こんんちは、CFS支援ネットワーク 赤垣です。
2018年に静岡県主催で行われたME/CFS医療講演会で、お話させていただきました内容をみなさまにもご覧いただきたいと思います。行政だからこそ、できることがあります。
ME/CFSの病態、患者の生活実態を、全国の専門職に知ってもらう
国の調査によりますと、ME(筋痛性脳脊髄炎)/CFS(慢性疲労症候群)患者数は8万~24万人と推計されており、平成26年度「慢性疲労症候群患者の日常生活困難度調査事業」事業報告書によりますと、ME/CFS患者のうち約30パーセントは日常生活上の身の回りのことができず介助を必要としており、外出困難であったり、終日寝たりで過ごしていることや、約13パーセントの方は、自分では起立が困難で、支えがなければ立位の保持や歩行も困難な重症患者であることが判明しております。
このような状況にも関わらず、医療、福祉等の支援になかなかつながらず、また、社会はもとより家族等から正しい理解も受けられず、孤独の中で闘病を続けなければならないとうのが実態です。
行政機関だからこそできる、ME/CFS患者の包括的な支援
一方、全国の保健所では指定難病の患者等への対応のため、「難病患者等相談事業」として「訪問相談事業」、「医療相談事業」をはじめとするさまざまな事業を細やかに実施し、多くの難病患者さんが住みなれた地域で安心して暮らせるように支援を行っております。
このことから、指定難病とされておりませんが「難病」であるME/CFSについても保健所が「相談の窓口」になっていただくことによって、ME/CFS患者さんは孤独な闘病生活から開放され、社会からの孤立も防ぐことが可能です。また、行政機関だからこそ、他の関係機関との連携もスムーズに行きやすく、包括的な支援が可能となるものと考えます。
そのためには、保健所の皆様をはじめ関係機関の皆様へ「ME/CFS」についての正しい理解を広めることが重要です。ここから、ME/CFS患者さんの生活支援のスタートが始まるのです。
ME/CFS患者さんが地域で安心して暮らすために
ぜひ、多くの皆様にご賛同いただき、全国の保健所や関係機関に「ゆらりさんの本」を届けさせてください。