銘切は、鍛冶屋が製品に名前を刻む事をいいます。
日本で、はじめて銘を切ったとされるのが鳥取の刀工安綱の銘 安綱(平安期)
これは収集したものです。鳥取の鍛冶屋さんの銘切タガネ。
すべて自作し、形も大きさも違います。銘切タガネも自身で研究し作ってゆくしかありません。
一番最後の仕上げが銘切です。
今までどの工程も一発勝負です。
下書き。
切り進めていきます。
この形の包丁、とても使いやすいです。 これは古の包丁を参考にしています。それを薄い片刃で再現したものです。
このカーブを切っ先といいます。
例えば、肉を薄くおろす時、この切っ先がスプーンですくうようにして切れていきますから、画像の半解凍の肉がスイスイおろされ、仕事が進みます。
スイカなんかもつるんといけます。
千切りも問題ありません。
魚なども捌くとき、最初に切っ先があることできっかけになり、そこから刃が進むという事になります。
(切っ先がスプーンのようになってサクサクおろしてしまいます。 )
この手の包丁を探し始めて10年程になります。
大昔の人はどんな包丁を使っていたのかと思いまず骨董屋さんを探していましたがありませんでした。某オークションでも一度しかそれらしい包丁は見かけた事がありません。
1番近かったのが桑切包丁とかつお包丁、式包丁、刀子、名物包丁正宗などです。
絵の中には頻繁に登場します。
水気に晒される物ですから現物は残らなかったのかも知れません。或いは皆さんの実家などに残っているのかも知れません。
現代は漫画やイラストにこの手の包丁がよく登場します。