現代社会において、
私たちが日常的に接するモノは、
単なる物質的な存在に過ぎないかもしれません。
しかし、その背後には必ず作り手が存在し、
彼らの手によって日々作り出されています。
これらのモノが持つ作り手の
想いや感情(=story)を、
作り手と使い手で伝えあい、理解しあう。
そんなコミュニケーションが
当たり前の社会が訪れたら、
想いやりで世界が繋がると信じています。
私たちSTORYは、
モノとその背後にある人々との繫がりを大切にし、
その繫がりを通じて
よりあたたかい社会を築いていきます。
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MISSION
「想いやりで世界を繋げます。」
VISION
「モノが生まれる背景を共有し合い、
一つ一つの生産・加工・消費を大切にすることが
当たり前の社会に」
こんにちは、STORYです!
本ページをご覧いただきありがとうございます。
私たちSTORYは、特定非営利活動法人国際協力NGO 風の会の第26代メンバーで構成されています。
「風の会」とは、早稲田大学の学生を中心に、「全ての子どもたちが未来への希望を持てる社会」をビジョンに掲げ、カンボジアやラオスの子どもたちへの教育支援を行っている学生団体です。
私たちは3年前、ラオスの布生産者さんへのご支援や日本でのラオスの布の普及活動につながるプロジェクトを実施しました。具体的には、ラオスの布を使用して日本のハンドメイド作家さんが商品を制作し出品するHANDICRAFT CONTESTです。さらにその作品を販売し、得た収益を布生産者の方へ還元しました。
本プロジェクトにご協力いただいた皆さまには、この場をお借りして改めて感謝申し上げます。
(詳細はこちらのURLからご覧ください。)
私たちは、大学3年で風の会を引退しましたが、一人の織り手さんかつ一時的なご支援だけではなく、より多くの方へ継続的な支援をしていくのが大切なのではないかという思いが残っていました。
大学4年生の今、学生最後の年にこの思いを実現するべく、一度は引退した私たちは再度集まり、STORYという名前で再発進します!!
①大量生産大量消費の抑制
2013年4月24日、バングラデシュのラナ・プラザが崩壊し、1134人が命を落とし、2500人以上が負傷しました。この悲劇の背景には、従業員たちが事前にビルの壁や柱にひび割れがあることを報告していたにもかかわらず、ビルのオーナーが「問題ない」と主張した事実があります。さらに、マネージャーらは従業員に対し「仕事に戻らなければ解雇する可能性がある」と脅し、危険な環境での労働を強制しました。そして、その翌日にビルは崩壊したのです。
私たちが簡単に大量のモノを手に入れられるこの世の中には、必ず理由があります。しかし、その背後にあるstoryを見ようとせず、欲しいものが欲しいだけ手に入るのが当たり前という風潮が広がっています。
(↑バングラデシュの首都ダッカから約20kmのシャバールで起きた崩落事故)
②市場のコモディティ化脱却
現代の日本では、一定の生活環境を整えることはそれほど難しくありません。日用品や家電、電子機器、消耗品など、消費者のこだわりを満たす商品が手頃な価格で豊富に揃っています。
そのため、消費者が「物理的に満たされたい」という欲求を感じることは少なくなっています。
この背景には、「コモディティ化」という現象が影響しています。コモディティ化とは、商品やサービスが一般化し、独自性を失ってしまうことを指します。発売当初は目新しかった商品やサービスも、類似品が次々と市場に出回ることで、価格や機能、内容の違いがあまり感じられなくなる状況に陥ります。
大量の商品が市場に溢れている現代では、消費者が商品ひとつひとつに「個性」や「特別感」を求める風潮が強まっているのです。
③手織り布産業の伝統存続
昨夏、私たちが訪問したラオスでは、手織り布産業が盛んで、長い歴史の中で人々の生活と文化に深く根付いてきました。
手織り布はすべて自然由来の原料を使い、糸を紡ぎ、布を織るすべての工程が手作業で行われます。この伝統的な製法でしか生み出せない独特の発色や手触り、テキスタイルは、ラオスの貴重な文化的財産です。
しかし、この美しい手織り布を安定的に販売するための販路が十分に確保されていないという課題があります。特に、ラオスが内陸国であることから物流に難があることが大きな要因の一つです。そのため、職人たちは手織り布の仕事だけで生計を立てることが難しく、農業などの副業を行いながら生活を支えています。
