多様性。
そんな簡単な言葉では片付けられないくらい、東美濃のやきものは縦にも横にも厚みがある。長い間この地の産業に身を投じてきたからこその言葉が各々にあるのではないでしょうか。
文化、芸術、工芸、産業。
それらは緩やかに根底で繋がり、切っても切れない関係にあることは明白です。暗く重たいだけではない。問題提起しながら問題解決することも考え続ける。その相互関係が新しい産地の可能性を照らすのではないかと思います。
子どもたちと同じくらい純粋で、やりはじめたら楽しくなってしまう大人たちが美濃にはたくさんいらっしゃるように思います。作品を作る人たちのために、素材や道具を作る人たちがいる。当然のことを当たり前にせず、忘れないようにしていきたいです。
今回の土から生えるの開催は、過去に置いてきてしまったもの
もしくは忘れてしまいそうなものを取り戻す旅なのかもしれません。
(写真)
作品:日置哲也(CERAMIC VALLEY CRAFT CAMP vol.3 可児)
撮影:倉田果奈