活動報告で何回かお伝えしてきましたが、ACUAH の次のバージョン(ver.3.4.0)を8月末までにリリースする予定です。現在、リリースに向けて開発・調整を行っています。先にお伝えした機能・スマートフォンのキーボード入力による対話・バッテリー残量に応じた応答(「元気?」「調子はどう?」など)・Bluetoothスピーカーの再生ボタンやヘッドセットのフックボタン等による音声認識開始(Android版のみ)の他、・電話発信機能を追加いたします。電話発信前に確認を行うシナリオになっていますので、対話中にいきなり電話を掛けてしまうようなことはありませんのでご安心ください。動画の通り、対話シナリオでは「電話をかけて」→「○○○○(電話番号)」→「電話して」といったやりとりで発信する事ができますが、ChatGPT Function calling を利用する設定になっていると「×××に電話をして」→(×××の電話番号がChatGPTにより取得される)→「電話して」という事が可能となります。※動画では「千葉市役所」様のご連絡先を利用させていただきました。しかも以前の活動報告でお伝えした通りの仕組みで、この一連の流れを対話シナリオで学習しますので、次回からは電話番号の確認手順(ChatGPTへの問い合わせ)がスキップされます。また、対話シナリオ内に直接電話番号を記載する事もできますので、対話をしながら、指定した電話番号に電話を掛けてもらう、といった使い方もできます。(ACUAH editorで対話シナリオの編集が必要です。)クラウドファンディングも残り2週間を切りました。引き続き多くのご支援、お気に入り登録をいただきましてありがとうございます。次の活動報告からは、リターン品である「疑似ホログラムスマートフォンスタンド」について、特長をお伝えできればと思っています。よろしくお願いいたします。追伸:その他、Gemini APIの実装テストを行っています。間に合えば ver.3.4.0 に入れるかもしれません。
前回の活動報告で、ACUAH は 「自分の好きなキャラクターモデル」を汎用のAIアシスタントにできるように、"VRM"という 3Dキャラクターモデルのデータフォーマット を利用しているという事をご説明しました。逆に、3Dキャラクターモデルのデータを自由に変更できることによる課題もあります。それは、"VRM"というデータフォーマット規格で必須ではない仕様に関しては、様々なモデルデータで標準的に適応する事が難しいという点です。具体的な例です。ACUAHでは、「ちょっと待ってて」と声掛けをすると、キャラクターが椅子に座って待っているという動作をします。"VRM"の規格では、キャラクターモデルの身長や横幅などの大きさ、お尻の位置などについて決まりはありません。(共通の数値。例えば、身長は150cmに統一し、お尻の位置は地面から75cmの所にするとかそういった決まり)ですので、上記の動画のような「キャラクターが椅子に座るという動作」を様々なキャラクターモデルで実現するために、キャラクターモデルの身長や横幅等から様々な計算をして、概ね問題なさそうな位置に椅子を表示するようにしています。しかし、当然、これを全ての"VRM"モデルデータでのテストはできませんので、この計算から外れて、椅子が表示されなかったり、位置や大きさがおかしくなってしまう、"VRM"モデルデータというものが存在してしまいます。(申し訳ございません。)また、キャラクターが手にとる様々な物(鉛筆やノート、スマートフォン等)の位置や大きさも、キャラクターモデルデータによっては適切でない場合というのが発生してしまいます。これらの課題を解決する方法としては、キャラクターモデルデータ毎、キャラクターが触れる物体毎に、位置や大きさをユーザーが編集できるようにする。という仕組みの実装なのですが、アプリケーションの目指す方向性等も考慮した結果、現時点では対応が難しいとの判断をしております。アプリを利用中、物の位置がおかしいと感じる事もあるかと思います。お問い合わせを頂いた際に、こうした理由により、「仕様上修正が難しいです。」というご回答をやむを得ずさせて頂く場合もありますので、何卒ご了承ください。
ACUAH の特長の一つに「自由に選択、差し替え可能なキャラクター(VRMフォーマット)」というのがあります。アプリケーションでは、"ACUAH"という名前の女性キャラクターが標準で利用できるようになっています。しかし汎用のAIアシスタントならば、やはり「自分の好きなキャラクターモデル」をアシスタントにしたいと思いませんか?この「自分の好きなキャラクターモデル」を実現するにあたっては、アプリケーション内に登録されているキャラクターから選択したり、アプリケーション内でカスタマイズするだけではなく、・ユーザーが自身で用意(購入、製作)したデータに差し替えできる・そのデータが他のアプリケーションでも利用できることが理想です。そこで、様々なアプリケーションで共通に使える 3Dキャラクターデータのフォーマットが必要になるのですが、これを実現するのが "VRM"というデータフォーマットです。”VRM" は 一般社団法人VRMコンソーシアム 様が策定、普及を目指す、プラットフォーム非依存の3Dアバターファイルフォーマット になります。