このような状況では、伝統的な布のテキスタイルや生産システムを次世代に引き継いでいくことが難しくなり、存続が危ぶまれています。
この危機はラオス以外の国の伝統産業にも共通しているはずです。
布・ハンドメイド商品の出品・購入、
story共有を行う
プラットフォームの構築・運営
①事業概要
上記の社会課題にアプローチするために、私たちが考えた手段は、新たな価値観をもって運営されるハンドメイド販売サイトの構築と運営を成すことです。
具体的に新たな価値観とは、ハンドメイド商品の生産・加工・消費において、生産者・クリエーターの想いや生産・制作プロセス(=story)を重んじる価値観のことを指します。
この価値観自体は、既に様々な分野で打ち出されている概念ですが、この概念にフォーカスして運営されているプラットフォームはありません。
このプラットフォームでは原料の生産者、商品のクリエーター、そして使い手となる消費者の三者が存在します。以下が三者のとプラットフォームの関係図です。
原料に対する生産者の想いや生産プロセス(=story)が共有され、
商品に対するクリエーターの想いや制作プロセス(=story)が共有される。
そして消費者は商品に込められた想いの背景(=story)を知り購入できる。
このモノが生まれる背景を共有し合い、一つ一つの生産・加工・消費を大切にする社会が循環することで、
・大量生産大量消費の抑制
・市場のコモディティ化脱却
が実現できると考えています。
そして、STORYのプラットフォームで循環的な消費システムが行われることで、継続的な布購入が可能となり、
・手織り布産業の伝統存続
に繋がると信じています。
②事業の詳細内容
プラットフォームとなる販売・購入サイトのイメージは以下の通りです。
商品ページの検索方法は「生産者から」「クリエーターから」「カテゴリーから」の3つあり、作り手の自由な表現の場を尊重しあう場であることを強調します。
また、一つ一つの商品ページのイメージは以下の通りです。
その商品に使われている原料は誰がどのような想いで作ったか、そしてその原料を使って誰が商品にしたか、などといったstoryを理解できる構成にします。
さらに、各生産者、クリエーターのページにアクセスすると、彼ら彼女らのstoryを知ることができるようにします。
想いを伝えあう具体的な機能として、以下のような関係図を予定しています。
このように、私たちはstoryを共有しあうプラットフォームを構築することで、
一つ一つの生産・加工・消費を大切にする社会を実現させ、
・大量生産大量消費の抑制
・市場のコモディティ化脱却
・手織り布産業の伝統存続
にアプローチします!!
クラウドファンディング及びSTORY事業のスケジュールは以下の通りです。
2024年11月 クラウドファンディング開始
2025年1月 リターン商品の制作・発送
2025年2月 プラットフォームの制作
2025年5月 プラットフォームのプレリリース
2025年6月 ハンドメイド材料の販売拡大
※スケジュールは変更になる可能性がございます。予めご了承ください。
皆様からご支援いただいたのち、以下の内容で使用いたします。
・プラットフォーム構築費用 185万円
・リターン制作費用・配送料 55万円
このクラウドファンディングでは、構築予定の布・ハンドメイドの販売と購入ができるプラットフォームを模擬的に実現するべく、
クリエーターの方にご協力賜り、リターン商品を制作していただきました。
制作してくださった方々の想いや制作プロセス(=story)をぜひご覧ください!
achikoko villageさま
制作いただいたリターン:ハンカチ
ハンドメイド作家を始めたきっかけは何ですか?
2013年に『糸で編む』という魅力にどっぷりはまり、マクラメや編み物など色んな作品を作ってきましたが、今は糸から作られた生地を使って色んな形に作ることに夢中です。
ハンドメイド作家を続けていらっしゃる理由やモチベーションは何ですか?
ファストフッションやプチプラ商品が流行している昨今、物が作られるプロセスを知らずにありがたみや価値が失われていく事が嫌で、大切に永く使いたいと思ってもらえるモノをこれからも作っていきたいと考えています。
今回、商品制作を引き受けてくださった理由はございますか?
