのが、今回の商品開発の原点でもありました。

鮎の生産者でもある鮎乃家だからこそ再現できた”幻”の黄金スープは、食品ロス対策にもなっているんです。皮が黒くなっても、出汁は黄金!ぜひたくさんの方に”幻”の黄金スープを召し上がっていただきたいです。

秋田の郷土料理「きりたんぽ」のこだわり

■鮎乃家の田んぼで育てた「あきたこまち」を使用

今回、最高の鮎出汁に合うきりたんぽにもとことんこだわりました。きりたんぽに使う米は、鮎乃家の田んぼで自分たちで育てた自家製「あきたこまち」です。

実は鮎乃家では、鮎を育てるかたわら、お米も育てています。私たちが暮らす地域は、米所の秋田の中でも、朝晩の寒暖の差が大きく、冬季の豪雪に由来する豊富で綺麗な水源もあるため、県内でも特に美味しいお米が獲れる地域といわれています。2023年は秋田はもちろん全国的にも高温の影響から一等米の率は低くなりましたが、 鮎を育てながら、朝晩毎日田んぼに通い、大切にお米を育てることで、今年も一等米の認定を受けることができました。 

■自家製「きりたんぽ」のこだわり〜土鍋×手作り×炭火焼

米を炊くのは昔ながらの土鍋を採用しました。火加減は難しいですが土鍋で炊いたご飯はやはり甘みや旨みが格段に違います。毎日のご飯を土鍋で炊くことにして試行錯誤を重ねた家内が土鍋ごはんを担当しています。

炊いたお米を熱いうちに半殺しといわれる半分すりつぶした状態にします。粘り気が強いため一人はすり鉢を持ち、一人はすりこぎで押しつぶす、2人がかりの作業です。これが相当な重労働、お米は固すぎても柔らかすぎてもダメなのでその加減も地元のお母さんたちの熟練の技が光ります。

形を整えるのも難しく、あまり細いと煮た時に崩れやすくなり、太くても棒を抜いた時の穴のバランスが悪くなるので気をつけています。

きりたんぽ作りに慣れていない方が作ると下の写真の奥のようなきりたんぽになってしまいます。

違いがわかりますでしょうか。もちろん市販されているきりたんぽのように機械で作れば一定に成形できますが、私たちは手作りのぬくもりや、地元のお母さんたちの熟練の技も大切していきたいと考えています。

きりたんぽの仕上げの焼きは、鮎と同様炭火焼です。良い色合いまでじっくり、ふっくら香ばしく焼き上げます。囲炉裏には一度に20本も刺さらないので、この作業を何度か繰り返しても、きりたんぽを作るのは1日数十本を作るのが限界です。

秋田の郷土料理と言いつつも大変な手間と労力がかかるため、県内でもきりたんぽはスーパーで買うのが一般的となりましたが、こだわりの鮎出汁には一本一本手作りした炭火焼のきりたんぽをお届けしたいと考えています。

鮎出汁も炭火焼きりたんぽも時間をかけた作業となりますが、より良いものを皆様にお届けできるよう妥協せず商品作りを行なっています。

◎冬の新商品「鮎出汁きりたんぽ」に込める思い

なぜここまで時間や手間をかけて「鮎出汁きりたんぽ」を作りたいのかと思われるかもしれません。鮎といえば夏のイメージを抱く方も多いと思います。

それには鮎乃家、そして将来的には鮎乃家のある田舎町の抱える問題を「鮎出汁きりたんぽ」を機に解決していきたいという切なる思いがあるからです。

雪に閉ざされる町。冬でも活気ある店を作りたい

鮎乃家のある地域は豪雪地帯で、冬は長く雪に閉ざされます。

山と川に挟まれた地形に位置することから、豪雪で全国的に有名な秋田県横手市よりも積雪量が多く、多い時で積雪が2メートルを超えるときもあります。そのため、朝晩2時間程度の重機での除雪が日常となります。町も静まり返り、人の気配が感じられなくなります。

夏場に多い観光のお客様もほとんど見られず、冬場は地元の宴会頼みになります。地元の皆様のおかげでこれまでは何とかやってこれましたが、コロナを機に冬の宴会需要もなくなりつつある今、この先立ち行かなくなる現実に直面しています。夏の10分の1程度まで売り上げが落ち込むため、従業員さんには仕事がある日以外は休んでもらっているのが現状です。

