さて、前回の「ふなばし駅前図書館から民間図書館事業展開へ②」の予告通り、今回は船橋北口みらい図書館オープン編です。
倉庫代を払うぐらいなら図書館をオープンしよう!
駅前、パン屋と図書館を展開し始めた当時、バックヤードとして倉庫を借りていましたが、そこもすでにパンパンです。当時の倉庫の様子はこちら。以前も少し書きましたが、本の保管場所は図書館事業開始以来いまだに常に課題となっており、折角寄贈頂いても登録が間に合わず、未登録のまま保管する場所、また登録後に排架できず閉架保管しなければならない本などをしまっておく場所が常に必要です。
駅前図書館1館の時はビル内の倉庫に置かせてもらっていました。その後そこだけでは収まらなくなり、当時東船橋にあった有限会社ネクストエンタープライズの会社の一部を間借りして本を置かせてもらっていました。以来ずっと民間図書館を応援してもらっています。
その東船橋も建物が建て替えとなり、本町通りから一本寺町側に入ったところの窪寺さんという方の倉庫に引っ越します。立地の割には安く貸してくれたのですが、とは言え毎月の家賃が重くのしかかり、冒頭の「どうせ保管に倉庫代を払うなら、もう少しかかっても図書館をオープンしよう!」という事で、いまの船橋北口みらい図書館の物件を見つけます。
事務所も兼用してNPOの本拠地に
上の写真がオープン直後ぐらいの頃だと思うのですが、テナント募集の写真と比べると随分狭く感じませんか?開館当初は部屋を2分する形で真ん中に本棚を置き、奥半分を事務所にしていました。駅前図書館が本店とすれば、こちらは本部といったイメージです。このレイアウトは2011年の東日本大震災でここの本棚が倒壊するまで維持されます。流石に当時の倒壊写真は残っていないかと思いますが、安全性と事務スペースを他に確保できたことから以降は壁面にぴったりつく形のレイアウトに変更し、室内も広く使えるようになりました。
当時のチラシも出てきましたよ
こうして見ると、言ってることもやってることも今と大して変わりませんね。一貫していると前向きに取るか、成長していないととるかなんとも難しいところですが、当時からずっと応援してくれている人がたくさんいるんだなぁと改めて思います。
当時も今も僕にとっては楽しい思い出しか残っていないので(辛い事や都合の悪い事は自然と消去されるようにできています!)こうしたみんなで楽しく過ごせる空間を日本中にたくさん作りたいなぁと思って、NPOを続けてきました。今回の針鼠書房も新しい出会いと新しい取り組みを増やしていけたらと思っています。
そう言えば、この当時は駅前でチラシ配りなんかもしていました。よく朝の通勤時間帯に議員さんたちがチラシを配っているあれですね。あれはあれで一定の効果はあるようで、そのチラシを受け取ったと言って参加してくれたボランティアの方もいらっしゃいました。
北口図書館では色々な取り組みが生まれました。
今となってはNPOにとって最も古い図書館ですが、色々な取り組みが生まれた実験店舗でもあります。もし機会があればご紹介しますが、12時間の忘年会や、図書館BAR、船橋みらい大学など民間だからこそできる、図書館だからこそできる取り組みをたくさん産み出してきました。最近のNPOに足りないのはこうした新たな企画な気がします。来年にはきっとコロナも落ち着くでしょうから、色んなことにチャレンジしたいですね。
さて、今回の記事は2008年なので、1回で1年紹介してもあと13回必要ですね。もう少しペースアップしましょうか?他の記事が出せなくなりそうです。
今日から7月になりまして残りひと月を切りました。いよいよ本屋さんオープンに向けて工事も本格化していきます。一人でも多くの方に針鼠書房の事を知ってもらって、できたら応援もしてもらえたらと思い、引き続き活動報告を書き続けますので、よろしくお願いします。最後に追加で2枚、その後の北口図書館をご紹介します。
岡直樹