世界中に日の当たっていない手工芸品はまだ沢山あるかと思いますが、STORYさんの熱い想いを聞き、作り手が見える安心感と手作りならではの価値を共有できる場所だと思い、このプロジェクトに参加を決めました。
制作してくださった商品のこだわりポイントはございますでしょうか。
織模様が素敵な厚手のコットン生地は、しっかり吸水できるハンカチにしました。リバーシブルで気分やスタイルに合わせてお使い下さい。
最後に、ご支援してくださった方へメッセージをおねがいします!
私たちのまだ知らない場所で、素敵な作品が今日も作られています。この素敵な文化がこれからもずっと続いていく事を願っています。このプロジェクトにご協力いただき心から感謝です。ありがとうございました。
たびすずめさま
制作いただいたリターン:ブックカバー
ハンドメイド作家を始めたきっかけは何ですか?
子供の頃から手芸が好きで、気が向いた時に自分のものを作っていましたが、ある時、友人がマルシェに出店していることを知り、「私もやってみたい」と始めたように記憶しています。
ハンドメイド作家を続けていらっしゃる理由やモチベーションは何ですか?
理由・モチベーション!改めて聞かれると難しいですが、「作るのが楽しい」「いいものができるとうれしい」「私がいいと思ったものを、いいと思って買ってくださるとうれしい」です。
今回、商品制作を引き受けてくださった理由はございますか?
丁寧に作られたものを丁寧に売る方法が素敵だなと思ったので、微力ながら協力できればと思いました!
制作してくださった商品のこだわりポイントはございますでしょうか。
模様・凹凸・手触りを感じられるようにシンプルなデザインにしました。布が柔らかいので柔らかく仕上がりましたが、読書中にずれないカバーを目指してできるだけ本にフィットするように縫製を心がけました。栞ヒモの先は縁起の良い飾り結びにしています。
最後に、ご支援してくださった方へメッセージをおねがいします!
ご賛同とご支援をありがとうございます。お手元でラオス布のアイテムをお使いいただくことで、ラオスをはじめ世界の国や地域に思いをはせていただけるとうれしいです。
さとこさま
制作いただいたリターン:巾着
ハンドメイド作家を始めたきっかけは何ですか?
絵が好き、生地が好き。自分にしか作れない作品を作りたい!と試行錯誤し生地で絵を作るスタイルで制作しています。
ハンドメイド作家を続けていらっしゃる理由やモチベーションは何ですか?
なにより楽しい!見て下さる方の「カワイイ」が励みになっています。
今回、商品制作を引き受けてくださった理由はございますか?
生地生産者の方なしには作ることができません。STORYの皆さんの熱い想いに胸を打たれ、引き受けさせて頂きました。
制作してくださった商品のこだわりポイントはございますでしょうか。
ラオスのイメージの「象」をアップリケし、STORYの皆さんからラオスの国旗のワンポイントとアイディアを頂きました。内布はラオスの国旗カラーの生地を使いました。
最後に、ご支援してくださった方へメッセージをおねがいします!
生地生産者、作り手、購入できるプラットホーム、みんなに良い場所ができたら素敵だと思います。みんなで応援しましょう!
めめ太郎さま
制作いただいたリターン:ポーチ
ハンドメイド作家を始めたきっかけは何ですか?
長女の幼稚園入園で園グッズを用意することを考えている時に、某メーカーのミシン訪問販売かあり、高価なミシンを衝動買いしたこと。その後娘のワンピース等を作るのにはまってしまいました。
ハンドメイド作家を続けていらっしゃる理由やモチベーションは何ですか?
ハンドメイド仲間がいて、刺激を受けること。オーダーしてくれて、大切に使ってくれる方がいること。
今回、商品制作を引き受けてくださった理由はございますか?
学生さんの取組を応援したいと思ったこと。また、布を織る方、作る方、使う方の思いが届き、いろんな方が喜ぶ仕組みが出来れば素敵だと共感したからです。
制作してくださった商品のこだわりポイントはございますでしょうか。
布の織りが美しく、マンゴー染の色合いが素敵だったので、それを活かせるようなシンプルな形にしたことと、ぴったり合うファスナーのカラーを探しました。
最後に、ご支援してくださった方へメッセージをおねがいします!
素敵な織りと素朴なカラーを楽しんでいただけたら嬉しいです。
山内さま
制作いただいたリターン:ティータイムマットとコースターセット
ハンドメイド作家を始めたきっかけは何ですか?
学生の頃から物作りが好きで、その延長で今も作り続けています。
ハンドメイド作家を続けていらっしゃる理由やモチベーションは何ですか?
