中興社製作所の中村です。皆様からの心温まるご支援をいただきありがとうございます。おかげさまで、支援額も120万円を超えてまいりました。引き続きのご支援のほど、よろしくお願いします。ところで最近、鍵に関するニュースに接しました。「合鍵を作られて泥棒に入られた」という事件でしたが、実はこれ、鍵自体が盗まれたのではなく「鍵番号」を盗み見られ、合鍵を作られたのだそうです。鍵に刻印されている鍵番号の危険性については、ご存じない方もおられるのかもしれませんね。その点、ジュラキーは鍵の頭を板バネではさみ、最後はすっぽりとキーカバーの中に収める構造なのでカギ番号が隠されて見えません。この構造は、鍵をしっかりと保持したり、カチャカチャと不快な音を発しないよう押さえるのが一番の目的なのですが、結果的に鍵番号をしっかりと隠す役割も果たしています。「大切な2本の鍵を守る」というジュラキーのテーマは、こうしたディティール部分にもしっかりと反映されています。キーケースというデリケートなプロダクトを設計する際の、安全性への気遣いについて少し説明させていただきました。今後もご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
2月16日発売の、モノ・マガジン特集号((株)ワールドフォトプレス社刊)の「新製品情報Ⅲ」に、カフェレーサースタイルのバイクや、密閉型ヘッドフォンと並んで「ジュラキー」が紹介されています。109ページを是非ご覧ください。↓ 表紙はDonald Fagenの「The Nightfly」・・・です!
DURA-KEYのデザインを担当させていただいているCaro inc.の山口です。本当にたくさんの皆様からのご支援をいただきありがとうございます。中興社製作所の中村社長から、本体フレームの削り出し途中の画像をお送りいただきました。DURA-KEYの本体フレームを造るためには、全部で「5工程の削り出し加工」が必要で、今回の画像は2工程目が終了した状態なのだそうです。厚さ約6mmの、まだ荒々しさを感じさせるプリミティブな状態のジュラルミンの板。私自身不思議に思うのですが、こうした製造途中の状態もなんとも言えず魅力的なんですよね。この荒々しいジュラルミンの塊が、最終的に繊細でエレガントなDURA-KEYのフレームに仕上がるかと思うと、そのギャップに(分かっていても)驚きを覚えます。この後、3工程をかけて更に削り込み、ブラスト処理で表面を整え、アルマイト処理によって耐久性向上と着色が行われ、最後にシルク印刷が施されます。「鍵2本を、確実に守る」という目的のために、これだけの工程を費やして本体フレームの完成品が生み出されます。みなさま、引き続きご支援賜りますよう、よろしくお願い致します。
皆様、ご支援のほどありがとうございます。おかげさまで、支援金額も100万円を超えることができました。まだまだ残る3週間、頑張っていきたいと思います。さて、ジュラキーの削り出し加工を行う機械ですが、さる工場から譲り受けたものです。森精機「TV-30」26年ものです。日本製の工作機械は大変優秀で、メンテ次第で30年以上は動きます。精度もバッチリ出てます。その工場の社長さんですが、ご引退時の年齢82歳、弊社とは40年以上のお付き合いでした。世界一小さい単位の会社とも言うべき、お一人だけ(忙しい時期だけアルバイトを雇う)の工場でした。この方、汎用のフライス盤で、100分1ミリ単位の精度の高い部品を作るのに長けていました。いわゆるフライス職人です。このマシニングは、数の多い部品を加工するときに使用していました。「80歳で引退したい」とおっしゃってましたが、丁度弊社が忙しかった時期で引退を2年引き延ばしてもらいました。ありがとうございました。団塊の世代の方は、本当に仕事が好きな方が多く、80歳まで働く人が多かったです。わが社のような従業員40名ほどの小企業は、さらに小さな零細企業(従業員10名以下)に大きく支えられています。しかし取引のある零細工場さん、残念ながら毎年1~2社が高齢を理由に廃業していきます。一方でマシニング一台で工場作ったので仕事くださいという、新たな零細工場は生まれていません。日本のモノづくり、団塊の世代の職人の方々に支えられていました。その方々を失って、日本のモノ作りはどこに向かうのでしょうか。一時衰退するのは致し方ないかと思います。そして独自色をもって世界市場に打って出る中小企業が生き残るのではないのかと。私はそう思っています。このジュラキーをゆくゆくはアメリカ・中国・欧州で販売していきます。わが社のような小企業でさえ、ブランドを作り世界に発信することができる時代になりました。これが将来にもメイド・イン・ジャパンを残す確かな方法であると考えています。今後もご支援賜りますよう、よろしくお願い致します。
DURA-KEYのデザインを担当させていただいているCaro inc.の山口です。引き続き、多くの皆様からの温かいご支援をいただき嬉しく感じております。ありがとうございます。DURA-KEYの製造も順調に準備が進んでいるようでして、先日のボルトに続いて、「ナット」の製造中の写真を中村社長からお送りいただきました。このナットも(ボルトと併せて)鍵を確実に保持する大事な役割を担います。精密に削り出されたジュラルミンの削り跡が美しいのもボルトと同じです。ナットには2箇所の凹みが設けられており、ある程度指で回した後、添付の「工具」で締めることで鍵が保持されます。もちろんこの工具自体も、DURA-KEYの為に設計されたものです。ナットは、この後アルマイト処理工程に移され耐久性の向上やカラーリングなどが施されます。デザイン開発においては、ディティールの仕上がりレベルが、その商品の印象を大きく左右することがあります。DURA-KEYのデザインにおいても、小さな部品や添付品の工具にいたるまで、役割に応じて最適な形状にするのはもちろん、材料や加工・仕上げを(中村社長の厳しい目で)慎重に選んでいます。そうすることで、最終的に魅力的なデザインが生まれるのだと考えています。他のパーツも着々と準備が進んでいるようで、私自身もとても楽しみです。引き続き、残りの期間もどうぞよろしくお願い申し上げます。