今日はNPO法人日本失語症協議会の園田先生を紹介します。写真では一番左の方。
ちなみに、その右へ、三鷹高次脳機能障害研究所の関先生、私(NPO法人Reジョブ大阪の松嶋)、遠足休んだ子みたいになっているのが、NPO法人Reジョブ大阪理事長の西村紀子です。
先生
「やだ、先生なんて呼ばないで」とクスクスッと笑って、ペシペシッと私の腕を叩く園田尚美先生は「チャーミング」という形容が似合う方。
東京都の失語症者向け意思疎通支援事業で、最初に講義を聞いたのが園田先生の授業。なので、私にとっては先生なのです。
NPO法人日本失語症協議会
NPO法人日本失語症協議会は、40年近い歴史のある、失語症に関わる組織の中では重鎮中の重鎮。
50歳そこそこの私が語るのには実におこがましいのですが、クラファンの中で語られることで、知らない人にも知ってもらう効果を狙って筆を執らせていただきます。
元は、全国失語症友の会連合会。
東京都立養育院の言語の関係者を中心にし、退院後の言語障害者、その家族及び協力者が自主的な交流と訓練の会を行っていた「東京失語症友の会」を前身に、1983年設立されました。以来、会員団体数を増やし、現在の会員団体数は89団体。ほぼ毎年全国大会を開催し、失語症者などの障害者団体相互の親睦ならびに理解を深めると共に、必要な事業を行い、あわせて失語症に対する啓蒙をはかり、もってその生活と福祉の充実・増進に寄与することを目的としています。平成11年に、特定非営利活動促進法に基づく法人に認証されました。
当事者と家族が、当事者会を立ち上げる。
この図式は、失語症に限ったことではありません。
なぜか。それはそうせざるを得ないからなのです。
だって、そう思いませんか?
もし、病院を退院したあと、家庭で困りごとがなければ、そして社会にすっと戻れたら、同じ悩みを抱える会なんて本当は要らないはずなんです。
で、私は、障害者に社会資源を与える「配慮」より、そもそも社会にある壁を取り払うことが大事だと常日頃思っているのですが、その考えに園田先生は「そうなんです!」と激しく同意してくださいました。小さな手をぎゅっと握って、まっすぐに顔を見つめられると、放った言葉を実現化させる責任を感じて震えます。
園田先生も、実はご主人が失語症である「家族さん」なのです。
先生は、講演会や友の会に東奔西走。毎日忙しく飛び回っています。
このNPO法人日本失語症協議会は、当事者会の運営にとどまらず、組織の長として、国への働き掛けもしており、様々な法律の制定への進言などもしております。
詳細はこちら
http://www.japc.info/japc_4-2.htm
そんな園田先生と、昨夜、「なぜ語呂合わせなのか」議論を交わしました。先生としては、国際失語症連合やアメリカ合衆国では、6月が失語症月間だからです。
私はこの「4(し)2(つ)5(ご)」の語呂合わせを思いついた当人でもありますし、国語教師という立場から、日本文化である語呂合わせのすばらしさについて滔々と述べたのですが、先生は、
「英国の脳卒中協会にも知らせなければなりませんから。よろしくご指導お願いいたします。楽しみ楽しみ・・・」
活動がワールドワイドすぎる!
そして、最後の「楽しみ楽しみ・・・」がチャーミングすぎる!
すみません。どなたか通訳ができる人いませんか?←こんなところでゆる募。
みんなの記念日
何かがあった日を記念日とする場合、何があったからその日なのかということを知るひと手間があります。もちろん、そういう記念日も大切ですね。日本で言えば、終戦記念日や体育の日がそうですが、体育の日などは、本来の10月10日を離れ、第2日曜となっていたのが、今年などはオリンピック開催に合わせて7月に移動されています。前の東京オリンピックが何月何日に開催されたのか、なぜその日なのか、という話は遠くなってしまうわけです。その点、7月10日の「納豆の日」11月22日の「良い夫婦の日」などは語呂合わせなので動かしようがありません。そういう意味でも語呂合わせは、覚えやすいし、日付を忘れにくいという利点があると考えます。
失語症協議会には会員団体が89ありますが、もちろん、加盟していない失語症の団体もあります。そんな人たちもこの「失語症の日」を使って、自主イベントを開催したり、自治体に呼びかけたりしてほしいのです。申請はNPO法人日本失語症協議会でしましたが、記念日はみんなのもの。そもそも、記念日にするというのはそういうことです。
そしてもちろん、このクラウドファンディングに支援した人は「あの時の認定料の一部を払ったんですよ」と自慢してよいです!(笑)