作りたいものがたくさんあることと、それを販売した時のお客様の反応が一番のモチベーションです。
今回、商品制作を引き受けてくださった理由はございますか?
若い方たちの活動の応援と、異国の地で織られた布で一つの作品を共に作り上げていく活動に参加したかった。
制作してくださった商品のこだわりポイントはございますでしょうか。
素敵な布なのでそれを最大限に活かし、また、なるべくハギレを出さないパッチワークという方法で商品化いたしました。
最後に、ご支援してくださった方へメッセージをおねがいします!
優しいお気持ちをありがとうございます。その優しさが世界にまたつながります。
BirdPerch〜インコのとまり木〜さま
制作いただいたリターン:がま口財布、がま口ポシェット
ハンドメイド作家を始めたきっかけは何ですか?
作家になろうと思った事は無かったんですよ。 作りたいものを作っていたら、作って欲しい!と言って頂き……作り続け。 気がついたら作家活動してました。
ハンドメイド作家を続けていらっしゃる理由やモチベーションは何ですか?
心を込めて作ったモノが誰かと出会って繋がれる。人が大好きなのですごく幸せです。
今回、商品制作を引き受けてくださった理由はございますか?
STORYの皆さんの思いに共感しました。 その思いを更に沢山の方と共感し、繋がれるチャンスだと思ったからです。ワクワクします。
制作してくださった商品のこだわりポイントはございますでしょうか。
私はがま口作りが大好きです。 がま口は縁起物で運気をためるアイテムです。パチンとしめる音で運気を封じ込めます。 がま口にギュッと幸せいっぱい入れてお届けします・:*:・(*´ー`*人)。・:*:・
最後に、ご支援してくださった方へメッセージをおねがいします!
ラオスの織り手さんの布をSTORYの皆さんが届けて下さり、私は作品を作らせて頂きました。そして、ご支援くださった皆様と繋がれたこのご縁に感謝します。ありがとうございます。
Japan Entry Corporation 松永吉央さま
当プロジェクトメンバーが参加した起業家育成プログラムの講師兼メンターを務めました。欧米では昔から大手アパレル会社による発展途上国の労働者搾取が問題になっており、当プロジェクトは更なる被害が広がることを予防する素晴らしいアイデアだと感じました。更に、加速し続ける消費社会化に一石を投じる「STORY消費」の理念は、日本だけでなく欧米でも「食材を生産した農業従事者の顔が見える」様々な取り組みを通じて馴染みがある考え方であり、世界中多くの人に共感され、行動変容を促せるのではないかと思います。そして最も感銘を受けたのが本来継続させることが難しい国際協力事業を、ITの力を使って持続可能かつ実現可能にするプラットフォーム構想です。
当プロジェクトメンバーは自費で現地に渡航するぐらいの高い熱量と行動力を持っており、プラットフォームの立ち上げだけでなく、世界中で利用者を獲得し、多くの方の心を「ぽかぽか」させることを信じて期待しています。
独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ) 鵜飼夏海さま
本田さんの、J-StarXの北米コースに参加されていた際に、真剣に、素直に事業をブラッシュアップされていた姿に感銘を受けました。国境を超えて多くの人に貢献できるプロジェクトを私も応援しています!
ラオハンディクラフト協会所属海外協力隊 遠藤奈津子さま
ラオスには魅力的な布がたくさんあります。ラオスの布が繋げる輪がどのように拡がっていくのか楽しみにしています。
ウドムサイ商工会議所所属海外協力隊 岡田葉留佳さま
ラオスの布の温かみを是非多くの人に広めてください!ラオス、ウドムサイの地から応援しております!
現地通訳 ໄຊຊະນະ(サイ)さま
Fabrics that made from Oudomxay organic cotton is 100% handmade it's softer after we use and washed it. I was very happy that have Japanese people especially your group interested in Lao cotton and come to visit village er who made fabrics and other products from cotton and hope you can find the market for villagers.
