いつものように、何気なくDMや仕事関係の送付物の中に、混じって手書きの封筒が入っていた。それを手にした瞬間、書き手の顔と・・・フラッシュバックのように30年前の記憶がよみがえった。それは1年弱英国留学した時の記憶。
欧州の若者がみんな万年筆を使っていたこと。
シャープで書いた間違いを消しゴムで消したら、2度と同じ過ちを繰り返さないために消すなと怒られたこと。
消せない文字だからこそ意味があるとも教えられたこと。
友だちたちの個性的すぎて、読めない字がいつの間にか読めるようになったこと。
そして、その字がとても愛おしく思えるようになったこと。
彼らの個性的な字が、そのまま彼らの”個性”を表していることに気づいたこと。
・・そして、あの頃は、今のように携帯電話もなく国際電話もバカ高く、日本の両親への連絡手段はお金の無心も含めて・・手紙やハガキだったこと。
ふっと、手書きの良さってなんだろうと思い返してみる。
書き手の字が、その人の存在を感じさせてくれる。自分のためにその人が費やしてくれた時間を思う。・・そして、今日のように、思いもしない記憶や思い出を連れてきてくれる。
「直筆の文字の力」・・・やっぱり、字には力がある。やっぱり、いいな・・手書きの文字!