こんばんは、atsumi です。
今回は私たちがクラウドファンディングに挑戦した経緯について綴りたいと思います。
私は普段、フリーランスのデザイナーとして、クライアントワークをこなしています。
ある仕事で、クライアントの方が写真展のための写真集を作成したいと、依頼を頂きました。
写真集以外の写真展についてのお手伝いもさせていただく中で、「クラウドファンディングをやってみようか」という話の流れになりました。
クライアントの方もその気になってくださり、ページに載せる文章や想いをすごく真剣に考えていました。
写真集のデザインが決まっていき、キャプションもクライアントの方の熱のこもった文章を渡され、写真展の詳細が決まっていくなか、「どうしても、クラウドファンディングで言いたいことがまとまらない。もう少し待ってほしい」と仰られました。
正直に言うと、「うーん、そこまで悩むことかしら?」と思いながら、写真展の会期に間に合うかどうか、スケジュールとにらめっこしていました。
クライアントの方にキャプションの翻訳を説明するために、お酒を飲みながら色々なことを話す機会がありました。
その時、「自分の仕事がこれくらい(の量が)あって、クラウドファンディングに時間を割けない。言いたいことがまとまらない、正直苦痛だ」と話してくれました。
ああ、そうか、クラウドファンディングを「なんとなく良さげな活動を応援する」という感覚ではなく、自分が「どんなことをどれだけやりたいか」を自分の熱量を余すことなく伝えたいんだ、この方は。と思いました。
私は「じゃあ、やめましょう!!他にやることを優先しましょう!!」と口に出していました。
真剣だからやらない。という選択肢もあるんですよね。
私たちの今回の展示は昨年の夏から決まっていましたが、二人の中で「クラウドファンディング」という選択肢は少しもありませんでした。
私の心の奥底に「人からお金を貰ってじゃないとできない写真展なら意味ないよな」という、凝り固まった考えがありました。
しかし、上記のクライアントの方とのやりとりの中で、「真剣だからやるって選択肢もあるんだ」と思ったのです。
最初、軽くうさこちゃんにクラウドファンディングについて話した時、「最初の二人の展示だから二人の力で頑張りたい。人から支援してもらうのは違うと思う」と言われました。
確かに、この一回目を自分たちの力で成功させて、二回目三回目とステップアップする時に人の力を借りた方がいい。
だけど、私の心の中の(それはもちろん、うさこちゃんの心の中のものも)有り余って仕方ない熱量をどこにやればいいんだ。と悩みました。
展示にぶつければいいんです。だけど、こんなに良い展示になりそうなのに、人に知ってもらえなかったら?資金が足りなくて、自分が目指す表現の仕方ができなかったら?
クラウドファンディングという、何かを支援するプラットフォームだからこそ、他の発信媒体では伝えきれない想いを赤裸々に綴ることができるのかな、と思ったのです。
実際にこうやって、長文で活動報告をしたためていますしね。
そうやって、私はうさこちゃんを口説き落として(他にも色んなメリットを伝えましたが)、今回のクラウドファンディングを始動させました。
私たちのこのクラウドファンディングのページは、皆さんにどう伝わっているでしょうか。
私はあの時、クライアントの方が発した言葉の意味が分かりました。
申請するまでにものすごく時間がかかって、「なんて難しい作業なんだろう、これは苦痛だ」と思いました。
そもそも伝えるのが苦手で、不器用な生き方をしているから、写真という表現にしがみついているのに……、とも思いました。
だけど、真剣だからこそやる、という選択肢を取りました。
正直、想いを伝えきるのは不可能なので、残りの熱量は写真展に込めます。
長くなってしまいましたが、活動の始まりからクラウドファンディングまでの流れを書き記させて頂きました。
どうか、一人でも多くの人の目にとまれば嬉しいです。
atsumi