まず、カンボジアの教員養成システムについてお話します。
入学資格は、高等学校を卒業していること。
当然のことながら、入学検定試験があります。
この競争倍率が、なんと5,000人受験して、合格者が90人程度と言いますので、超難関と言われるのも理解できます。
日本でも安定職業であることを理由に公務員は人気が高いですが、それはカンボジアでも同じ。
しかも、退職後には、年金までもらえるとあっては、教師を目指す子供が多いのもうなづけます。
厳粛な雰囲気の中で行われる入学式。
教育局関係者や保護者たちも招待されます。
難関を潜り抜けて入学した後に、健康診断を終えてほっとする学生たち。
小学校教員養成課程は、現在2年間ですが、今後4年間の養成課程に移行します。
カリキュラムは、月曜日から土曜日まで朝7:00~17:00までぎっしりと組まれています。
オリエンテーションで、学生としての心得を真剣に聞き入る学生たち。
入学するのも大変ですが、ここを卒業することも容易いことではありません。
教室に入って、緊張感が解けました。
素顔を見せる学生たち。
さすがに、教員養成大学の設備は整っており、ICT教育の能力も高めます。
学生たちに空き時間はありません。木曜日の午後には、奉仕活動が義務付けられていて、校舎内外の整備、造園作業、ごみ拾いなど、夕方まで汗を流しながら作業を行います。
そんな学生たちに、私は、教師としての持つべき心構えを教えてきました。
・教育は人なり
・子どもへの愛情無くして教育は成り立たない
・授業こそ子供たちが成長できる場である
そして、モノのないカンボジアの学校において、自らのアイディアで教材を作り出す方法を指導してきました。
下の台形の等積変形と平行移動のボード。ちょっとした道具さえあれば、すぐに製作できます。
このように、学生たちが現場で何千何万もの生徒たちに考える力をつける授業を行うことが、カンボジアの将来への大きな支援になると信じています。
教育の質的支援のひとつの形がここにあります。
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国際協力NGO チアフルスマイル
代表 松田 辰弘
Tel 050-3442-4663(Japan)
Tel 092-681-788(Cambodia)
HP https://cheerfulsmile.org
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