「鮎出汁きりたんぽ」を軌道に乗せて商品を作る仕事を増やし、冬でも活気ある店にしたいと考えています。


■河川放流量の減少、これ以上の生産量の減少を食い止めたい

秋田県では天然鮎の減少に伴い、資源確保のためにも養殖した鮎を各河川の漁協組合で遊漁用に放流しています。秋田県内には鮎の養殖事業者が3つあり、鮎乃家はその1つです。鮎乃家では毎年1トン以上の鮎を地元の河川から100キロ離れた河川まで、計5つの河川に放流しています。

鮎は大変デリケートな魚なので、輸送には気を使います。放流前日から水温、酸素、餌を管理し、4トントラックでの輸送もできる限り水槽内を揺らさず鮎が傷つかないように心がけています。

しかしこの放流事業も、放流量を減らすことが決定しています。というのも放流するだけでは、河川環境が悪化している現代では水のきれいな上流まで鮎が登ってくることができず天然遡上に繋がらないからです。今後は放流用の予算を河川環境改善のために3割回すことが決定しています。この先、鮎の新しい販路を拡大しないと、すでにピークから半分に減らしている生産量をさらに減らすことになり、事業が立ち行かなくなる危機感を持っています。

地元の宴会需要に左右されず、放流事業が縮小しても、商品づくりや発送作業を軌道に乗せることができれば、冬場のパート従業員さんの生活を守れるだけでなく、ゆくゆくは新たな雇用を生み出すことができます。

いま鮎乃家で働いている従業員さんの中には介護や育児従事者がいます。不本意な離職の道を選択するのではなく、どうやったら働きやすくなるかを話し合い、多様な働き方ができるようにすすめています。今後は飲食営業から商品作りと発送作業に徐々にシフトし、高齢者や介護・育児従事者など制約のある人材にも働きやすい環境を作り、ウェルビーイングを向上させるお店作りを目指したいと考えています。

◎秋田産<こまち鮎>の一生〜鮎乃家の一年

ここで鮎とともに歩む鮎乃家の一年をご紹介します。私たちにとっては日常ですが、これをお話しすると驚かれることがほとんどなので、少し長くなりますがお付き合いください。

■冬の頃 鮎入荷〜恵まれた地下水で稚魚を育てる

毎年1月にかけて、秋田の県央、男鹿半島にある県水産振興センターまで鮎を入荷しに行きます。片道120キロを超える道のりを4トントラックで4〜5回往復して輸送します。この作業も私が毎年行っていますが、失敗すれば一年が無駄になる責任ある輸送はすごく気を使うため、何日も前から緊張してしまいます。なるべく水槽内の水を揺らさないように振動に気をつけ、輸送中も酸素量や水温に気を配ります。

無事に入荷した後も、少しの変化でも死んでしまう繊細な鮎なので気を抜けません。小鮎の時期はしっかり食べられているか、運動は足りているか確認しながら毎日3回手作業で餌を食べさせます。30万匹に及ぶ鮎に全て餌をあげるのに毎回1時間ほどかけて全ての鮎に目が行き届くようにしています。雪深い秋田、雪解けまではハウスの中で、水温水量ともに鮎にとって好条件の恵まれた地下水で育てています。

■初夏 雪解け〜清流の川の水を引いた池へ引っ越し

新緑の美しくなる頃、雪代という雪解け水がおさまると雄物川の濁りもとれるので、養殖池に川の水を引き入れます。鮎乃家は川の上流に位置するので、清流の清らかな水を引くことができます。池に水をはると雪で折れた木々が浮いてくるので、それを取り除く作業に一週間ほど追われます。苔の状態、石の状態が良くなったころを見計らい、小鮎をハウスから池へ輸送します。

■天然鮎に劣らぬ理由は川の水にあり

養殖施設といえばコンクリートで固められた池に、地下水を入れて育てるところが一般的です。デリケートな鮎にとっても水温が一定な施設の方が管理もしやすいでしょう。ですがそうした施設とは一線を画し、清流の川の水を引き入れた鮎の飼育をすることにこだわりました。なぜなら国産飼料だけでなく天然の苔をたくさん食べさせ、鮎にとってストレスのない環境を作ることが、唯一無二の天然鮎に劣らぬ香り高い鮎に育つからです。

