7月3日クラウドファンディングを始めることになった経緯を連続ツイートしました。今回はそのまとめです。 ↓ ↓ ↓ ↓これまでも、個人で、ドーム作品をいろいろ試してきましたが、ちゃんと作品に仕上げるためにはそれなりの日数(や費用)が必要で、クラウドファンディングはどうかな・・・なんてことを、もわ~っと考えていたら、何ヶ月か前、『シド・ミード展』のプレイベント、渋谷のトークショーで、『シド・ミード展』のプロデューサー、植田さん(ガンダム作品もたくさんプロデュースしてる)にちょっと話してみたら、なんとそのトークショーの会場を提供してくれたのが、クラウドファンディングを運営している「キャンプファイヤー」だったんですね。 * * *で、そのことをトークショーの控え室で一緒になった河森監督にも話したら、「河森正治EXPOでも、ドーム作品を公開する」という話を聞いて、やはり時代はドームだよね、という話になりました。その後、こんどは、河森正治EXPO最終日、控え室でドームのことを話したら、河森も「加藤さん、ミケレンジェロが描いたシスティーナ礼拝堂を見ましたか?」「いや僕は、ヨーロッパには行ったことないけど、アメリカの大学の巨大伽藍の天井に、学生がバットマンのマークをくっつけるイタズラをやってて、それを床に寝っ転がって見上げたりした、あの感動が 」と、またまたドームの話で盛り上がったのでした。 * * *今回、ドーム用の絵を描くにあたって(まだ完成してないけど)、ニコニコプ・ラネタリウム部の皆さんに、いろいろノウハウを教えてもらいました。実際に何枚かドーム絵を描いて、プラネタリウムを会場に発表会に参加させてもらったけど、自分の絵がドームいっぱいに映し出されるのは、もうすごい経験で。たくさんの映像作家が、プラネタリムの魅力にとりつかれているのもよくわかります。でも、プラネタリウムは科学番組を上映するところという歴史もあるらしく、僕がこれまで観てきたプラネタリウムも、比較的、真面目なものばかり。実際、僕が美術(メカニックデザイン)を担当した、日本SF作家クラブ創立50周年記念のプラネタリウム番組 『未来はボクらがつくるんだ!22世紀のものがたり』(五藤光学研究所) (2013年)でも、僕はデザインを担当しただけでCGはスタッフが仕上げることになってて、あまり無茶ができませんでした。 * * *少し時間が遡りますが、いぜん、まだ僕が住んでる東京の杉並区にプラネタリウムがあったとき、そこの館長さんがプラネタリウム界ではかなり有名な人で、その人がプラネタリムの本を出すことになり、『地上に星空を プラネタリウムの歴史と技術』伊東昌市 著(ポピュラー・サイエンス)僕がそのイラストを担当したことがあったのね。でその先生と一緒に、各地のプラネタリウムや、プラネタリウムの投影機を作ってる、五藤光学とミノルタ(今は、コニカミノルタ)の工場を取材で見学したりした。プラネタリウムのドームの裏側(上側)は、まるで硬式飛行船の中みたいで、鉄骨で支えられたドームの上にタラップで登れるようになってたり、イラストを書き上げる途中、杉並の科学館のドームを使って、持ち込んだレーザーディスクの『スターウォーズ』を投影してもらって、僕と僕の妻と先生の3人だけで、観たりした。そしてあるタイミングで、先生がヨーロッパで撮影してきた巨大列柱のある遺跡のスライド写真を、ドームに投影してくれたのよ。今みたいにコンピュータで画像を加工処理できたりしないので、遺跡を撮影した3枚のスライド写真を(現像するときに)互いに重なる部分を暗くして、3枚が一つに綺麗に繋がるように工夫してあった。そしてそういった処理にはとても手間とお金がかかることを、教えてもらいました。そのとき、思ったのよ。僕はドームでこれをやりたいんだと。3枚の重なる部分の加工を、当時まだ発展途上だった3DCGアプリでできないかと四苦八苦したりもしたけど、結局うまくいかなかった。そしてぼくはまた日常のイラストを描く仕事に戻り、いつしか杉並区の近所のプラネタリウムは閉鎖されて、プラネタリムは、明石の天文台や、杉並区から少し離れた板橋区のプラネタリウムで、よくある科学番組を観るだけになっていたのね。そうしたとき、SF作家クラブから「プラネタリウム番組を作ることになった」と、その美術の仕事が来たのね。SF作家クラブ協賛のプラネタリウム番組『未来はボクらがつくるんだ! 22世紀のものがたり』 * * *そして、ニコニコプラネタリウム部の皆さんとの出会いが。いっぱいドームがのアイデアスケッチを描いて、それでも2枚ほど、いちおう完成して、実際にドームで観ることができて、でもそれは、ラフスケッチ段階のもので、仕上げられたドーム絵では無い。ドーム絵を、最後まで仕上げてみたい!そんなこんなで、クラウドファンディングを始めることになったのでした。今日は、読んでいただき、ありがとうございます。
