ご支援いただきました皆様へこんにちは。ブリッジフォースマイル代表の林です。この度は、私たちの初めてのクラウドファンディング挑戦を応援くださって、本当にありがとうございました!!309人のパトロンのみなさまのおかげで、目標の123%を達成し、619万円をご支援いただくことができました!たいへん嬉しく、心から感謝申し上げます。正直なところ、9月は、目標達成は難しいんじゃないか、個別に寄付のお願いをしたら嫌がられるんじゃないか、そんな不安でいっぱいでした。でも、多くの方が、SNSでシェアしてくださったり、社内の掲示板に掲載くださったり、チラシを配ってくださったりしたおかげで、少しずつご支援が集まっていきました。みなさまからのあたたかい応援メッセージにも、とても励まされました。本当にありがとうございました!!これから、領収書や返礼品の発送等は、順次対応してまいります。しばらくお待ちいただければと存じます。また、巣立ちプロジェクトや寄付仲介プラットフォームの進捗報告も、随時させていただきます。ちょうど12月5日は弊団体の設立日で、15周年を迎えますが、皆さまからとても素敵な記念プレゼントをいただきました。これからも、親を頼れない子どもたちに寄り添い、支えられる存在になれますよう、精一杯尽力してまいります。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!
◆ルーキー(施設退所者)とナビゲーター(ボランティア)が1対1でペアを組む「自立ナビゲーション」18才で施設を退所した若者は、就職・進学、ひとり暮らしと、これまでの生活と環境が激変し、大変不安定な時期を迎えます。そんな彼らを見守り続けるプログラム「自立ナビゲーション」。・研修を受けたブリッジフォースマイルのボランティアが・マンツーマンで・毎月1回の面談(お食事など)をしながら・2年間継続して見守りますさて、具体的にはどんな活動をしているのでしょうか?ルーキーの「まこち」と、ナビゲーターの「おはな」ペアの様子をご紹介します。◆「他の人ならパス」 ペアの希望かない 欠かさず面談「まほち!こっちこっち」。駅の改札口で手を振るおはなに、まほちが駆け寄ってきました。1カ月ぶりの“面談”ですが、その様子は友人と待ち合わせをする周囲の人たちと変わらず、風景にとけ込んでいます。まほちは、歩きながら次々と最近の出来事を話していきます。初めてアルバイト先の後輩に夕食をおごってあげたこと、引っ越す先輩から家具を譲ってもらえそうで、どう運ぶか考えていること……。おはなも「後輩って、この間の高校生と同じ人?」「いいね、家具もそろっていくね」と聞いています。おはなとまほちは2012年、「巣立ちプロジェクト」で出会いました。プログラムを終えたまほちは、初め自立ナビへは参加しないつもりでした。「巣立ち」は大勢の高校生とボランティアが一緒ですが、自立ナビは1対1。ペアを組むボランティアの希望は出せても、結果は分からず「知らない人と毎月会うのはつらい」と考えていたからです。出身施設・杉並学園(東京都杉並区)の職員から熱心に勧められ、しぶしぶ申し込んだので「他の人ならパスしよう」と、おはなの名前しか書きませんでした。「わがままだと思われたかもしれない」とまほちは苦笑いしましたが、欠かさず面談を続けています。◆「愚痴でも安心して話しやすい」3~4時間話し込むことも2人は普段、まほちの地元で会っています。最寄り駅のファミリーレストランで、昼食をしながら近況を報告します。話し込んで3~4時間が過ぎることも珍しくありません。「話すことの8割は愚痴。でもおはなさんなら、学校やバイト先の人と会うことはないから、話しやすい」とまほちは言います。友人関係やアルバイト先では、時に不満や悩みも生まれます。内輪で話せば、誰にどう伝わるか分かりません。自立ナビでは、聞いた話を本人に無断で外部に伝えることはないので、安心して話せます。まほちの暮らしていた施設の担当職員は、自立ナビについて「施設から遠く離れた子どもと、顔を合わせてくれているのがとてもありがたい」と言います。施設でも退所者の支援として、アルバイト代の振込先と奨学金の振り込み口座を分けるよう指導したり、一部の口座を学園で保管するなど、金銭管理を手伝っています。