ちなみに池に敷き詰めた玉石は、鮎が苔を食べるときに怪我をしないように、つるつるした材質を選んでいます。

■夏の日常

清流とはいえ川の水を引くとそれなりに汚れます。とくに雨の降った日は泥も流れてくるため徐々に汚れが蓄積してきます。池と池をつなぐ金網は10枚以上ありますが、水流を保ち鮎の過ごしやすい環境を保つため1日4回の掃除は欠かせないほか、池自体も定期的に掃除を行います。

このあたりは自然が豊かなので、サギやタカやトンビなど肉食の鳥も多く容赦なく鮎を狙ってきます。そうしたハンターたちを地道に追っ払いながら鮎を育てます。自然との共存は困難を極めますが、美味しい鮎を育てるため妥協なく続けています。

■鮎の出荷・加工前日〜より澄んだ山の沢水へ

鮎を出荷・加工する前日には、川の水から、より澄んだ山の沢水の池に鮎を移すひと手間を加えることで、お腹に残った食べ物や排泄物などを出し切ることができ、天然鮎に劣るどころか、むしろ食べやすく臭みのない鮎本来の味をお楽しみいただけるようにしています。

豊富な地下水、上流の澄んだ川の水、山の沢水など、3つの豊かな水源を中心に秋田の大自然の恵みが美味しい鮎を育んでいます。これからもこだわり抜いて”香魚”の名にふさわしい鮎の味を守り続けていきたいと考えています。

◎鮎とともに60年。地元に愛される鮎乃家のこれまでとこれから

初代の曽祖父・二代目の祖父は川漁師(かわし)といわれた天然鮎を獲る名人でした。自然が豊かで天然鮎が豊富に捕れたこの地域でしたが、時代と共に天然鮎の数が減少し、獲れる量も減っていきました。雨が降れば川が濁るので3日は漁に出られない、それならばと鮎を育てることを考えたのが二代目の祖父でした。

当時荒地だった今の土地を借り、石を積み上げ池を整備し鮎の養殖の研究が始まりました。至難といわれた鮎の養殖でしたが、試行錯誤の末に成功し、祖父の手伝いで学生時代から川に入っていた三代目の父の時代にようやく技術が確立しました。

美味しい鮎を育てるだけでなく、鮮度抜群の鮎料理を召し上がっていただくために養殖池のすぐそばに古民家風のお店を構えました。最初提供していたのは鮎の塩焼きのみ。そこから鮎の田楽や鮎の唐揚げ、鮎のお刺身、鮎寿司など、名物の鮎料理を生み出してきました。

地元の宴会需要のほか多くの観光客の方で賑わう日々でしたが、東日本大震災で一変。それまでご来店いただいていた多くのお客様がいらっしゃらなくなり、売り上げは右肩下がり。さらに新型コロナウイルスの感染拡大で飲食需要は大打撃を受けました。

仕入れを見直したり、抑えられる経費は抑え、出て行くお金を限界まで減らしました。それでも鮎を育てるには国産飼料のほか、酸素を供給する水車の電気代、施設管理費など譲れない膨大な出費がかさみます。赤字が膨らみ、もうダメかもしれないと何度思ったかわかりません。

お客様が来られないのなら、お客様の元へ鮎をお届けしよう

コロナ禍の一番苦しい時期でしたが伴侶を得て、二人三脚でお店の立て直しにとりかかりました。メニューの見直し、無駄な動線の見直し、食材の管理の徹底などさらに経費を見直しました。そして「お客様がお店に来られないのなら、お客様の元へこちらが出向こう」をスローガンに、全国に向けてネット販売をはじめることにしました。

■鮎を育てるところからお届けするまで、全て自分たちで真心込めて丁寧に

商品はどの大きさの袋に詰めたらいいか、数量をかえて試作をいくつも作りました。パッケージデザインは素人ながら家内が担当しました。鮎を育てるところから、商品をお客様のお手元に届けるまで自分たちで行うことで費用を抑え商品を完成させました。2022年2月ネット販売開始。初めてネットで売れた商品は「小鮎のマリネ」一つでした。

■調査、研究、改善を繰り返し、念願の上位表示に

売り上げは順調には伸びませんでしたが、諦めずに地道に更新を続けました。他の鮎の養殖業者さんのサイトを研究してみたり、商品を増やすだけでなく、私たちの強みである商品の説明を詳しくしてみたり、パッケージデザインもリニューアルを重ねました。そうするうちに、口コミも徐々に増えていき、リピートしてくださる方やお友達から頂き物をして美味しかったので、という注文も増えてきました。ネット販売から一年半たった2023年夏には、前年夏の6倍の売り上げになりサイト内で上位表示されるまでに成長しました。

