自己紹介
はじめまして。ヒヨクドの髙橋正敏と申します。
数あるプロジェクトの中からボクたちのプロジェクトをご覧いただきありがとうござい
ます。
穏やかな自然に囲まれた大分県竹田(たけた)市。きれいな水も自慢です。
もともと料理人をしていましたが、今ここ大分県竹田市というところで、トマトをはじめ、たくましい食材に囲まれています。
もともと東京でイタリアンの料理人をしていましたが、家族の故郷に移住しました。まず「たけた」で大きな農園でトマト栽培の仕事をしました。その後ご縁あって、思うところあって、今年、小さな加工場を作りました。
加工場からの風景です!
トマト栽培をしたから感じた、
「どうにかならないのか」
という想い。
今日も、明日も、1年中、スーパーで当たり前に売られているトマト。生産の裏で、多くのトマトが行き場がないことになっています。
まずは、①「青いトマト」問題
元気なトマトの苗はたくさんの実をつけますが、実のすべてが赤くておいしいトマトという「商品」になるわけではなく、みなさんが欲しい、食べたいという赤くておいしいトマトをつくるために、多くの実、約半分は青いうちにとってしまいます。栄養や水分を残した実に集中させてうま味、甘みを高めるためです。(摘果)
では摘果された青いトマトはどうなるのでしょう。残念ながら、そのままでは決しておいしいとは言えませんし、地元で消費するといっても、好んで手に取る人はいません。そう、行き場がないのです。↑もともとは5~6個の実を付けますが、大体3個ずつ残しています。(摘果後)
↑行き場のない青いトマトたち
つづいて、②「赤いトマト」問題
どこでも、どんな野菜でもそうですが、ちょっと傷がある、サイズが合わないなどの理由で出荷できないものがこれまたたくさんでます。
せっかく赤くなることを許されたトマトも、すべてが商品価値を持つわけではなく、さらに条件をクリアしたものだけが青果として店頭に並びます。赤くておいしいのに、皆さんの手に届かない、いわゆる「訳ありトマト」も地元では消費しきれないほどあります。
訳ありの赤いトマト。食べてもホントおいしいんです。
やっぱり、③「生産者の不安」問題
トマトは一年中、いつでも人気ですね。
みなさんにとっては“あって当たり前”。そこに応えるために、日本全国の生産者は地域の特性などから時期をずらしての栽培を行っています。トマト栽培は大きくは2つ、冬春トマト(12月から6月にかけて)と夏秋トマト(7月から11月にかけて)になりますが、ここボクがいる大分県竹田(たけた)市のトマトは、夏秋トマトです。もちろんハウスも活用し、さまざまな工夫を重ねています。
とはいえやはり中心となるのは人の手作業。暑さの中ではスタッフ交代で1つずつ確認、最近の高温な外気の影響、突発的な天候の変化、病気や害虫から守るといった作業が続きます。
一方トマトは自然なものなので自由きままに育ちます。生育状態もこちらの都合よくはいきません。大きさ、形が規格に合わない育ち方、傷がついてしまう、などなど。
出荷予定を見込んでも廃棄となることも当然あります。その場合、売り上げになるどころか費用が掛かります。
売られる価格はそれほど高くはないトマトですが、手間ひま、ロス、燃料高、人材確保などを考えると、現実問題とても不安定なシゴトといえます。
青果としてのおいしいトマトを安定して提供し続けるためにも、今回のプロジェクトはお役に立てると思っています。
左は岸本農場の岸本朋子さん。
スープに使うトマトを仕入れさせてもらっている農家さんのひとつでです!
ボクのポリシー
摘果した青いトマトも、傷のある赤いトマトも市場の見方では価値は高くないかもしれません。でもおいしいトマトであることには変わりなく、立派な材料です。また生産者さんとの二人三脚。トマトだけの価値でなく、生産という作業への敬意。そもそも生産が成り立たなければ、トマトがなくなってしまう。そんな訳でボクはそれぞれ対価での仕入れをしたいと思っています。まだ微力ですが市場からトマトがなくならないように、と願います。
ボクは料理人
都内のレストランで腕を振るっていました。
「たけた」にきてからはトマト栽培に携わりましたが、そこで感じた「どうにかならないのか」という想い。こんなにおいしくて、元気な食材があるのに使われないのがもったいない現実を目の当たりにして、「まずはこのトマトを何かしたい、しよう」ただその一心で考えて、スープをつくることにしました。
加熱を工夫して、他の食材と上手に料理すれば、そのままでは食べられなかった青いトマトもウマくできる。赤いトマトは傷があったっていい。またスープをつくるためにはたくさんのトマトを使うのだから、行き場のなくなったトマトを役立てられるのではないか、そう思って2月に加工ができる調理場をつくり、試作を重ねました。
商品化へ なかなか手ごわい青いトマト。。。
青いトマトの渋みやえぐみを取るのは容易ではなく、相当悩みました。
これは生産者にはできない、ボクのシゴトとして試作を重ねました。
赤いトマトはよりおいしくできるように、他に何ができるのか考えました。
またレストランとは違い加工食品は、見えない人たちへ提供するというミッションがあり、おいしい+安心安全をセットにして届けるという部分で勉強しました。学ぶほどに責任を感じました。
そして、地元からトマト以外に合わせる野菜を選び、調理方法に試行錯誤を重ねてようやく自信をもってお届けできるものができました。
愛されたトマトだから、ボクも手間ひまかけました!
