こんばんは! 前回までで、枕に使う磐城杉は、(1)磐城高箸で使っている杉の中では柔らかいものを使っている=お箸としての強度検査不合格品、ということと、(2)もともと磐城高箸で作っているお箸の形状が丸みを帯びているため、チップ同士がこすれても沈み込む=柔らかく感じる、ということをお話ししました。 狙って作ったわけではないんですが、ほんとに予想外の性質を持ってて驚いとります。 で、今回もまさかの性質です。 唐突ですが、一般的な住建材用途では、杉の含水率は15~20%くらいと言われてます。含水率って小難しいですが、簡単に言うと純粋な木質部分に対しての水分の割合です、たぶん(笑) 杉は含水率が高く、伐採したばかりでは150~300%にもなるって言われてます。そこから住建材として使えるようにどんどん下げていく=乾かしていく、わけですね。 ただ、割り箸として使うには、15~20%程度の含水率じゃまだまだ足りませんのです。 その状態で割り箸を作ったのが上の画像の上のお箸。 ささくれ立ってるの、分かりますか? お箸は手先で使う小さく繊細なものなので、極限まで乾かさないと綺麗に削れないわけですね。 ということで、一般的な住建材の5分の1程度、3~4%の含水率にまで落としてから割り箸を作ると、上の画像の下のお箸となります。 綺麗に削れるのはもちろんですが、ツヤが出てますよね? 杉割り箸のツヤは、ちゃんと乾燥した証だったりもします。 磐城高箸では、丸太から板にしたあと、天日で予備乾燥して15~20%くらいまで含水率を下げ、そこから薪ボイラーの熱によって本乾燥を行い、3~4%まで含水率を下げてるわけです。 最高級の割り箸を作るからには、妥協はしたくないのであります。はい。 ところで、睡眠中、人はコップ1杯分くらいの汗をかくと言われてます。 安眠のためには、もちろん枕も寝汗をたくさん吸い取ってくれねばなりませんよね? なんとなんと、ここで! 眠り杉枕に入ってる杉割り箸チップは、一般的に手に入る木材の5分の1の含水率である=とってもとっても寝汗を吸ってくれる杉チップ、ということが、はからずも判明してしまいました! 割り箸から作っているからこその性質で、副次的なものではありますが、とってもナイスな杉チップになっちゃってるんですね。 というわけで、もう少し、中身の検証を続けてみまーす^^





