こんにちは!今日はお習字の専科教師よりメッセージです。授業の様子や大切にしていることをご紹介したいと思います。シュタイナー学園の学びは入学式から始まります。一つ一つ学びを重ねて3年生からお習字が始ります。だから2年生も半分を過ぎる頃から、「3年生になったらお習字がはじまるんだよね」とわくわくしながら聞かれる事も有ります。3年生になり始めの授業の日。お部屋にお習字のお道具の設えをして子ども達が来るのを待ちます。新しい墨、真っ白な新しい筆。初めて見るお道具を先ずはじっくり確かめます。墨の匂いはどんなかな筆の触り心地や匂いも硯にお水を入れていよいよ墨を摺ります。水が墨にゆっくり変わって行きます。そしていよいよ摺り上がった墨に筆をつけます。真っ白な筆が黒い墨に触れる時、一瞬躊躇します。でも勇気を持って墨をつけます。目に見えない大きな橋を渡るようです。「一」はわたし「二」はあなたとわたし「三」あなたとわたしで私達「十」世界とつながる一歩づつ出来る事を増やして書き進めて行きます。3年生は線の少ない一つの文字4年生は偏と旁のあなたとわたし学年が上がるごとに片仮名が仲間になり、平仮名が仲間になり言葉を書いて行くようになります。7年生からは行書を学びます。次は何処に行くのかを考えながら書いていきます。そして9年生になると学びは多様化していき、漢字から平仮名が出来るまでの文字の変遷も学びます。筆は線の太さを自分で決められる稀有なお道具です。だから柔らかさを気にせず書ける子、慎重に書く子、力強く書く子、それぞれの個性が溢れて来ます。その子なりに育っている様子が美しく描かれています。上手に出来たところを褒めて、出来ない所はもう少し待ってみよう。待っていたら気付く時が訪れる。何よりも大切なのは自信を持って書くということ。自画自賛をしたり上手くいかなくて何度も書いたりしながら、自分はどうしたいのと沢山考える様子は美しい姿。この姿を見せて頂いて有難いと何時も思います。子ども達の事を思い浮かべながらお手本を何にしようとと考えるのは至福の時です。







