皆さんは子供の頃に親から読み聞かせをしてもらった記憶はありますか?少年院に入る子どもたちの多くは、家庭で本に触れる機会が少なかったり、読書習慣が十分に育まれてこなかったといわれています。実際、調査では一般の子どもの約65%が「図書館に行ったことがある」と答えているのに対し、少年院在院者ではその割合が約半分以下にとどまっています。読書環境へのアクセスに大きな差があるのです。 さらに海外の研究では、非行に至る若者の70%以上が十分な読解力を持たず、アメリカでは少年非行者の85%が読むことに困難を抱えていると報告されています。これは読み聞かせや本との出会いが少なかったことと深く関連していると考えられます。 しかし逆に言えば、本との出会いがあれば、未来を切り拓く可能性が大きく開かれるということです。本は「言葉を学ぶ力」「自分を見つめ直す力」「新しい社会とつながる力」を与えてくれます。 この寄付プログラムは、そうした機会を失ってきた子どもたちに「もう一度やり直せる道」を届けるものです。一冊の本が、彼らにとって転機となり、人生を変えるきっかけになるかもしれません。 どうか皆さんにも、この取り組みに力を貸していただきたいと思います。 本を寄贈することは、子どもたち一人ひとりの未来だけでなく、私たち社会全体の未来を明るくすることにつながります。一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス 代表理事 木下斉