(ウドムサイ県産のオーガニックコットンを使用して作られた布地は、100%手作りで仕上げられています。この布地は、使用し洗うたびにさらに柔らかくなります。日本の方々、とりわけSTORYの方がラオスのコットンにご興味をお持ちいただき、コットン製品や布地を作る村を訪問してくださったことを、大変嬉しく思っております。村人たちが作った製品の市場を広げるお力添えをいただければ幸いです。)
最後までお読みいただき、心より感謝申し上げます。
皆さまの温かいご支援がプロジェクトの実現、さらには
・大量生産大量消費の抑制
・市場のコモディティ化からの脱却
・手織り布産業の伝統存続
に繋がります。
ご支援の程よろしくお願いいたします!
STORY一同
最新の活動報告
もっと見る織り手さん紹介② Samgan村
2024/12/17 23:58本日は布の織り手さん紹介第二弾です!私たちは2024年9月にラオスに渡航して、布を調達して参りました。ラオスの首都ビエンチャンから高速鉄道で3時間弱移動。布産業で有名なウドムサイに到着し、さらに車で2時間程の村に訪問しました。今回は『Samgan村』についてご紹介します!≪目次≫①概要②織り手さんの基本情報③社会・生活の側面④織り手さんの将来展望ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー①概要ラオスの布産業における重要な生産者の一人、Kaenさんは、60歳近くで村の布産業の取りまとめ役として活躍しています。彼のグループは、糸づくりから染め物(藍染)まで、全ての工程を村内で行っており、地域の女性たちと共に伝統的な技術を守りながら生計を立てています。特に、藍染に力を入れている村で、様々な種類柄で染められている布がありました。また、日本をはじめとする海外市場にも製品を提供しており、販路の拡大を目指しています。この記事では、Kaenさんの活動や課題、そして将来への展望について深掘りしていきます!②織り手さんの基本情報Kaenさんは、村の布制作グループのリーダーであり、彼のグループには約30人のメンバーが参加しています。メンバーは全員女性で、平均年齢は50歳前後。男性は農業を担当しているため、女性たちは布生産の全工程を担っています。この村には、Kaenさんのグループを含む3つの布制作グループがあり、それぞれが糸づくり、藍染、織りの工程を手掛けています。③社会・生活の側面布の生産は、全ての工程を村内で行うため、地域の経済に密接に関わっています。特に、糸づくりや染め物(インディゴ染め)を含む製品は、村の伝統技術を守る重要な役割を果たしているそうです。現在、日本の顧客やタイを通じての輸出も行っていますが、販路はまだ十分ではなく、今後はより多くの市場を開拓する必要があります。Kaenさんは、定期的な取引先を増やすことが今後の課題だと感じており、特に日本への輸出を増やすことを目指しています。布の生産量にはまだまだ余裕があり、販路を広げることは、グループ全体の収入増加に繋がると考えているそうです。④織り手さんの将来展望Kaenさんは、布制作を通じて村の経済をより豊かにし、伝統技術を次世代に伝えていきたいと考えています。特に、販路を拡大し、定期的な顧客を増やすことが目標だそうです。現在の販路では十分な利益を上げることが難しいため新しい市場を見つけようとしており、日本への布に輸出も、非常にポジティブに捉えてくださいました。村全体で、布制作を地域社会の強みとして発展させるための新たな展開を模索しています。ここまで読んでくださり、ありがとうございました!!次回は、Viengkham村の紹介をします! もっと見る
織り手さん紹介① Napar村
2024/12/06 16:03本日は布の織り手さん紹介第一弾です!私たちは2024年9月にラオスに渡航して、布を調達して参りました。ラオスの首都ビエンチャンから高速鉄道でで3時間弱移動し、布産業で有名なウドムサイに到着し、さらに車で1時間程の村に訪問しました。今回は『Napar村』についてご紹介します!ーーーーーーーーーーーーーー≪目次≫①概要②織り手さんの基本情報③社会・生活の側面④織り手さんの将来展望ーーーーーーーーーーーーーー①概要Napar村では、村を代表して織り手さんを取りまとめるご家庭にお邪魔しました。お父さんとお母さん、そして息子さんの4人家族で、村全体で布屋さんを経営することを目標としていらっしゃいます。このご家族は外国人の私たちにも本当に温かく、お昼を一緒にどうぞ、と手料理をふるまってくださったり、売り物のジャケットを試着して写真をとらせてくださったり、暑いラオスで大活躍のストールをプレゼントしてくださったりと、手厚いおもてなしをしてくださいました。購入した布は樹皮染め、茶綿、白綿、泥染め、民族柄の全部で5種類です。