
ナンドン・スモンの伝統的な演奏はとても貴重な体験になりました。ただ、そのままの形では島外の人に広めるのは難しそうだとも感じました。まず、言葉が違います。インドネシアには何千という言語があるらしく、ナンドンはシムル島独自の言語で歌われます。そして、演奏がとても高度なので、継承者以外の方が簡単に口ずさめるものでもないです。でも津波防災に役立ったことは間違いないので、島外にも広めたい。そんな思いからでしょうか。現在では、インドネシア公用語で、とても親しみやすいメロディーのバージョンが島外で歌われていました。子守唄のような優しい歌ですね。この後、歌ってくださったこの方とBloom Worksのセッションも実現しました。詳しくは報告DVDに収録します。このバージョンはどのようにして生まれたのか。思いが形を変えて広まっているということにとても興味がわきました。まだまだスモン探しの旅は続きそうです。