近くにいる退所者なら、様子を見に行くこともありますが、現在のまほちの自宅に行くには、施設から1時間半以上かかります。「話をゆっくり聞ける状況にない時は、電話も長くはできません。気にかける気持ちはあっても、実際の距離を超えていくのは大変なので、助かります」◆「子どもが気持ちを話せる場所。自分の力で歩むためにも大事」まほちについて、おはなは「『巣立ち』の頃はもっとクールな印象だった」といい、面談を重ねることで、素の部分を見せるようになったといいます。おはなは「特に何かを聞き出そうとはしていない」そうですが、会話から自然に気持ちを引き出しているようです。この日は、短大の保育実習で保育園や幼稚園に行くと、まほちが話した時に、おはなが尋ねました。「まほちは、働くのはどっちがいいなとかある?」。まほちも「保育園、幼稚園それぞれメリットもデメリットもあるんだよね」と、今の考えを答えます。会話の流れを止めずに、気持ちや状況を聞き取っているのが分かります。担当職員は、子どもたちと接するボランティアには「気持ちよく世界を生きている」姿を見せていてほしいといいます。職業や家庭環境もさまざまな大人が、それぞれ人生を楽しんでいる様子は、子どもたちが自分もいろいろな道を目指せると知る機会になるからです。「子どもたちの背負っている現実は厳しいです。それでも、自分の人生は自分で選び切り開くんだと、納得しないといけません。その過程に、気持ちを整理し話せる場所があるのは、とても大事なんです」◆気負いなく友達のように。ボランティアは「人生の先輩」2人は、そんな職員の気持ちに近いところにいるようです。年齢も離れ、ボランティアという立場でも、おはなには気負いはありません。「まほちは自分のことはしっかり考えられているし、友達みたいな感覚で、会って話をしてもらえたらいいなと思います」。2人の関係を表すのに、おはなが「人生の先輩ってどう?」とまほちに聞きました。「うまいこと言うね」。2人は顔を見合わせて微笑みました。そんな関係で自立ナビが続いています。レポート:たわし(ブリッジフォースマイルボランティア)(2013年「自立支援白書」からの転載)
巣立ちプロジェクト2019~第3回「知って役立つコミュニケーション&性教育」@小田原ブランチ児童養護施設を来年の春に退所予定の高校3年生、4年生を対象にした『巣立ちセミナー』第3回が開催されました!この日は朝から天気に恵まれて、国府津駅のホームからキレイに富士山が見えました!さて今回は前半のコミュニケーションと後半の性教育で講師が変わる形になり、前半の講師は前回と同じくありぽんに担当いただきました!そして後半の性教育は、講師初デビューの事務局スタッフぴーこです!◆アイスブレイクまずは簡単なゲームで頭と体をリラックス♪あなたは5種類の動物(ウシ、ネコ、タヌキ、ウマ、オオカミ)を連れて旅に出ますが、残念なことに順番にお別れすることになりました。さて、あなたがお別れする順番は?えーと、なんだろー?みんなそれぞれに悩みつつ選んでみましたが、講師ありぽんからの解説では、動物にはそれぞれ意味があり、一番最後まで残ったものはあなたが大切にしているもの、ということでした。人によっては、仕事だったり、恋人だったり、お金だったりとグループの中でもみんなバラバラです。大切なものはみんな違うし、共通点もあったりとさまざま。だからコミュニケーションって難しい。そうです、今日のテーマはコミュニケーションということで、いかに相手を安心させられるかというありぽんのメッセージとともにセミナー開始です。◆コミュニケーションのケーススタディ【お題 ①】初デートに相手が2時間遅れて、とぼとぼと歩いてきた。待ってる間にチケットを買っていた映画も始まり、電話もメールも何も来ない。そんな状態でずーっと待たされたあなたはイライラ・・・そんな時どうする?こんなお題に高校生のみんなはから出る意見は、「とりあえず理由聞かなきゃわかんないよね」「怪我がないか確認しなきゃ」「まずはお茶しておちつこう」という感じでした。このお題は、自分の気持ちもあるけれど、まずは相手に何が起きたのか想像してみよう、考えてみよう、という内容でしたが、小田原ブランチの高校生は答えになったように相手を責めることもなく、みんな優しい気持ちを持っているなーって、なんだかほっこりしました。