「味噌汁を作る時には、出汁、全ての具材を調理してから、一旦火を止め、味噌を最後に加える。」
味噌汁を作る一般的な手順だと思います。
以前お話しした私が書きました本が、印刷されていよいよ「モノ」になりました。タイトルは「Making Miso」、正に「味噌作り」なんですが、味噌の作り方というよりは、私と旅、そして味噌との発酵のメモワール(すごく抽象的な表現ですが笑)という感じでしょうか?全編英語です。
実はこの本、三年以上前に編集者の方にお話しをいただいた時には、もっと「味噌の作り方」や「味噌の効果」など主に味噌に関する本になる予定だったんですが、自分の感じた事や考えなどをずっと書いていたものがあり、「実は書き溜めていた物があるんだけど‥」とお見せしたら、何とそれらがほぼそのままの形で使われる事になりました。本の中には、これまた私がモノクロフィルムとアナログ一眼レフで撮影して、自分でフィルム現像、プリントした撮り溜めた写真達も使われています(実は写真専門学校卒なので笑)。
文も、写真も別に日の目を見る事を目的として書いたり、撮影したりしていたわけではないのですが、面白いですね。旅、文、写真、マーケティング(大学はマーケティング専攻)、父や母、故里という関係なさそうな人生の点達が繋がり、それはまるで出汁や具材となり、最後に味噌が全てをまとめてくれた気がしました。そう、正に味噌汁みたいに。
表紙は私ではなく(笑)、母の結婚式の時の和装の写真です。これは編集者アンソニーさんのアイデア。まさか母もあの時は自分の姿が娘の書いた本の表紙になり何百冊も印刷されるなんて思っていなかった事でしょう。空の上から「きゃー!いやー!」と言っているような姿が浮かびます。まぁ、空の上から言われても、私は痛くも痒くもないので、お母さんにはいつもの如く、娘の決断を諦めてもらうしかないですね。ロッテルダムにある印刷ルーム(Print room)が一冊一冊をハンドプリントしてくれて、微妙に写真の色合いも違います。まるでそれも「味噌風発酵調味料キット」に似ているように感じました。76ページ、コートのポケットに収まるような丁度いいサイズ。是非「旅路」で読んでほしいです。
たまに友人に「エリカってすごくオープンなんだけど、でも同時にミステリアスだよね。」とか、「色々な人に会ってきたから、大抵の人はわかるんだけど、エリカはどんな風に今後生きていくのか俺は全く想像できない。」とか、「そもそもエリカは今世界のどこにいるんだ?」とか言われる事があるのですが(私はそんなつもりもなく、ただ己でいるだけ)、先日そんな友人の一人が「あーこの本でやっとエリカがわかるのね。」と言っていました。どうなんでしょ(笑)?
私の書き溜めた、撮り溜めたものが時を経て、発酵し、どのように受け取られ、その受け取り手の方から新たな道を歩き始めるのか(そもそもなんか感じるのか?!)は未知数ですが、面白いです。本の終わりには、旅の思い出から創り出した「味噌レシピ集」もあります。
先日もひっそり「すなっく WAKEAT.♡」をオープン。今回も2年待って下さった方達が来店しました。
今回のお品書きは:
(食前酒)
・チェリーの甘酒
(スターター)
・カクテルトマトのオリーブオイルとスモークパプリカ味噌オーブン焼き
・いんげんの胡麻味噌よごし
・きゅうりとブラックオリーブ入りパン味噌ビーガンマヨ使用ポテトサラダ
(スープ)
・千切り人参とキャベツの白味噌スープ
(メイン)
・ベジ焼き鳥セット/ゆず味噌豆腐つくね、大豆ねぎま味噌たれ
(ご飯)
・グリーンピース味噌のグリーンピースご飯
(デザート)
・味噌とチェリーのブラウンケーキ
ロッテルダムでのすなっくでは、ママチョイスのお気に入りの日本のレコードをプレーヤーでかけているんですが、今回はオフコースさんの「Back Streets of Tokyo」にしました。焼き鳥って、いかにも東京の裏道!というイメージなので(笑)。前回は皆さん日本に行った事のある方たちで、日本の話で盛り上がっていましたが、今回のグループはなんと政治的なお話しメインに。しかもかなりご近所さん達なのに、知り合ったこともなく‥面白いです。
次回のすなっくからは、また内容を少しバージョンアップしていこうと思っています。
近々「コミュニティ」も作る予定なので、よろしければ今後の展開もお知らせしてゆきます。そして、「ラジオすなっく」の配信も。
日本はもうすぐ大型連休ですね。素敵な時間をお過ごしくださいね!