
日本における動物保護の法律は、年々改正され、少しずつ改善されています。しかし、まだ課題も多く、社会全体で正しい知識を持つことが、動物たちの未来を守るために重要です。今回は、動物愛護に関する法律やルールについて詳しく解説します。
1. 日本の動物保護に関する基本的な法律
日本で動物を守るための主要な法律は、「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)」 です。この法律は、1973年に制定され、その後何度も改正が行われています。直近では、2022年の改正 により、ペットショップの規制強化や動物虐待への罰則強化などが追加されました。
動物愛護法の目的
動物愛護法の目的は、大きく3つあります。
- ・人と動物の共生(動物が適切に扱われ、共に生きられる社会を作る)
- ・動物の福祉向上(適正な飼養管理を行い、不適切な扱いを防ぐ)
- ・動物虐待の防止(虐待を防ぎ、適切な取り締まりを行う)
2. 知っておくべき動物保護のルールと最新の改正点
① ペットショップやブリーダーへの規制強化
以前は、ペットショップやブリーダーが劣悪な環境で繁殖や販売を行うことが問題視されていました。しかし、2022年6月の改正動物愛護法 により、以下のような新しいルールが導入されました。
- ・販売する犬・猫の生後56日(8週齢)規制
- 以前は「生後45日」で販売可能だったが、母親や兄弟と過ごす時間が不足し、社会性を学べないまま販売される問題があった。
- これを防ぐために、生後56日(8週)未満の犬猫の販売が禁止された。
- ・飼育環境の基準強化
- 犬猫を飼育するケージの広さや衛生管理のルールが厳格化。
- 1匹ごとに決められた広さを確保しなければならない。
- ・繁殖回数の制限
- 犬・猫の繁殖回数に上限が設けられ、1頭あたり6回までと制限された(以前は無制限)。
- これにより、過剰な繁殖で母犬・母猫が疲弊することを防ぐ。
② 動物虐待の罰則強化
日本では、動物虐待に対する罰則が軽すぎると指摘されてきました。しかし、2020年の改正で以下のように罰則が大幅に強化されました。
- ・虐待や遺棄の罰則が引き上げ
- 動物を殺傷した場合:懲役5年以下または500万円以下の罰金(以前は2年以下の懲役または200万円以下の罰金)
- ・虐待(暴力を加える、適切な飼育をしないなど):懲役1年以下または100万円以下の罰金
- 遺棄(捨てる):懲役1年以下または100万円以下の罰金
- ・犬猫のマイクロチップ登録の義務化
- 2022年6月1日から、販売される犬・猫にはマイクロチップの装着が義務化。
- これにより、飼い主の特定が容易になり、迷子や遺棄の防止につながる。
3. 自治体による動物保護の取り組み
地方自治体でも、動物愛護に関する独自の取り組みを行っています。自治体ごとに異なりますが、以下のような活動が見られます。
- ・「殺処分ゼロ」を目指す取り組み
- 東京都や神奈川県など、一部の自治体では「殺処分ゼロ」を掲げ、保護犬・保護猫の譲渡を推進。
- 一方で、地方ではまだ収容動物が多く、殺処分の問題が残っている。
- ・自治体から動物愛護団体への譲渡
- 以前は、自治体に収容された犬・猫は一定期間を過ぎると殺処分されていた。
- 現在は、ボランティア団体やシェルターへの譲渡が積極的に行われるようになっている。
- ・地域猫活動(TNR活動)
- 野良猫の過剰繁殖を防ぐため、不妊・去勢手術を行い、元の場所に戻す活動。
- 野良猫を一律に捕獲・殺処分するのではなく、地域の一員として共生する仕組みを作っている。
4. 動物保護の今後の課題
動物愛護法の改正によって、少しずつ状況は改善されてきています。しかし、まだ以下のような課題が残っています。
① すべての自治体で「殺処分ゼロ」を実現する
大都市圏では殺処分ゼロの流れが進んでいるが、地方では保護施設のキャパシティが不足しているため、殺処分が続いている。
② 動物福祉のさらなる向上
日本は欧米諸国と比べて、まだまだ動物福祉の考え方が浸透していない。例:ヨーロッパでは、ペットショップでの犬・猫販売は禁止され、譲渡が主流。
③ 保護犬・保護猫の認知度向上
ペットショップで買う前に「保護犬・保護猫を迎える」という選択肢をもっと広める必要がある。
5. まとめ:私たちにできること
日本の動物保護に関する法律やルールは、確実に進化しています。しかし、法律だけでは全ての問題は解決できません。私たち一人ひとりが「正しい知識を持ち、行動すること」が、動物たちの未来を変える力になります。
私たちと一緒に、動物たちの未来を守る虹の架け橋を作りましょう!