【お題 ②】店長に予定外のバイトを頼まれたが断りたい。明日はテストだからバイトしないで勉強したい。そんなときなんて言って断る?ここでも優しい高校生たちは「無理は無理だけど、次頑張ります」という意見が大半でした。ただ、「何時までなら大丈夫?」とか、「1時間だけお願い」など、具体的な打診になったら断れないかも・・・みたいな意見もありました。そうですね、人間関係は難しいものです。けど、無理なものは無理といえる気持ちは大事ですね。◆コミュニケーション診断そしてここで事前課題をもとに自分のコミュニケーションタイプを診断するワークに入ります。4つのマトリクスで「建設的」「消極的」「無関心」「攻撃的」それぞれが描かれています。巣立ちプロジェクトの合言葉でもある「I’m OK, You’re OK」な建設的コミュニケーションに近づくために必要なキーワードを自分で探して話し合ってみました。◆ホウレンソウ・シミュレーション午前の部最後はホウレンソウ(報告・連絡・相談)のシミュレーションワークです。会社員になったつもりで様々なシチュエーションでの相談や連絡する方法を考えます。出されたテーマは以下の内容です。・部署の飲み会が多くて…あまり気乗りしない・残業が多い。まだ頑張れるがちょっとしんどい…・上司から毎日、 厳しく怒鳴られている気がする。辛い・パートナーと結婚することが決まった♪・残業時間中に上司、先輩も帰宅後にクレームの電話を受けた。電話で平謝りしその場で 対応し、電話を切った社会人だったら、日常にありそうなことなのですが、高校生たちは「いつ」「どこで」「誰に」「どのように」ホウレンソウするか、一生懸命考えてくれました。アルバイト経験があったりすると割と答えやすいものですが、結婚の話なんかは難しかったようです。周りにいないし、そりゃそうだよね、なんて会話しながら社会人サポーターのフィードバックをもらいつつ、お待ちかねのランチタイムです♪ランチは、前回の健康づくりのところで説明した「ちょい足しメニュー」をサポーターのけっこうさんが考えてくれました。コンビニで手配した、お弁当・パスタ・サンドイッチ・おにぎり等の主食にサラダを一品選んで、自分の好きな組み合わせで食べるというカタチです。自分の食べたいものと量を、ある程度調整できるので、高校生に好評でした♪◆性教育午後に入り、講師は事務局スタッフのぴーこに交代です。テーマは「性教育」ですが、セミナーで伝えたいメッセージは「自分の体と心を大切に。そしてパートナーも大切に」ということで、ここからは高校生もサポーターも男女に分かれて座りなおしました。最初のワークは「恋と愛」について、ということで社会人でも照れてしまいそうなテーマですが、高校生たちも自分の経験を踏まえていろんな意見を出してくれました。「恋は短い、愛って長いイメージ」「恋は異性とだけど、愛は兄弟とかいろんな人、動物、ペットとか幅広い感じかな」「恋はドキドキする。愛はその先にある感じ?」などなど、みんなのイメージは様々ですが、男子チームはなんとなく照れくささを醸し出し、女子チームは恋バナで盛り上がっているようです。恋にも愛にもいろんな形があって、相手を思いやる気持ちが大事ということをみんな理解してくれていたらと思います。そしてここからはもう少し真剣モードなテーマに入っていきます。◆デートDV結婚してない男女間でおきるDVのことを「デートDV」といいますが、10代女性では40%も被害の経験があるそうです。「相手とずっと一緒にいたい」とか「ほかの人と仲良くしてほしくない」という感情が行き過ぎた結果のようですが、大事なのは相手の気持ちも尊重することですね。女性だけでなく男性でも暴力を受けたというケースもあり、高校生も意外と多いということにちょっと驚きのようです。◆将来結婚したい?子どもはいつほしい?これはみんな意見がさまざまで、結構盛り上がりましたね。なかには「一生結婚しない」という男子がいて、理由を聞くと「小学6年の時に告白してフラれて、それから一生一人で生きていくと決めた」んだそうです。なるほど、そんなに彼女のことが好きだったんだね~と話を聞きながら、でもまだこれからいろんな出会いもあるんじゃないかな~という意見もありました。他には「早く結婚して家庭を持ちたいんです」という意見も。