■世界屈指の手袋産地「東かがわ市」
おおよそ130年前、明治時代にスタートした香川の手袋産業。日本で国内生産される手袋のうち90%以上の生産量を維持している香川県東かがわ市は、日本だけでなく世界でも屈指の手袋生産地として知られています。
大正3年に勃発した第一次世界大戦をきっかけに同市の手袋製造業は産業としての基盤を固くし、太平洋戦争終了後に香川県を代表する産業へと成長していきました。そして昭和30年代を迎えると世界一の手袋産地に。町中から手袋関連企業の機械音が聞こえ、育児にいそしむ母親たちの内職もまた手袋に関連したものが多かったと聞きました。
平成初期生まれのわたしにも手袋製造業の家庭に生まれた同級生や、お勤めしている両親を持つ友人、知人が多数います。これほど長く産業を守り続けてこられた理由は、高い品質を保ちながら、常に変わりゆくニーズに適応することができたから。どんな難題に直面しても乗り越えてきた、先代讃岐人たちからの想いが今もなお紡がれている証です。
■リターン品の手袋がついに…!!!
市内に本社を構え、今回わたしが手袋の制作をお願いする企業様へ挨拶に行ってきました。高校時代、毎日の登下校時に必ずその企業の本社前を往来していたのですが、中に入るのは初めてです。お邪魔します。そしたら担当者さんが「作ってみました」とサンプルを用意して待っていてくださいました!!!!!
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わああああああ。
生まれて初めてのOEM商品が一歩前進です…!!!
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(甘えん坊の飼い猫・椛ちゃんに付けられた傷跡はスルーしてください。笑)
今回はまだ刺繍はせず、手袋本体を3色分作ってくださいました。嬉しいです!クラウドファウンディングサイトで集まった支援金を使って地域産業であるこの手袋を計300双作ります。わたしは手がかなり小さいんですが、それでも指と指のあいだはぴったりとフィットして、肌触りふわふわでした!
■手袋のデザインをさらに詳しく解説
「シロイトリ」が刺繍される手袋はネイビー色。落ち着いた色なので白色の鳥の刺繍が映えて、大人っぽくもかわいい手袋に仕上がります。濃い色なのでどんなお洋服にも合わせやすいと思います。普段着からおしゃれ着のときまで幅広く、頻繁に使えること間違いなしです!
「クロイネコ」が刺繍される手袋はボルドー。芝桜をイメージした3色のお花も刺繍されます。今回作成する3つの手袋の中では一番かわいらしさが引き立つデザインかなと思っています。明るすぎないので、コーディネートの中で目立ちすぎず、手袋がいい刺し色になると思います。
ちょうどボルドーのズボンを履いていたので、色の落ち着き具合が分かるように撮ってみました。見苦しくてすみません(笑) ズボンのボルドーよりワインレッド感が強く、お姉さま方にも使っていただきやすい色身だと思います。
最後に「クロイイヌ」が刺繍されるベージュです。湊川河口付近に咲く、東かがわ市の天然記念物の黄色いハマボウも刺繍され、落ち着きの中に”和製ハイビスカス”の元気の良さを感じるデザインです。アイボリーというよりはモスグリーンに近いベージュです。コーディネートの中で色浮きしすぎず、裏方としてお洒落を引き立ててくれつつ、花柄が目を引く存在になると思います。
■最後に
どの手袋にも親指と人差指に黒色で刺繍が施され、手袋を履いたままスマホを操作できるようになります。こだわりを細部まで実現しようとしてくださる担当者さん、企業様に感謝を感じるとともに、「これが讃岐でしか成せない伝統なんだ」と改めて感じる一日でした。
手袋のお届けは少し肌寒くなり始めた10月、11月頃を予定しています。ご自身用やプレゼント用としてぜひこの機会に購入してみてください。これを機に1人でも多くの方に「香川県ってうどんだけじゃないんだな」と知ってもらえると嬉しいです!