■地元に愛される鮎乃家から、全国に愛される鮎乃家へ

ご注文のお客様に直接商品をお届けするときには心ばかりの手書きの一筆箋を入れています。まだまだ駆け出しですが、真心込めて育てた<こまち鮎>を選んでくださったことへの感謝の気持ちを込めています。これまでは地元や観光客の方といった来店のお客様がほとんどでしたが、これからはそれに加えて全国の皆様へ私たちの鮎をお届けしていきたいです。

「鮎出汁きりたんぽ」がその大きなきっかけとなってくれることを願っています。

◎リターンのご紹介〜全て保存料・着色料等一切不使用

お返しの品では「鮎出汁きりたんぽ」ほか、鮎乃家のオリジナル商品を組み合わせたものをご用意しました。素材を大事にした味付けを心がけており全て保存料・着色料等一切不使用です。リターンには心ばかりの一筆箋のメッセージ、おすすめの食べ方を記載したレシピと送料が含まれます。

■リターン1 【鮎出汁きりたんぽ】(2〜3人前)
幻の川漁師めし「鮎出汁黄金スープ」と秋田の郷土料理「きりたんぽ」を組み合わせた渾身の新商品です。

■リターン2 【温めるだけで名店の味セット】
鮎出汁きりたんぽとネットで大好評の解凍不要”温めるだけで名店の味”シリーズの鮎の塩焼きと燻製をセットにしました。

■リターン3 【鮎乃家プレミアムセット】
鮎出汁きりたんぽと売店や道の駅で人気の鮎料理をセットにしました。全てが手の込んだ逸品揃いで、鮎乃家の商品の全てが詰まっているセットです。

■リターン4 【シェア鮎農園】
あなただけの鮎を育てます!1年間こまち鮎のオーナーになれるシェア鮎農園。小鮎、若鮎、成魚、子持ち鮎…一年を通して鮎の成長に合わせたおすすめの調理法で調理した鮎料理を年6回に分けてお届けします。季節ごとの味わいをお楽しみください。

◎今後のスケジュール

2023年12月 鮎出汁最終調整、試作研究
       パッケージ検討      
2024年1月 鮎出汁完成
       クラウドファンディング終了      
       鮎出汁きりたんぽ商品作り開始
2024年2月  リターン品発送準備
2024年春 一般発売開始予定

◎資金の使い道

「鮎出汁きりたんぽ」の開発とパッケージ試作、リターン品の制作と発送のための資材調達および発送代、CAMPFIREの手数料等に大切に使用させていただきます。経費は絞りに絞り公庫からも借りていますが、東日本大震災から毎年冬の資金繰りが大変なためご支援いただいた金額を冬の運転資金にも充てさせていただきたいと思います。鮎を育てることや商品づくりへのこだわりはもちろん、梱包、発送まで、これからも自分たちで心を込めて行うことで、みなさまへの恩返しができればと思います。

◎最後に〜曽祖父から子へ、守り続けた暖簾を次の時代に残すために

私自身今回のプロジェクトを通して、鮎乃家の壮大な物語を振り返り、これからどのような物語を紡いでいきたいか、四代目として私は何ができるか、そして何をしたいかが明確になった気がします。

東日本大震災やコロナ禍を何とか乗り越えたものの、今の生活は決して楽ではありません。むしろ苦しくて、もうやめた方がいいのではないかと頭をよぎることもあります。では何をしたいかと考えると、結論はいつも「この地で鮎を育てていきたい」なんです。「こまち鮎を食べた方々に幸せになってほしい」その思いだけなんです。

曽祖父から脈々と受け継いだ鮎とともに生きる道を、五代目となるであろう子どもや、その先の時代まで残せるように、鮎乃家の暖簾を守りたいと思っています。子どもは「あゆ、あゆ」と言えるようになったばかりですが、いつか自らこの仕事をしたいと思ってもらえるような、そんな仕事をしていきたいです。

祖父は「1匹たりとも鮎を無駄にしてはいけない」と常々父に言っていたそうです。生涯を鮎と共に生き、鮎の養殖技術の創生期を担った祖父の言葉は重く、何とか現在の危機を乗り越えて大切な鮎を1匹も無駄にせず生かす方法を確立すること、そしてこまち鮎を全国の皆さまへお届けできるようにすることが、四代目の私の時代の大きな仕事なのだと感じています。

