毎年、旧暦12月3日に高千穂神社にて行われている猪掛祭(ししかけまつり)この祭りは荒神 鬼八(きはち)の魂を鎮め、豊作を祈願する祭りで、神事では捕まえられた猪が一頭お供えとして神社に奉納されます(昔は16歳の娘がお供えとして出されていたとか)私は今回初めて祭りに参加しましたが、そこで感じたのは過去に生きた人々の恐怖でしたそもそもこの旧暦の12月3日は「再生を願う日」とも言われており、そこにあえてこの祭りをしている所から、鬼八を復活をさせないための鎮め祭りなのではと思いますこの人々の怖れが祭りという「形」として残され、現代にまで受け継がれて来てしまったのだろうと思うのです私が今KAMIASOBIを通して思うのは、これからの時代は、自分の中に在る「恐怖」を手放して、一人一人が光の御柱となる時代になっていくのだと感じていますそして世が明け、自らの光で新たに創造していく事が求められるようになって来るのだと思っています。 (本文 K )〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
皆さんは「紫根」という植物を知っていますか?紫根は古くから染料や漢方など、高価な植物として使用されてきたものです。その紫根で舞衣装となる肩布を染めるのですが、その貴重な紫根を掘るところから体験しました。(以下、参加者の声)紫根はたとえ似たような環境でも一方は育つけれど、一方では全然育たないなど自ら育つ場所を選んでいたり、陰と陽を併せ持つ中性の植物というお話を草木染めの講師から伺いました。話を聞きながらも、紫根を土から掘り出すという作業行程は延々と続き、いつの間にか紫根を目の前にしつつ、自分と対話しているかのような時間となっていました。日を替えて染めの工程に入りましたが、染める段階でも低温でゆっくり丁寧に染めてゆきます。高千穂の大地から頂ける染料、それを使って自ら染める舞布紫に染まった舞布は、機織女の姿となって神庭(こうにわ)で舞い遊びます。この紫根で染めた布をリターンの商品のひとつにさせていただいています。ぜひご覧ください。
2021年から始まった「春分タカチホKAMIASOBI」実は1年目当初、舞稽古は高千穂町と福岡市内で月に1,2度あったぐらいで、その他はもっぱらリモート稽古に支えられながら、わずか2カ月で祭りを興すという考えられない創り方でした。しかし実際に祭りの中で分かること、感じることは多く、一年目を終え「鬼とされてきた先人の想念は、自分が受け継いできた自分の中の想念でもあるんだ」という大きな気づきを与えられ、それに共感した舞人も多くいたなか、その仲間とともに、「もっと多くの舞人と舞い踊り、より多くの(私たち自身の)昇華を興したい」と、いろんな地域へ舞人を求めての舞稽古巡回が始まったのです。始めてみると、この広い広い九州大陸をどんどん縁どっていくような場所を点々と巡回していくこととなり、ついに3年目に向かう今回の巡回稽古場は、宮崎・鹿児島・熊本・福岡・大分と、九州大陸内の県をほとんど回ることになりました。それぞれの土地での巡回稽古では、その土地の特色と舞人の表現が重なるところも多く、まるで舞人ひとりひとりがそれぞれの土地の「八百万の神」一人ひとりでもあるように感じられ、祭り本番の迫力につながることを今からワクワク感じています。一カ月に一度の巡回稽古ですが、それを繋ぐ長旅も私が土地を感じる時間として楽しんでいます。ぜひご支援ご協力いただきますとともに、本番にはぜひ高千穂へお越しいただき一緒に祭りに参加していただきたく思いす。