昨日、人生二度目のクラウドファンディングに挑戦させて頂きました!
思い立った主な理由は、プロジェクト本文にある通りですが、昨夜、とらじ亭神田店のスタッフから、このままお客様の極端に来ない状況が続くと、『生ビール』の品質が…。との意見が。
確かにその通りなので、長年お取引頂いております酒屋『小西本店』の浅輪社長に直電。
今の19リットル樽から、10リットル樽に切り替えができないか相談をしました。
すると、浅輪社長のトーンが下がります。
『正直、在庫が…』
僕にはそれ以上、お願いをすることができませんでした。
今回の緊急事態宣言で、われわれ飲食店に1日6万円の補償が出ております。
正直言って単月ベースでは助かります。
焼肉ヤクザのとらじ亭は都内中心部に4店舗。(上野御徒町、神田、日暮里、大塚JR駅前徒歩1分の好立地)
当然、固定費(家賃、光熱費)は高い。
さらに、働き方改革の一環で、非正規雇用を減らし、正規雇用のスタッフが普通の飲食店より多く、合計720万円の補償では赤字です。
仕入れを止めれば、この出血を最小限におさめることが出来るのですが、私の経営する【焼肉・ホルモン料理とらじ亭】では、国産の和牛、和牛ホルモンを主に扱っていて、仕入れ先様、生産者様は出荷のコントロールができません。
もちろん、鮮魚や野菜も仕入れています。
仕入れを止めると言う選択は、同時にお取引先様、そしてその背景には国内の生産者様がいらっしゃる。
お店の営業を止めれば楽になる。
しかし、オレが止まればどうなる?
そんな言葉が、まるで昔ハマったロックバンドのサビのように、寝ても覚めても夢の中でも頭にガンガン鳴っているのです。
お店のスタッフ達からは、この状態で営業し続けることに意味はあるのか?という顔や、空気、また、何もすることがないという諦めの状況も見えてしまいます。
飲食店の仕事は、ヒマが一番辛いのです。
それでも、僕はお客様がたとえ一人も来なくても、今回はお店の営業を続けることにしました。
こんな時だからこそ、お取引先様から少しでも多く買ってあげたい。
だけど、それは店主の僕のエゴだ。
僕がお店の営業を止めなければ、スタッフはそれに付き合うことになるか、嫌になって辞めることになる。
どうにかして、生産者を救い、その僕のエゴを支えてくれるスタッフ達に報いることができないか?
最初は銀行に行きました。
しかし、大震災の時と同じく、『別枠で融資』と国は言っていながらも、去年の緊急事態宣言から痛みに傷んだ会社の状況では、なかなか首を縦に振ってくれない。(当社のお取引銀行の担当者達は、それでも何かできることはないかと、一生懸命やってくれています)
ですが、仮に融資が頂けたところで、それは全て借金です。
すでに、去年の特別融資で多額のお金を借りているので、このままの状況では返済が始まった途端に倒産します。
あんまりじゃあないか?
私は、この会社をお取引先様、お客様、従業員様、それぞれが勝てる様にと、9年前に法人化しました。(とらじ亭の歴史は75年になります)
なけなしの私財を投げ打って作った会社が、結局だれも救えなかったなんて未来や運命は、とらじ亭の4代目店主として絶対に受け入れることができない!
死ぬほど足掻いてやる!
腐ってたまるか!
挑戦の全てが報われることはありませんが、その挑戦はきっと他の誰かの勇気になる!
僕には一度、クラウドファンディングの経験があります。
たまたまお取引き銀行から紹介され、当時、とらじ亭日暮里店(2店舗目)を開店した頃ぐらいだったと思います。
その挑戦も沢山のご支援を頂きながらも、目標は達成することができませんでした。
苦い経験です。(感謝はめっちゃしてます)
僕はほぼ中卒で学もなく、社会人になってからは、その遅れを取り戻そうとガムシャラに体を張って食ってきた人間です。
その結果、人より多くの成功とそれ以上の失敗、挫折、死んでしまいたいと思う経験を何度も味わいました。
だからこそ、そんな僕だからこそ、いま挑戦を辞めてはいけない。
僕が負けたら、『それ、見たことか』と言われ、僕を信じた人達に大恥をかかせることになる。
男として、一人の経営者として、そんなことは我慢できません。
僕の祖父、二代目とらじ亭店主は、働き過ぎて59歳の時(僕が一歳の時)上野御徒町の交差点で前のめりに倒れ、1週間後に亡くなりました。
三代目とらじ亭店主の父親は、自分の挑戦のケツ持ちを失い、多くの理不尽に晒されて、いま現在、精神病院に入院中です。
そして、それは周りから観れば、何をやってるんだと苦笑いされるかもしれません。
しかし、父は僕に言いました。
『何でもやってみろ!』
まず行動を起こさないと何も変わらないぞ!
僕は子供ながらに父の背中から、沢山の術を学んできました。
父の背中の哀愁の理由を唯一知ってるのは、他ならぬ『とらじ亭4代目店主』焼肉ヤクザの音羽、僕一人です。
この勝負、勝たせてください!
必ず生き残ってみせ、飲食業界で働く後進たち、若者に『やりゃできる!』ってところを魅せ付けてやります!
最後に
ご支援者の皆様、この度はご支援ありがとうございます。
勝ちます!
焼肉・ホルモン料理とらじ亭
4代目店主
音羽宏律