今いくつか生産者さんからトマトを仕入れさせていただいています。その一つに岸本農場さんがあります。
こちらの岸本朋子さんはトマトに魅せられてこの地にたどり着いたパワフルな女性。彼女に愛されたトマトはとっても元気です。
スープはガスパチョ仕立てなので、それって簡単にできるでしょ!?いえいえ、たけたの中でも元気溢れるトマトたちなので気合いをいれて望みました!このスープ、こんな風に作られます。
①トマトの仕入れ 農場の作業に合わせて引取りにいきます!
ある日の仕入れ。朋子さんが用意してくれています!
②まずはキレイにお掃除します!
手作業で洗浄、ヘタや傷をとってカットします。
一人でがんばって、およそ2~3時間かけてていねいにお掃除します!
③そこから煮込んでスープの素作り(およそ6時間くらいかけています)
コトコト煮込んでスープの素を作ります。大きな鍋でゆっくり水分をとばしていきます。
トマトが届くタイミングもバラバラなので、こうして整えていったん保存します。
またこの作業で均一な味を作ることができます。
④つぶつぶ野菜の準備
自慢のつぶつぶ野菜も準備します。トマトだけではジュースのようで物足りない。
スープというからには、食感も大事!ということでつぶつぶ野菜を加えます。
つぶつぶ野菜を入れるというのは、大量に製品化する場合、敬遠されがちなことなのですが、やっぱりワクワク感、満足度が違うと思っていますのでそこは外さずにがんばります!
⑤いよいよスープに!
仕込んでおいたスープの素には、つぶつぶ野菜などをあわせて煮込んで味をととのえます。
ここには和の基本の出汁を加えています。
つぶつぶ野菜も数種類入りますが、入れるタイミングを変えて、煮込む時間も考えて、みなさんが袋を開けたときにちゃんとつぶつぶ野菜の食感を感じてもらえるように工夫しています!
青いトマトを使ったバージョン、出来上がり!
⑥パッケージにしてようやく完成!
こうしてみなさんのお手元にとどきます。ぜひお試しください!
赤いトマトのスープと緑のトマトのスープはこんな感じです!それぞれ自然の色が残っています!
隠し味に日本のうま味の原点の出汁を使い(昆布と大分県産の椎茸のみ)、余計なものを入れずにやさしく、深く仕上げました。
1食ずつのアルミパックは常温でも保存できる優れもの。もう行き場のないトマトとは言わせない満足できるスープになりました。
★想定外!おいしいおまけ!
上の⑤の工程で出汁を入れてますが、そこには上質の昆布と大分県産の上質なしいたけを使用しています。スープに使うのは出汁のみ。昆布としいたけは残ります。
もったいないので細かく刻んでバルサミコなどを加え、ちょっとイタリアンに炊いてみたら、これが「ウマい!」と発見!こちらも今後商品に加えていこうと思います。かわいい瓶に詰めましたが、わかりやすく“ふりかけ”という位置づけに。そこに大分の言葉でとってもおいしいという意味で“しんけんうめぇ”をつけました。そ、れ、が、「たけたのしんけんうめぇ しっとりふりかけ」です。
バルサミコとかだから洋風もおしゃれな料理にあうの?と思いきや、隠し味なので、うまく中和してくれるくらいの存在感。ごはんやそーめん、卵焼きはもちろん、パンや野菜、焼いたお魚やお肉にもちょっと添えるだけでお料理に新しい風味を加えてくれる楽しいアイテムになりました。スープを作れば作るほど、こちらもたくさんできる。料理をする際、“食材の大事に、できるだけ捨てたくない”というテーマにあうので、リターンの中にいれさせていただきます。(該当するリターンのみとなります)
プロジェクトのまとめ
今回のプロジェクトの目標は、
「2トンのトマトを捨てないプロジェクト」
です。
そのために赤いトマト、青いトマトでスープを作りますので、ぜひみなさんに食べていただきたいです!
みなさんに応援いただくことで、ボクたちは農園さんからトマトや他の訳ありの野菜などなどを仕入れすることができます。
このスープを通じて3つのいいコトを生み出すことをお約束します!
その① おいしいのに流通に乗らないトマトを捨てないから、結果、地球にいいコト
その② 原料となるトマトを正当な価格で仕入れます。
フェアトレードで、生産者にいいコト
これで生産者は青果の赤いトマトにも愛情たっぷり注げます。
その③ 生産地直結の加工場で、自然な食材のみつくるから消費者のみなさんにいいコト
いつでも食べたいときに袋を開けていただくだけ。冷たくしても、カップで温めてもGOOD!
