【残り9日】
(有)川原農産のFarm sharingに共感・ご賛同いただき、ご支援・応援を向けてくださった皆様、いつもありがとうございます。
プロジェクトも残すところ9日になりました。
◆本日の田んぼ◆
無肥料栽培のもち米です。
昨日の活動報告で上げた玄米餅の原材料となる、新大正糯です。
今年は全て無肥料で栽培しています。
肥料は一切使用しないのに、稲はこのように元気です。出穂はまだ先ですが稲刈りは最後になる品種なので、気長に育ててまいります。
◆無肥料栽培に取り組む理由◆
世間一般で、肥料栽培が当たり前の中、なぜ無肥料にこだわるのか?
その理由をお話いたします。
1番の理由は、肥料栽培で育てた私のお米よりも、他地域で無肥料栽培の生産者のお米の収穫量が上回った事です。
そして、石川県内の中でもあまり美味しくないとほかの生産者も口をそろえて言うような地域で採れた、無肥料栽培のお米は、親父が何も言わないほど美味しいものでした。
これが、「たんじゅん農(炭素循環農の法則)」との出会いでした。
この出会いの中から、すでにたんじゅん農に取り組む他の地域の他の作物を育てる農家さんの野菜がこれまた美味しかったんです。
お米の味の差はよっぽどでないと、感じにくいのですが、お野菜のおいしさは結構ダイレクトにそしてストレートに感じる事ができます。
肥料を使わずに育てた野菜は、雑味がなくクリアな味わい。
スーッと体に染みわたるような感じで、後味に嫌な感じがありません。
今、日本では「みどりの食糧システム戦略」と言うのを打ち出し、国を挙げて取り組もうとしています。
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/attach/pdf/index-112.pdf
化成肥料の使用量を30%軽減させ、有機栽培の割合は25%に増やすと目標を立てていますが、残念ながら私からすると、他産業が農業を食い物にしてお金を取るために打ち出している戦略としか見る事ができません。
これに関しては、また後日お話をさせていただきます。
無肥料栽培を取り組んだ結果、3年間は苦渋の結果でした。
収穫量が年々落ちてくるのに対し、自分の想いが先行して動き、会社を倒産させかねないほどに収穫量が落ち込んだ時期もありました。
どうしても、無肥料栽培の取り組みをやめる事が出来なかった理由は、
「美味しいものをお届けしたい!」
この思いです。
一見、無肥料だと「味付けしていない料理?」のようなイメージで、味わいがなくなるんじゃないか?とか、「栄養分がどんどん田畑から収穫物として抜けていったら、生長が悪くなって味もわるくなるんじゃないか?」と感じる人もいるかもしれません。
実体験として、美味しい農産物になる事を知ってしまった以上、お客様に喜んでいただく為に最重要ポイントととして私が思うところは、
「美味しい」
です。
どんなに安心安全だという農産物であっても、食べて美味しいものでなければ、食べ続けたいという想いに至りません。
私が農業を生業として継続するために、最も重要なことは美味しい農産物をお届けするという事です。
それに付随して、安心安全が付いてくると思っています。
川原が、無肥料栽培に取り組み続ける一番の理由は、他のたんじゅん農を取り組む農家さんから教えてもらった、美味しさです。
そして副産物のように、最近では収穫量が他の肥料栽培をする農家さんよりも上回ってきました。
こういった技術や情報を「ファスティング農業塾」でお話しています。
Facebook内の有料クローズコミュニティーです。
https://www.facebook.com/groups/fasting.agriculture
こういった農業に、入れば入るほどに、農業と子育てが共通点が多々ある事に気づかされます。
安心安全なもので子育てしたい。
出来る限り強い子どもに育って、病気に負けない元気な体であってほしい。
願えば願うほど、作物もまた同じ方向性にある事に気づきます。
川原のファスティング農業は、まだまだ小さなうねりです。
凪の水面に、小さな小石が飛び込んだ程度の影響しかないかもしれません。
でもこれが、一般化して農業の常識になった時、肥料が必要のない農業が広がります。
そして肥料が必要なくなると、農薬の使用数までも減るのです。みんなが望む農産物です。
国がいう、30%の化学肥料の削減だけじゃなく、それ以上に化成肥料も有機肥料も含め、肥料と呼ばれるものが90%近く削減されたらどうでしょう。
そして肥料が削減されたことによって、世界一の農薬大国とレッテルを張られている日本の農産物が、農薬をほとんど必要としない農業へとシフトできたらどうでしょう?
国が掲げるみどりの農業システム戦略は、余裕のクリアでさらに良質な農産物を生み出すことになります。
こういった事に声を上げると、困る産業からの軋轢が襲ってくることが予想されます。
肥料や農薬を販売するメーカーであったり取り扱う産業の人たちは、売れなくなるのです。その産業を守るための政策がとられているのが政治です。
農業をもっと自由に。もっとハイクオリティーに。もっと楽しいものに。
そんな時代を創っていくためにも、是非皆様のお力をお貸しください。
1681年天和元年創業
百姓一系・九代目与三郎
笑顔生産法人 有限会社 川原農産
代表取締役 川原應貴