初めて応援コメント頂きました。支援頂きありがとうございます。
今日は砥石の事です。
これまで、どこのウェウブページを見ても砥石は絶対、平面と書かれています。
砥石は使うとちびていきます。
(ちびて舟型になった砥石)
こうならないように砥石を平にするという事が一般常識です。
しかし、一度平面は忘れて下さい。。
確かに鉋や剃刀は平面の方がいいですが、それでは他の何種類もある刃物が研げない事になってしまいます。
和包丁の裏とか鎌、槍鉋、ハサミ。
これら全てが研げる砥石の形があります。
それが冒頭の絵のこの形の砥石です。
(山型の砥石)
この砥石の形はやはり先人も使っています。
(ふんわり山型に丸みのついた砥石)
(山型の砥石で包丁を研ぐ様子)
鍛冶屋の平面の考え方は一般の常識とは少し違います。
注目頂きたいのが“金床”の叩く面です。
真っ平ではありません。 丸みがある部分もあれば中央が緩やかに凹んでいたりします。
この金床と光線と目を使い真っ直ぐな刃物を作っていきます。
この考え方で前の砥石を見ると、
緩やかに山型の砥石で刃物を研いでいる事が分かります。
それでは山型の砥石で全て足りるかといえばそうではありません。平面も必要です。
その場合は砥石の側面を使い研ぎます。
砥石を丸々使うという考え方です。
先程の絵に出てくる山型の砥石も側面は平らです。
因州小鍛冶製 復刻包丁(黒打両刃)
活動報告を書いていて、俄然石工に興味がわいてきました。
墓石でも行燈でも石の加工技術は素晴らしいですね。
この技術があれば鍛冶屋にも大変助かることばかりです。
これから石工の勉強もはじめる事にします。
新しく学ぶって楽しいですね。
最後に。この絵。
お気付き頂けましたでしょうか。
この絵の後方、研ぎ師の後ろに刀、槍、長巻が陳列されている中、十文字槍の様な物が描かれています。
これだけで槍や十文字槍のような複雑な物まで研いでいたというメッセージが伝わります。
こういった絵は細部まで描かれており参考になる事ばかりの、よく考えられた絵だとつくづく思います。
そして研いでいる人の構えを見ると左手で研いでいます。。。
色々なメッセージがあるように感じました。