イナトリ・アート・フェス2025でポルトガルタイルワークショップや作品監修を行ってくれている作家の白須純(しらすじゅん)さんからのありがたい応援メッセージをご紹介します!!昨夏稲取に来て、この地には高い造形文化が息づいていたことを知りました。稲取神社の社殿を訪 れた際、海老虹梁(えびこうりょう)を飾っていた波を象った木彫に凄まじい造形力を感じたのです。 隠された芸術遺産を発見した気になり興奮しましたが、同じような衝撃を教育委員会の収蔵品の中 にあった波の形をした黒い瓦から受けました。これはかつて稲取小学校の屋根を覆っていたものだ ったそうです。また色鮮やかに染め抜かれた万祝いを見つけたことで、相模湾や駿河湾、さらに房 総半島を含む広範囲の海上文化圏の中に稲取があったことが示されました。古くは伊勢に流れ琴に なった枯野号の存在も応神紀に記されています。現代に残る三番叟の舞、ハンマアサマ、吊るし雛、 江戸城築城石など、歴史の鍵穴が稲取のここかしこに見られます。今回これら歴史との邂逅を、稲取 のコスモロジーとして町の皆さんと一緒にタイル画に描きました。ぜひご高覧下さい。【白須純氏プロフィール】1965年東京生まれ。武蔵野美術大学、ロンドン大学UCLスレード美術学校に学び、ポルトガル、チェコ、カナダ、マカオなどで展覧会を開催。現在は神奈川県二宮町にスタジオを構え、主に版画とタイル作品を制作しています。