自分があまりいい家庭環境じゃなかったから、あったかい家庭を作りたいという気持ちなのだとか。本当にみんな、自分の経験をもとにいろいろ考えているんだなぁと感心いたしました。◆妊娠・出産体も心も成長すれば、相手と触れ合いたい、セックスをしたいと思うのは当たり前のことです。でも、正しい知識がないと望まない妊娠につながることにもなります。妊娠ということで、女性の体、月経・整理の仕組みを丁寧に学びながらグループワークを進めていきます。「もし彼女に生理が来ないと相談されたらどうする?」という男子への質問と、女子には「生理が来ない、どうしよう?」でそれぞれ話し合ってもらいました。男子は比較的「相手の望むことをかなえる」という意見が多かったですね。女子は「相手もだけど、周りの大人や先生にまず相談する」という声も多かったようです。一言に出産といってもお金もかかるし、人ひとりを育てる責任もあり、とても大事な決断を迫られることになります。完璧な正解はありませんが、やはり信頼できる先輩や大人、施設の先生に相談してみようという声でまとまりました。◆避妊・中絶望まない妊娠を避けるためにも避妊はとても大切です。出産して子どもを育てることがまだできない環境なら、しっかりと避妊をすることが必要です。高校生のみんなに考えてもらいたかったのは、ここでもパートナーの気持ちを尊重することが大切だということです。避妊をしてくれない相手は、本当にあなたのことを考えてくれているのか。そして、中絶のこともどれだけのリスクがあるのか、普段はなかなかちゃんと考える機会が少ないと思いますが、自分事として、社会人サポーターも真剣に話し合いました。◆性感染症:STDコンドームに代表される避妊具は、性感染症(STD)の予防にも大きく効果があります。カラフルコミュニケーションを通じて、性感染症がどのように広がっていくのかをみんなで体感しました。カラフルコミュニケーションとは、一人1枚折り紙をもって、誰かとそのお折り紙を重ね合わせて半分に破っていきます。4人繰り返すと、元の自分の折り紙のほかにたくさんの色が混ざり合っているかたちになります。要するに、いろんな人と性交渉を繰り返うちに、ぜんぜん知らない人の病原菌に自分も感染する可能性がある、ってことになります。ここまで休憩もはさみながらセミナーを続けてきましたが、高校生もだいぶ神経を使ったようで、ちょっと疲れがみえていました。◆先輩社会人の話ここで講師 ぴーこ の体験談をみんなで聞く時間になりました。ぴーこは、結婚と出産を通して、自分の心と身体を大切にすることを学んだ、という話をしてくれました。社会人の話を聞いて、いろいろな価値観を持った大人がいることや、さまざまな体験をしている大人がいるんだな、と高校生に知ってもらえたらと思います。◆振り返りと、サンキューカード作成全体を通じていえることは、信頼できる人に相談できる関係性を築くことと、自分のことも相手のことも大切に考えること、そしてそれは安心感を生むコミュニケーションの上に成り立つ、ということですね。最後に次回の案内とサンキューカードの交換をしておしまいです。3回も行っていると、だいぶコミュニケーションが取れてきて、高校生もサポーターも会話が弾み、良い雰囲気になってきました。残り3回、また一緒に楽しく学べることを楽しみにしています。そして帰りもきれいな夕景の富士山に見送られて国府津を後にしました。レポート:デイブ(ブリッジフォースマイルボランティア)
こんにちは、林恵子です。昨日、ランチタイムに協賛企業である、日本オラクル株式会社にお伺いしました。ランチを食べながらの気軽な勉強会15名ほどの社員の方にお集まりいただき、私から・どうしてNPO立ち上げに至ったのか・その時感じた課題は何だったか・子ども虐待や社会的養護の現状・私たちの活動などをお話させていただきました。「施設って、何人くらいで生活しているんですか?」「施設で生活している子は、自由にディズニーランドとかに行くことはできるんですか?」「誰か子どもたちの勉強を見てあげる人はいるんですか?」「大学へ進学はできるんですか?」次々と質問が続きました。私から、「意欲のある子を支援することは簡単なんです。退所後に困難を抱えるのは、プログラムに参加する意欲を持てない子どもたち。