こんにちは! 前回の試作2号が出来てからというもの、ほかに良いものはないだろうか?と諦めずに考え続けていたものの、全く進展がありませんでした。 約半年ほどでしょうか。。。 なぜかと申しますと。 「枕の中袋」という言葉が、どこをどう調べても出てこなかったんです。 いま思うと笑い話みたいになっちゃうんですが、やっぱり門外漢なので。 ※誤解のないよう繰り返しますが、磐城高箸は割箸屋です。 で、偶然見つけた「枕の中袋」という言葉で調べていくと、一気に視界が開けた気がするほど。半年ほど進展がなかった分、天から言葉が降りてきたように思えました。 杉割り箸チップに合う中袋をベースにして、更に改良を重ねていく方針も決定。 画像のものは試作3号にあたるんですが、ネット部からのオガ粉問題、枕ゴツゴツ問題は解消しきれませんでした。 中袋探索の旅は、一旦停止後、速度をやや上げながら続いていきます。
![thumbnail](https://static.camp-fire.jp/uploads/project_activity/image/168660/8179c575c67ce7c6ae162710aa8d7d98.jpg?ixlib=rails-2.1.4&fit=max&auto=format)
こんにちは! 前回までで、試作第1号は出来ました。 が、お客様に出せるレベルにないのは明白です。 そこでまず、オガ粉対策を考えてみました。 チップ研磨機の開発も出来ないことはありませんが、そこは零細割箸屋の悲しいところ。涙ぐましい努力により、代案をひねり出します。 とりあえず、紙ヤスリを張ったバケツと、同じく紙ヤスリを張った棒でかき混ぜ。 チップの角が取れれば、チップ同士がこすれ合ったときでも粉が出にくくなるからです。 メイン画像の左がかき混ぜ後、右がかき混ぜ前ですが、違いは明らかですね^^ ※さらっと書いてしまいましたが、角が取れるまでにスタッフ総員で延べ2週間以上かかってます(笑) ただ、角が取れて粉が出にくくなる半面、削れにくくなるということでもあります。削れずに新たな表面が出てこないと、香りの持続力が弱まります。。。 ひっじょーに悩んだ結果、ひとまず出張時に某手芸の聖地へ。 素人なりに生地を選び、近所の縫製工場のおばちゃんに頼み込んで2重構造の試作2号を作ってもらいました。 この上にピローケース(枕カバー)を付ければ、角を取らずともオガ粉問題は解消します。が、近所の縫製工場のおばちゃんからは、「面倒だから仕事としては受けないからね!」とピシャリ。 縫製問題も抱えた上に、枕ゴツゴツ問題はまったく解消されないまま、時間だけが過ぎていったのでありました。。。
![thumbnail](https://static.camp-fire.jp/uploads/project_activity/image/168662/d937fb3c289b0f99280e48d1bdfdf2ba.jpg?ixlib=rails-2.1.4&fit=max&auto=format)
こんばんは! 前回の、「みーちゃん」の一言から始まった枕開発。 さっそく刻んでみたとはいえ、当時会社にあったのはこんな機械のみ(参考画像) お箸を1膳1膳、手作業で刻んでいくしかないわけです。 みーちゃんが裁断作業を買って出てくれたものの、試作第1号の枕1個分に入れる杉割り箸チップ(約2.5kg)が溜まるまでに、何と丸2日を要しました。。。 そして、どんな袋に入れたら良いんだろう?と悩みに悩んだ結果、某均一ショップにて発見したのが35×50㎝の洗濯ネット。 ひとまず入れてみたのが上の画像です。 普段杉の香りに慣れきっているわたしたちでも、気分が安らぐほど、香りを感じます。 ただ、洗濯ネットにすぎない(笑)ために、ゴツゴツ感が気になるんです。 また。。。 どうしてもオガ粉が出るんですね。。。 ピローケース(枕カバー)で対処すれば良いだけとも言えますが、ほかに解決法はないものだろうか??? 長い長い迷走の始まりでした。
![thumbnail](https://static.camp-fire.jp/uploads/project_activity/image/168663/974837dcac0baa75b93892e7b73630cf.jpg?ixlib=rails-2.1.4&fit=max&auto=format)
