久しぶりの活動報告です。
リターンの発送、お届けを九割方終えることができました。
ご支援くださった皆様、発送準備の手伝いをしてくださった方、改めてありがとうございました。
早く届けようと、できたものから封筒に入れて封をしていたのですが、途中で入れ忘れたものがある事に気付き、やり直し。
そのうち、入れたか入れていないか、送ったか送っていないか。・・・大混乱!
名簿にチェックしていたのに…。はぁ。
郵送料を浮かせるために、私が届けているものもあります。
まだ届いていないという方は、今しばらくお待ちください。
もし、12月中に届かなかった場合は、ご連絡ください。
若しくは、不備があるかもしれません。
その際も、ご連絡いただけると幸いです。早急に対処させていただきたいと思います。
さて。
「子どもの村学園」の中学生による「聴き取り」活動のこと。
実は、前にもお伝えしていた通り、11月30日に、第一回目の「聞き取り」活動を行う予定でした。
が、直前になって、学校でコロナ感染者が出たため、あえなく中止に。
(ショックでしたが、命には代えられません!)
次の週の12月8日(水)。お二人の方(二人とも93歳)からお話を聴くことができました。
お一人は14歳で志願して予科練(海軍飛行予科練習生~航空兵養成制度。つまり、飛行機に乗る練習をする)に入った篠原さん。終戦間際に「伏龍」(後述)の訓練地へ。
お一人は、若松区に住んでおられて、疎開を経験し、若松空襲を見た大嶋さん。
コロナのことを考えると、狭い資料室では心配です。
そこで、事前に二つの市民センターで部屋を予約して、当日を迎えました。
私は篠原さんのお話を聴くグループに。
篠原さんは、当時の様子が分かる資料を持って来てくださり、大変分かりやすくお話してくださいました。
子ども達といっしょに質問をしながら、興味深く話を聴かせていただきました。
初めて知ることもたくさんありました!
心に残ったことがたくさんある中で、篠原さんにしか話せない「切実な気持ち」をいくつか紹介します。
●「戦後、野比海岸(「海中の人間爆弾」ともいわれる「伏龍」の訓練が行われていた場所。横須賀市にあります。)に行きましたよ。
きれいな海で遊んでいる若者がたくさんいました。
同じくらいの歳の若者が、片や命がけで訓練していて、片や遊んでいるんだからねぇ・・・
昔、ここで、命を懸けて訓練していた若者がいたことを伝えないかんと思いましたよ。
できたら、こういう話をつたえていただきたい。」
●「当時は、国のために兵隊になって戦うのが当たり前だった。
そんな中、学校の先生が志願を勧めて、僕は親に黙って志願したわけ。
時代の流れだから仕方のないことだとは思うけど、せめて、戦争が終わって会った時に、『ご苦労さんやったな。』と、先生に言ってほしかった。」
●「今日は、話を聴いてくれて、ホントにありがとう。うれしかったし、楽しかったです。
学校に呼ばれて話すことがあるけど、『行事』という感じで、親身に聴いてくれないことがある。(でも、今日はちがった。)
よく、『また昔の話をしてから。』って言われるますよ・・・。そんな時は、『僕はこれから先の話はしきらんよ。』って、言うんですよ・・・
ホントに今日は、ありがとう。楽しかった。」
篠原さんは、終戦の日(1945.8.15)の2週間前くらいに命を受け、「伏龍」の訓練を行っていた横須賀市の野比海岸に移動になったのです。
「伏龍」は、連合軍の日本上陸を阻止するために考えられた作戦です。
海中に忍び、爆弾(機雷)で連合軍の船を突き、爆破させる。
兵隊の命を利用した作戦というわけです。
そこで篠原さんは、訓練中の事故で担ぎ込まれる兵隊をたくさん見ています。
「『時代の流れ』だから、仕方がないと思うんだけどね。」
時々、悔しそうに語気を強め、時に涙ぐみながら話してくださった篠原さんが、最後の方で何度も言われていました。
私には、自分自身に言い聞かせているように感じられました。
同時に私の頭の中に、16歳の篠原さんの経験(理不尽な体罰や厳しい訓練、戦後のバラック小屋での生活…)と今の日本の軍拡への急速な動きが浮かんできて、怒りにも似た感情がこみ上げてきました。
「私は、『流れ』は自分達で作らないといけないと思っています。」
私は思わず言ってしまいました。
「あの時代は、『仕方がなかった』のかもしれません。
でも、今は違います。民主主義の国に生まれ変わったのだから、自分達の力で、そうならないように、『時代の流れ』を作れるんです。作らないといけないと、私は思っています。
だから、学ばなければならない。ちゃんと言わなければならない。
私はそう思っています!」
思わず、力を込めて、言ってしまっていました。
見ると、いっしょに話を聴いていた2人の中学生も、私の方を見ながら大きくうなずいてくれました。
視線を合わせ、力強く「うん、うん」とうなずいてくれる二人に、心地よさを感じました。
今こそ 、戦争時代を生きなければならなかった人達の声に耳を傾け、本気で考え、行動する時だと、強く思いました。
最後に、すばらしいハーモニカ演奏と、楽しい「おはなし」をしてくださった篠原さん。(お腹を抱えて笑わせていただきました!)
私の中の「不撓不屈」の泉が深くなりました!!