深刻な虐待を受けたり、不適切な言葉を浴びせられたりして、自分を大切に思えない、生きていく希望も持てない状態になっている。そんな子どもたちにこそ、支援プログラムに参加してほしいのですがみなさんなら、どう働きかけたらいいと思いますか?」と問いかけました。「自分の子どもを見たって、”やる気ボタン”がなかなか押せない。」「中学生にもなると親が言うことは全く聞かない。第三者の存在が大事」「育児書の受け売りですが、失敗を乗り越えた経験がないと自己肯定感は育たないそうですよ」などなど、積極的にご意見いただきました。こうして、自分なりに考えていただけることが何より嬉しいです。私たち・企業・社員、それぞれのアクション私たちのアイディアは、「がんばったらご褒美を渡すこと。ご褒美目的で参加してもらい、期せずして出会いと経験を増やし、結果的に自立につなげてもらおうという作戦です。巣立ちプロジェクトで実践しているプレゼントの寄付仲介を中学生から全国で使える状態にすることで、より早くから、より多くの子どもたちの背中を押すことができると考えています。」みなさん、なるほど~と頷いてくれました。日本オラクル社には、「My Giving」という、社員が寄付した金額に、会社が同額分を載せて団体に寄付するという仕組みがあります。こちらを通し、社員が生活必需品のプレゼントを、会社がシステム開発費用を寄付する、という形で、ご寄付をいただけることになりました。オラクル社にはこれまでも、・中高生のための仕事体験(プログラミング体験)・IT系学生のための仕事体験(ジョブシャドウイング)・コエールのイベント運営ボランティア など、様々な角度からご支援をいただいています。実はこのプラットフォーム(プレゼント仲介システム)も、2年ほど前にオラクル社の社員数名に集まって頂き、どう進めたらいいのか、アドバイスを頂いたこともありました。社員の方々のご協力が本当にあたたかくて、励まされています!日本オラクル社のみなさま、いつもありがとうございます!!「自立支援」には、就労、住宅、学習、孤立感の解消など、多様な支援が必要です。このように様々な形でのご支援をいただくことで、私たちの活動の幅も広がり、より適切な支援へとつなげることが可能になります。これからも、支援者のみなさまと協働し「どんな環境で生まれ育った子も」「笑顔でいられる社会」の実現を目指して参ります。
巣立ちプロジェクト2019~第2回「しっかりさんの健康管理」@埼玉ブランチ児童養護施設を来年の春に退所予定の高校3年生、4年生を対象にした『巣立ちセミナー』第2回が開催されました!ひとり暮らしになったら、自炊も必要だよね。睡眠やストレスとの向き合い方も上手にしないと、心と身体の健康は維持できません。というわけで、第2回は「しっかりさんの健康管理」調理実習とその他健康管理の豆知識を一緒に勉強します!◆まずは、自分が何を作るかを確認!おはよう!という挨拶とともに一番に確認するのは、席順と今回自分が何を作るかです。巣立ちの第1回で第3希望まで出しましたが、果たして自分の作りたい料理になっていたかな?今回、埼玉ブランチでは、「そぼろ親子丼」、「チキンソテー」「鮭のホイル焼き」の3種類に班が分かれました。◆お買い物前の作戦会議調理実習前には衛生管理もしっかりとします。体調に異常は無いですか?手に傷は無いですか?しっかりとした手洗いはできますか?を講師のキュリー夫人から手首までしっかり洗うのよと教わりました。そして、いよいよ予算の範囲で料理に何が必要かを検討する作成会議の始まりです。レシピを確認して、必要な材料と個数を計算します。もしも予算があまったら、果物はOK!お菓子はダメ~というわけで、三々五々作戦会議が終わった班から近所のスーパーへ買い物に出発!車には気をつけていってらっしゃい!◆お買い物タイム & 調理実習自炊のための買い物はしたことない子もいたりして、みんなでワイワイお買い物です。卵がこんな値段なんて知らなかった~、予算あまったからリンゴにする?バナナにする?施設は違えど、お買い物の目的は一緒。すっかり子どもたちは打ち解けて仲良くなっています。緊張して予算分の封筒だけしっかり握って出てきた付き添いの大人サポーターは、財布を忘れてしまい予算を超えないかレジ前で内心ドキドキだったり。いよいよ調理実習の始まりです!