こんばんは! 正式発表後1週間で、早くも100%を超えるご支援を頂き、本当に、本当にありがとうございます! まだ2か月弱の募集期間を残しておりますので、皆様の温かいご支援をお待ちしております!どうぞよろしくお願いいたします! というわけで、今回は、2年以上前に生まれた「眠り杉枕」の中に入っているチップについてです。 杉間伐材の原木から割り箸を一貫製造している磐城高箸では、当たり前ですが至るところ杉だらけです。 そんな内情を知った友人に、ある日、彼のくっさい革靴を、杉の爽やかな香りに包まれたナイスな革靴に変身させてくれ、と頼まれました。 そこで、早速相談してみたのは、磐城高箸相談役の鳥居塚さん。 傘寿を迎えて数年経過したとは全く思えないんですが、そのかくしゃくぶりはスタッフ総員の元気と明るさの源です。柔和な笑顔と人柄で、孫ほど年の離れたスタッフやご近所の方からも、親しみを込めて「みーちゃん」って呼ばれてます。 その「みーちゃん」が一言。 「強度検査でハネた箸、刻めばいぃんでねの?」 磐城高箸では、高級割り箸を製造しているので、全量手作業による強度検査を行ってるんです。強度検査不合格品は、通常は薪ボイラーで燃やして、その熱で新しい割り箸を乾燥しているので、無駄は全くないんですけど。 ともかく、作ってみました。 両手のひらに、いっぱいになるくらいまで刻んだところで、更にもう一言。 「これ、枕になるんでねの?」 そうして、友人の革靴は未だ放置したまま、枕開発が始まったのでした。
![thumbnail](https://static.camp-fire.jp/uploads/project_activity/image/168666/14b53151524f83718b402f9b145f67d7.jpg?ixlib=rails-2.1.4&fit=max&auto=format)
こんばんは! わたしたちは杉割り箸の製造・販売を行っていますが、これまで実際には何をやってきた会社なんだ?と思われる方もいらっしゃるかと思います。 そこで、今回は簡単な会社の歩みを書きたいと思います。 ----------------------------------------------------------- 平成22年08月:会社設立 平成22年11月:製造機導入、試験製造開始 平成23年03月:被災、契約全解除 平成23年04月:いわき南部の大規模な余震で更なる被災 ------------------------------------------------------------ という、ドラマにしても出来過ぎな経過を辿り、廃業を考えていた矢先、復興支援ボランティア「Eat East!」の皆さんと出会いました。 そして、デザイナー有志の彼らと一緒に、同年8月に開発したのが「三県復興 希望のかけ箸」です。 その後、 ------------------------------------------------------------ 平成23年度:全国間伐材利用コンクール、間伐推進中央協議会会長賞 平成24年度:福島県新商品生産による新事業分野開拓者認定制度、認定取得(2製品) 平成24年度:木づかい運動顕彰、東日本大震災復興特別部門 平成24年度:県観光みやげ推薦品(2製品) 平成25年度:グッドデザイン賞 平成25年度:ふくしまおいしい大賞優秀賞 平成26年度:ソーシャルプロダクツアワード 平成26年度:いわき市感謝状 平成26年度:新東北みやげコンテスト入賞 平成26年度 「新しい東北」復興ビジネスコンテスト大賞 平成27年度:いわきふるさと産品推奨品(3製品) 平成27年度:ウッドデザイン賞(2製品) 平成28年度:ふくしま産業賞金賞(福島民報社奨励賞) ----------------------------------------------------------------- と、怖いくらいの幸運に恵まれ続けながら、何とか今日まで潰れずにいます。 そして、「希望のかけ箸」の売上の一部は、素材産地である岩手県陸前高田市、宮城県栗原市、福島県いわき市に、義捐金として届けることにしています。 大企業さんからすると、本当に僅少な額かもしれませんが、これまでに計90万円を直接届けることが出来ました。 どうしても、「割り箸」というと、「たかが割り箸」と思われがちで、設立から丸5年以上を経た現在でさえも、悔しい思いの連続です。 でも、悪いことは全くしてないんです。 本当に。 そんなわたしたちの、本当に眠れないで困っている被災者の方々に、本当によく眠れる杉枕を作って届けてあげたい!、という素朴な気持ち、少しでもお伝えすることが出来たでしょうか? というわけで、次回からは眠り杉枕開発編へと進んでまいります!