村で栽培した綿と染物をつかって、丁寧に作られています。こちらの布は、リターン商品にも使われています。また、布単品のリターンもございますので、ぜひご覧ください!(https://camp-fire.jp/projects/777953/view?utm_campaign=cp_po_share_c_msg_mypage_projects_show)②織り手さんの基本情報家族は4人家族。当日は、息子さん1人がいらっしゃいませんでしたが、家族4人で布事業を営んでいます。母親のカムラーさんは、7歳の頃からお母さまを手伝うために、布織りを始めました。そこから家族を巻き込み、村中の布をまとめて村の外に売るようになったそうです。布の一生産者でありながら、村の布産業まで取りまとめていらっしゃるご家族です!③社会・生活の側面基本、家業が中心の生活。数年前までは、息子のダーンさんが北部最大の都市ルアンパバーンの大学に通っていましたが、帰郷。後継者として、事業に本格的に関わってくれるようになったことを嬉しそうにお話してくださいました。原料は全て、この村で作っているそうでデザインもこの村で考えられたもの。オーダーメイドまで請け負っているそうです。基本、柄は日常の自然からインスピレーションを得ることが多いそうで例えば、蛇や馬、川がデザインされていると教えてくださいました。④織り手さんの将来展望布織物ビジネスを拡大して、村全体の生活を向上させたいそうです。また、個人的に将来はお店をもちたいと考えているそう。キラキラした目で、夢について語ってくださいました!ここまで読んでくださり、ありがとうございました!!次回は、Samgan村の紹介をします! もっと見る
ラナ・プラザ崩壊事件が問いかける、責任ある生産と消費の形
2024/12/04 13:29「モノが生まれる背景を共有し合い、一つ一つの生産・加工・消費を大切にすることが当たり前の社会に」私たちが目指す社会をご紹介するにあたり、世界的にも周知されているであろう一つの出来事を取り上げたいと思う。2013年4月24日にバングラデシュの首都ダッカ近郊の縫製工場が入った8階建ての商業ビル「ラナ・プラザ」が崩落した。このラナ・プラザで働いていた従業員は、ビルの壁や柱にひびが入っていることに気づいており、その旨を報告していたのにもかかわらず、ビルのオーナーは問題ないと主張。マネージャーらは従業員に仕事に戻らないと解雇の可能性があると告げ、強制的に危険な環境下での労働を続けさせた。その翌日、ビルが倒壊し死者1134人、負傷者2500人以上もの犠牲者を出した。このラナ・プラザの工場は典型的なスウェットショップ(Sweatshop:搾取工場→違法な労働環境下・労働条件で労働者を働かせる職場)であった。また事件後、ラナ・プラザにて縫製を行っていたブランド側は「そんな状況にあるとは知らなかった」と責任を逃れている。もし、私たちが普段購入しているモノがこのような現場で作られているものだと知った場合、あなたはどんなことを考えるだろうか。自分には関係のない話と感じるだろうか。それとも、自身の消費の在り方に目を向けてみるだろうか。考え方は人それぞれだと思う。だが、私たちはこのラナ・プラザでの出来事は人と人との想いやりが通っていない冷たい世界だと感じる。どのようなモノをどのような形で販売するかは売り手側の責任でもあるからこそ、私たちSTORYは、生産者の想いや生産プロセス、加工者の想いや加工プロセスが伝わり合い、それらを受け取った消費者の想いが生産者や加工者に伝わる販売プラットフォームを作っていきたい。住んでいる地域の距離にかかわらず、一人一人が、モノが生まれる背景に想いを馳せ、共有し合うことで、血の通った消費システムを築いていくことができるのではないかと思う。少なくともこのSTORYという場では、関わる全ての人たちがモノが生まれる背景を共有し合う、そんな社会を目指していきたい。そして、更にその社会がより広く伝播し、生産・加工・消費行動における当たり前になっていくことを願っている。[参考文献]IDEAS FOR GOOD ラナ・プラザ崩落事故とはhttps://ideasforgood.jp/glossary/rana-plaza-collapse/IDEAS FOR GOOD スウェットショップとはhttps://ideasforgood.jp/glossary/sweatshop/FASHIONSNAP ラナ・プラザの悲劇から5年、バングラデシュは変わったのかhttps://www.fashionsnap.com/article/Rana-Plaza-collapse-5years/ もっと見る
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