小さな田舎町から新商品「鮎出汁きりたんぽ」を全国の方にお届けするプロジェクト。
一人でも多くの方に私たちの<こまち鮎>や新商品「鮎出汁きりたんぽ」に託す私たちの思いを応援していただけたら嬉しいです。

〒019-0205 秋田県湯沢市小野字大山沢15番地
電話:0183-52-3243
website : https://www.ayunoya.com/
instagram : https://www.instagram.com/ayunoya_akita/
Facebook : https://www.facebook.com/ayunoya.akita/

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

最新の活動報告

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  • 鮎乃家の3.11

    2024/03/11 23:43

    あの日から13年がたちました。あの日から東北、そして鮎乃家の日常は一変しました。お店自体に大きな被害はなかったものの、停電が続き、鮎の池に水を送るポンプが停止しました。軽油で発電し、水を汲み上げ続けて鮎の命を守りました。そしてあの年を境に、毎年のようにお越しくださっていた東北の多くの方々ともお会いできなくなりました。業績自体も年を経るごとに下がり、苦しんでいる中でのコロナ禍。もがき苦しんだ13年間でした。奇しくも今年の3.11は、鮎乃家の新たな歴史を刻む新商品の発送準備が始まりました。長らくの試作期間を経て、2月から本格始動したクラウドファンディングのリターン品「鮎出汁きりたんぽ」。昨日ようやく贈答箱が到着し、今週から来週にかけて皆様にお届けする予定です。大変お待たせいたしましたが、順次発送させていただきますので、冷凍庫の空き容量をお確かめの上、今しばらくお待ちくださいませ。 もっと見る

  • いつも鮎乃家を応援してくださり、ありがとうございます!ご支援者の皆さまの多くの応援によって「鮎出汁きりたんぽ」は無事商品化の運びとなり、長らくの試作を経て現在は量産体制に入りました。クラウドファンディング終了後、すぐに今年の鮎の入荷が始まり男鹿半島を数往復しました。鮎出汁きりたんぽ作りの最終調整で試作を重ねながら、鮎と共に生活するシーズンが始まり忙しくする中で皆さまへのご報告もままならず申し訳ございませんでした。鮎出汁スープはさらに工夫を加え、時間はかかりますが、おそらく皆さまが今まで飲んだことのないような鮎味のスープに仕上がったと思います。鮎出汁スープもきりたんぽも手間をかけて作っているため、1日に数十食しかできませんが、従業員さんもどんどん手際が良くなり、皆で助け合って毎日頑張って作っています。”おちゃっこ”(秋田では休憩時間にお茶を飲むことをこう呼びます)の時間に、従業員さんから「家にこもらず、毎日みんなの顔が見られて嬉しい」「時間に追われず幼稚園のお迎えに間に合うので助かる」「こんなばっぱ使ってけるからありがでぇ(こんなお婆ちゃんでも雇ってくれてありがたい)」などと言った声が聞こえてきます。2月にこれだけの雇用を生み出せたのは、おそらく初めてではないかと思います。それもこれも、ご支援者の皆さまのおかげです。感謝を込めて大切にリターン品をお送りします。ただ一つお詫びがあります。2月中にリターンをお送りできるよう予定してまいりましたが、今回の発送用に準備した箱が3月にならないと納品されないことが判明しました。違う箱で送ることも急遽検討しましたが、試作を頑張りすぎて鮎出汁きりたんぽの量産も2月いっぱいかかりそうなので、リターン品の発送は3月中の発送に変更させていただければと思います。楽しみに待っていてくださっている皆さまには大変申し訳ございませんが、もう少しお待ちくださいませ。どうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る

  • 鮎乃家にとっておそらく最初で最後のクラウドファンディング、残り1日を残して最終目標200万円を達成できました。ご支援くださった皆様、本当にありがとうございます。大自然と共存しながら大切に育てたこまち鮎をすべて廃棄することなく有効活用できる見通しが立ちました。鮎の生産者として、これほど嬉しいことはありません。そして、この冬も無事に乗り切れそうです。二代目である祖父の「1匹たりとも鮎を無駄にしてはいけない」その言い伝えを守り、これからも美味しい鮎を大切に育ててまいります。もう終了みたいな挨拶になってしまいましたが、まだあと1日あります!!一人でも多くの方に私たちの取り組みを知っていただけるよう、そして鮎出汁きりたんぽをお届けできるよう頑張りますので、最後までご協力の程どうぞよろしくお願いいたします。 もっと見る

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