皆様いつも温かい応援を賜りまして、誠にありがとうございます。
縦型水耕設備を導入し、メロンの育成実験を開始しまして約一年が経過しました。
まだ育成成功はもちろん、再現性の点でも目標の達成には至っておりませんが、ご支援いただいた皆様はじめ、山形県、東根市からの声援もいただきながら鋭意努力致しております。
返礼まで長い期間を頂いてしまい、誠に申し訳ございません。今しばらくお時間を賜れましたら幸いです。
■現行レーンの状況
昨日今日と少々の花は咲きましたが、一番重要な10−15節雌花の成長がストップしている状況です。(TOP画像)
現在開花しておりますのは成長点として残している「放任孫ツル」のみとなります。成長過程での温度、特に高温が続き夜でも気温が下がらないことが影響している可能性があります。
※エアコンの働きとしまして高温になりすぎるのを防ぐ位置付けで使用しております。
また、つる割れ病と思われる症状の株が発生しました。
急に萎れ出し、灌水量をあげましたが一晩で枯れてしまいました。
養液を介しての病原菌感染につきましては銀イオンシートにより防げておりますが、おそらく原因菌の胞子が他の株の葉を枯らしております。
枯れた株のリセット、全ての枯葉の除去、室温・湿度を下げ菌の繁殖を遅らせておりますが、新株にも影響が出始めましたため8/1にくん煙にて殺菌致します。
※現在処方中の13号液肥につきましても窒素含有量を減らす方向で今後の対応と致します。
■新栽培方式の確認
つる割れを起こした支柱をリセットした際に根の張り具合を確認しましたところ、残念ながら新栽培法は効果がない状況です。
これまで一年間行ってきた実験の結果、縦型水耕によるメロンの栽培、特に果実の肥大化においてはほぼ不可能であると結論づけることとしました。
■横型栽培方式へシフト
以前より横型の準備はして参りましたが、設置位置に悩んでおりました。8/1より縦型水耕の給排水管を流用する形で実験を開始致しました。
肥料製作の実験で使用しておりました衣装ケースやアルミフレームを利用し、取り急ぎではありますが横型栽培装置(根を溶液に浸すDFT方式)の実験機を制作致しました。
※給水バルブを流用
給水部付近や根の溜まりは、フィルターの役目を果たしてしまい、時間が経つと根の性能が低下することは過去の活動報告の通りです。
・6/26活動報告
https://camp-fire.jp/projects/702951/view/activities/590679
そのため、この度は給水口、排水溝を分散する形で根の劣化を避けていきたいと考えております。
※溶液の流れを作る八方向型の給水口
※絞りから圧力室を通り、均等水圧で流れを作ります。
本日の朝から漏水検査を行い、排水溝のバランス調整等を経て無事稼働させることができました。
水切りに関しましては他の株もありますので、塩分の投入ではなく養液の強制排液バルブにて断水して行うこととしております。
※溶液を残さないための排水バルブ用極薄プラナット(厚さ2mm)
以下の写真の左2本は各排水溝からの流れ、右は排水バルブ(非作動)のホースとなります。全ての排水溝から排水がなされております。
以上、今後は縦型、横型の両方にて実験を致しますが、結果っては徐々に設備を横型へシフトする必要も検討して参りたいと思います。
開発までの時間がかかりまして申し訳ございません。今しばらくお時間を頂けましたら幸いです。
何卒よろしくお願い致します。