6月29日 夕方リターンに用意する直筆イラストには、キャンバスを使うことにしました。いわゆるサイン色紙だと、紙質が、僕が描く絵柄には向いていないのです。消しゴムをかけるとすぐにボロボロになるし、絵の具を使うと、紙がどんどん水分を吸い取ってしまって、絵の具の「伸び」を利用した表現が難しいからです。でもまずは、大きさを決めねばなりません。サイズが大きすぎるとキャンバス面を絵で埋めるのが大変だし、支援者に送るのも(梱包とかが)大変になります。小さすぎると、今度は描けるテーマが限られてきます。ところが、ネットで検索しても、ちょうど良い大きさのキャンバスが見つかりません。価格も、安いものは本当に安っぽいし、ちゃんとした木枠に張ったキャンバスはそこそこの値段です。リターンでは、ある程度の枚数を描かねばなりませんから、そのバランスに気を使います。 でも、最終的には、画材屋さんから送られてきたカタログ冊子に、大きさや注文できる枚数、価格と、希望通りのものを見つけました。キャンバスの大きさは、F3とF0でいくことに決めました。手持ちの未使用F6キャンバスボードを、カッターナイフを使い、F3とF0の大きさに切り分けます。6月30日 夕方から夜にかけてあとは、実際に描いてみながら詳細を決めていきます。28日には、近所のダイソーでイーゼルの形をした写真立てを見つけて買ってきてあったので、リターン用の画像に使うことも考えて、飾って写真に撮ってみました。
制作開始です。まず天井画作品 01『アラベスク』の、女性の顔を完成させます。僕が顔を描くときは、決まったモデルはなく頭にあるイメージを画面に描き写す作業です。うまくいくときもあれば失敗することもあります。ほとんどは偶然の産物なんですね、実はこの女性の顔は『モデルグラフィックス』誌(スタジオぬえ特集)で描いたときに「気に入った顔が描けたけど、本の表紙に登場させるには、ちょっと顔つきがキツすぎるかな」とボツにしたものなのでした。絵全体は横幅9千ピクセルありますが、顔の原寸の画像になります。顔を細部まで細かく描くためには、絵全体の画像サイズを拡大するのがいちばんですが、そうすると画像ファイルそのものが重くなり、タブレットのペンを使って描くときに、画面の描線の動きが、手に持つペンの動きに追いつかなくなってしまうのです。また、割とこまめに保存する、データのバックアップも大変になってしまいます。女性の顔も、胴体も、後からドレスやアクセサリーを描き足す予定なので、今現在は裸の状態で描いています。
募集公開日の前日募集を公開するタイミングとして、7月10日の夜21時が決まっており、前日の9日は、その準備にあてることにしていました。日課となっている自転車の散走も中止。そして公開日公開日当日は、ツイッターを使った事前告知を予定していました。 ・昼に一回 ・公開1時間前の20時に一回、とくに「限定コースは早い者勝ちになるでしょうから、事前の会員登録が必要です」みたいな文を入れましょう、と担当者さんに何回も言われていたので、これを忘れるわけにはいきません。でも、当日の夕方は、梅雨の合間の晴れ間が広がり、気温も涼しくて気持ち良い。つい、自転車で走りに行くことを決めてしまいました。そんな感じで、自転車で走っている時に思いついたのです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜我が家では最近、夕食の時に、海外ドラマ『24』(トゥエンティー・フォー)を視ることにしていました。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 事前告知を、『24』のジャック・バウアーがやっているようにしたらウケるんじゃね? (拳銃を持ったジャック・バウアーのシルエットを画像の隅に入れることもチラッと頭に浮かびましたが、それはやめにして・・・)。夕方18時(午後6時)日課の散走から仕事場に戻ってきたのが、午後5時半。「夜9時の3時間前」の画像を一生懸命作ってましたが、しかし、完成したのは、午後6時05分でした・・・。「3時間前」は諦めて、「2時間前」からいくことにして、「午後7時(2時間前)」「午後8時(1時間前)「公開(爆弾が起爆)」の3枚の画像を作り、「午後7時(2時間前)」を午後7時(ほぼ)ちょうどに無事にツイートして、残りは自宅のパソコンからツイートできるようにクラウドにアップロード。夕食のため自宅に向かったのでした。