※ 詳細は VRMコンソーシアム様のホームページをご覧ください。(弊社は VRMコンソーシアムの賛助会員です。)Google等で「VRMモデル」を検索してみてください。沢山のモデルデータが配布、販売されているのが分かると思います。また、ピクシブ株式会社 様からは、この"VRM"モデルを簡単に製作可能な"VRoid Studio"というアプリケーションや、製作したモデルを共有可能な 3Dキャラクターのためのプラットフォーム "VRoid Hub" というサービスが提供されています。(※ ACUAH は VRoidHub と連携していて、VRoidHub にアップロードされたモデルデータを読み込みできます。)是非、ACUAHをご利用の際には、標準モデルデータではなく自分の好きなキャラクターに差し替えて使って頂きたいと思います。(モデルデータの利用規約は遵守してください。)今回は、"VRM"という共通のデータフォーマットと、「自分な好きなキャラクターモデル」を利用する事についてお話させていただきましたが、逆に、共通のファイルフォーマットであることで、"ACUAH"アプリケーション実装上の課題もあります。次回は、この課題について少しお話できればと思います。
前回の活動報告から少し間が空いてしまいました。この間も多くの方にお気に入り登録をしていただきまして、ありがとうございます。先日(7/23)の活動報告で、以下をお伝えいたしました。 ACUAH の 次のバージョン ver.3.4.0 は8月末までにリリースします。 Android版の Android14 対応の他、機能追加、不具合修正を行う予定です。 アップデートの内容詳細は後日お知らせします。本日はver.3.4.0 リリース予定の機能の一部をお伝えします。・スマートフォンのキーボード入力による対話・バッテリー残量に応じた応答(「元気?」「調子はどう?」など)他、ご支援者様からのご提案で、Android版のみではありますが・Bluetoothスピーカーの再生ボタンやヘッドセットのフックボタン等による音声認識開始にも対応いたします。スマートフォンをHDMIでTVに接続し映像をTVに投影しながら、Bluetoothスピーカーを組み合わせると、スマートフォンを操作せず大きな画面で音声対話が楽しめます。(ご提案ありがとうございます。)他、リリースに向けて開発を行っています。本プロジェクトのご支援、引き続きよろしくお願いいたします。
プロジェクトの動機 で記載した「パーソナライズ化できるAIの必要性」についての話になります。前職S社に在籍していた 2019年のことになります。S社は前年「AI倫理ガイドライン」を策定しグループ各社内への展開を行っていました。当時の私は、情報セキュリティ管理業務へも携わっていたことからAI倫理にも関心があり、兼務ながらこのAI倫理活動に参画をさせて頂くことになりました。AI倫理について活動する中で、AIの透明性、説明可能なAIをどう開発するのかといった内容が日々議論されていたのですが、そうした折、Googleが AI諮問委員会を解散する というニュースが話題に上がりました。(出典:「グーグル、AI倫理諮問委員会を解散--委員をめぐる批判受け」Richard Nieva (CNET News) 翻訳校正: 編集部2019年04月08日 08時10分 )このニュースから、「AIの公平性」について、個人的に以下の考えに至りました。「AI倫理を審査する組織があったとしてもそのメンバーの「人選」をするという行為自体が、実はそもそも公平ではない場合もあるかも知れない。AIの利用が個人に広まっていった際にAI倫理はどうなるのか。最終的にはAIを使う個々人が自分の倫理観で責任をもってAIを育てるような仕組み(パーソナライズ化できるAI)を作ることでしかAI倫理の問題は解決できないのではないか。」活動報告「AIの出力と「正しさ」」の中では以下のように表現しました。各AI開発会社は期待した「正しい」回答を得られるように、評価値(正確性、信頼性)が高いAIを開発していますが、結局、それらは他者が開発したAIである以上、その評価をしている人や組織が考える「正しさ」から逃れることはできません。本プロジェクト"ACUAH"で考えているパーソナライズ化の手法については、活動報告・対話シナリオとは・AIの出力と「正しさ」・対話シナリオとAIを組み合わせた仕組みでご説明させていただきました。(現時点での仕組みの一部です。)今後、AIが安全に民主化されていくためには、 ✔ ユーザーが自身の倫理観でAIの出力結果を評価してパーソナライズ化する仕組み ✔ ユーザーがパーソナライズ化されたデータを編集管理できる仕組み ✔ 一つのAI開発会社に依存せず、ユーザーが様々なAIを選べるようにすること ✔ アシスタントの行動(出力先)として様々な手段・技術に連携できることが最終的には必要と考えています。そして、これを実現するためには、本プロジェクト「(世界普及率70%近い)スマートフォンそのものをバーチャルヒューマンのような汎用AIアシスタント にする」ことが近道になる筈です。【注意】ACUAH は 汎用AIアシスタントのため、上記のようなパーソナライズ化の手法(対話シナリオとの組み合わせ)を用いず、AIのみで利用することも可能になっています。ユーザーご自身の考えでご利用ください。