おまけ これから秋に向けて夏秋トマトの時期が終わりに近づくにつれ味が濃いトマトがたくさんできるので、それを次のスープにするために仕入れをしたいです。
こんな感じで栽培されています!(ほんの一部)
リターンについて
みなさんのお返ししたいのは、赤いトマト、青いトマトを使ったガスパチョ風スープです。
一食のスープで、中玉くらいのトマトが1つ分使われます。
応援いただく金額でお届けするスープの数が変わってきますが、より広く、多くの方にご参加いただけるとうれしいので、応援枠を広くとらせていただきました。
こちらのは常温保存が可能なので、宅急便等に箱詰めしてお送りさせていただきます。
このクラウドファンディングでいただいた応援の使い道はこちらです。
・トマトの仕入れ
・リターンの製造費用(材料、光熱費など)
・リターン発送料、発送するための包材
(ダンボールとか)
・クラウドファンディング手数料(17%)
スケジュール
9月 クラウドファンディング開始
9月後半 リターンのスープの仕込み開始
ラウドファンディング終了
10月~ リターンの発送
残った応援分で新たなトマトの仕入れ
をして冬の時期に備えたいです
最後に
今回の「2トン」はスタートとして設定いたしました。
今年たまたまあるからという訳ではなくて、スーパーからトマトがなくならない限り続きます。
ここ「たけた」でも、行き場のないトマトはまだまだあって、全部を活用できているわけではありません。
全国をみたら、他の野菜や果物まで探したら、もっともっとあるはず。だからこれをきっかけにみなさんとつながりたい、まずはトマトをもっともっと楽しんでほしいと思います。
ボクたちは、自然からの恩恵を受けて日々の暮らしをしています。
農業は自然から力をいただいて成り立つことで、いいことも、時には辛いこともあります。生産者にとって辛いことは、消費者のみなさんにも価格高騰などのカタチで拡がってしまいます。特に農業の現場を近くで見ていると、気候の変化、災害の怖さなど肌で感じることがよくあります。
野菜や果物を青果としてだけ見るととてもに不安定なものですが、そこに調理の技から加工のノウハウで、きちんといいものを提供できたら、トータルに考えて生産側も消費者のみなさんも選択肢が増えて食事情も安定するし、可能性も広がると思っています。
そこでまずできるのは「目の前の食材をおいしいものに変える調理をすること」です。おいしく食べてほしい。みんなが食べてくれたら結果として大きなSDGs=自然への恩返しになったりします。
おいしいを楽しんでそんな結果に向かえたらうれしい限りです。
まずは「2トンのトマトを捨てない!プロジェクト」でみなさんとつながりたいと思います。どうぞよろしくお願いします!
ヒヨクド 髙橋 正敏
最新の活動報告
もっと見る真っ青という規格
2024/09/11 20:03今日も農家さんから青いトマトを買い取る事ができました。ここ竹田市では6月から翌年1月くらいの夏秋トマト産地で作終わりの片付けの時期に青いトマトが大量に廃棄されてしまっているのですが、栽培途中でも、摘果や、落果、など様々な理由で真っ青なトマトが行き場を失っております。出荷する際に青め、ピンク、赤、という色の規格があるのですが、真っ青という規格を作り、加工に回すことによって、農家さんが、トマトの樹の樹勢コントロールをしやすくなります。トマトは実に優先的に栄養を流すために、夏場の猛暑で体力を消耗し、樹が細くなり実になる花がつかなくなります(花飛び)花がつかなければ、トマトは出来ません。極端に弱ってしまった樹を回復させるにはトマトを取るしかありません。現状、農家さんは流通にのる青やピンク、赤いトマトになるまでしか出荷できませんが、真っ青の規格をつくり、加工所が買い取ることにより、樹勢のコントロールもでき、農家さんの収入も増え、安定的に全国にトマトが流通するとおもっております。もっと真っ青なトマトを買い取れるよう引き続き応援よろしくお願いいたします。 もっと見る
トマトはトマト
2024/09/08 11:04夏場のトマト栽培は高温のハウスの中での作業なので、管理作業は過酷です。そして、水や肥料の量を毎日毎日、気候に合わせて、生産者さん達は頭を悩ませて考えに考えています。それでも全てのトマトが綺麗にできる訳ではありません。特に近年の猛暑で予期できない生理障害が出てきております。「尻腐れ」「軟果」などなどは規格外とされてしまい、割れてしまう「裂果」は運搬の途中で潰れやすいので廃棄率が高いです。産地と加工所が、近ければ裂果トマトでも買い取る事が出来て、加工すれば全く問題ありません。トマトはトマト。その子達に合った行き先をもっとたくさん作っていきたいと思っております。 もっと見る
昆布と竹田産乾椎茸のお出汁
2024/09/07 13:28たけたは椎茸も名産品です。旨味が凝縮した乾椎茸を農家さんから譲り受け、日高昆布と共にじっくりと時間かけてお出汁をとっています。トマトつぶつぶ野菜スープ、トマトベースにこちらのお出汁を加えており、旨味あふれる味わいに仕上がっております。椎茸が美味しいので残った出汁がらで作った「しっとりふりかけも」最高に美味しいです! もっと見る
トマトスープのリターンを複数個選べるようにはできませんか?