エプロンとバンダナ、マスクを装着して、しっかりと手を洗ったら調理開始。大人サポーターの分も作るから責任は重大です。包丁気をつけてね、火傷しないでね、大人の心配をよそに子どもたちはテキパキと食材を切ったり、炒めたり、ホイルに包んだりと作業を進めます。え?やったことあるの?っていうくらいのプロっぽい包丁さばきを見せてくれる子、余った食材でチャチャっともう1品作ってくれる子、デザート用のリンゴをウサギにしてくれたり、しばし調理室は笑い声にあふれていました。◆お待ちかね、実食タイム♪♪付け合わせのサラダとお味噌汁がそろって、立派なランチが完成!鮭のホイル焼きなんか最初玉ねぎしかレシピに書いてなかったけど、予算内でうまくやりくりしたらエノキもシメジもキャベツもてんこ盛りに入りました。フライパンの蓋閉まらなかったもんね。チキンソテーの鶏肉は1枚1枚が大きかったから、がっつりと食べられたよね。そぼろ親子丼もちょっと砂糖を入れすぎたかな?甘めのそぼろだったけどおいしく食べました。各テーブルからはおいしいね、うまくいったね、あーここをもう少し工夫すればよかったね~などなど、高校生も大人サポーターも和気あいあいの雰囲気。リンゴの1/4切れじゃ、太ったウサギになっちゃったけど、耳も半分取れちゃってたけど、すべては結果オーライの大成功!でした。◆睡魔との闘い午後はひたすら座学。午後最初の講義は「睡眠の話」。そりゃね、散々騒いで、笑って、お腹いっぱいになったらもう寝るしかないでしょう?ご飯もどんぶりいっぱい食べたし、なんだったらおかわりもしちゃったもんね。だって、講師のキュリー夫人も睡眠は大事って講義してるもんね。いいよ、気持ち良かったら寝ちゃっても。こういうカリキュラムにした大人が悪いんだから。しかし、子どもたちはひたすら耐えました。「医者の話」では虫歯とか放っておいちゃいけないよとか、「酒、たばこ、ドラッグの話」もたぶん、してた気がする・・・zzz◆ストレスタイプ診断、ポジティブシンキング&ストレス発散休憩をはさんでストレスタイプ診断をしました。「ミスをすると、ずっと気にしている」「人の世話を熱心にするほうだ」など28の質問に、いつもそう、たまにはそうなどに分けて点数をつけていきます。みんな宿題だったからちゃんと忘れずにやってきてくれていました。エライ!点数を集計シートに書き移すと自分がどんなタイプで、どういったストレスをためやすいかがわかります。クヨクヨ型さんは過去に起きたことを、いつまでもクヨクヨと後悔してストレスをため込んでしまうから、気をつけようという具合です。自分のストレスタイプがあらかじめわかっていたら、日常の生活でストレスをためないようにストレスと上手く付き合うことができるようになります。また、日常でちょっと嫌なことがあった時には、出来事の中にプラスの要素を見つけてみようねという、ポジティブシンキングについてもワークをしました。ストレス発散はグループ内でどんなストレス発散をしているかを話し合いました。お風呂に入ってリラックスする、好きな音楽を聴く、友人とハグするなんていうのもおもしろいリラックス法だよね。このセッションは高校生にはのちのち退所後に役に立ったという感想が出てくる実践的なセッションらしいです。高校生も眠気が飛んで、積極的に話し合いやワークに参加してくれました。◆社会人の話(心が折れたとき)今回は社会人のジロマールが、自身の転職の話や仕事やプライベートで起こったアクシデントで心が折れた時の話をしてくれました。大事なのは日常で予期しない出来事があっても、どうやってそこから復活(回復)したのか経験談を聞くことです。これから進学や就職をして社会に出ると、心が折れる場面はあるかもしれない。そこからどのようにして自分を奮い立たせるか、時には誰かに相談してもいいんだよというメッセージは、高校生にとってとても参考になったと思います。◆振り返りと、サンキューカード作成今回みんなサンキューカードはいっぱい書いていたね。巣立ちも2回目、調理実習を通して友達も増えたんじゃないかなあ。秋の気配が近づいて、チラホラと進学のための入試や就職のための面接の日程も聞こえてきました。第3回の巣立ちでも元気で明るい顔が見られますように。本当に一日お疲れさまでした。気をつけて帰ってね。レポート:バーボン(ブリッジフォースマイルボランティア)