棚田を歩いていると、つい大きな景色ばかりに目を奪われがちですが、足元にもたくさんの自然の物語が広がっています。この写真は、あぜ道にある小さな水面。無数の浮草が並んでいて、陽の光を受けるときらきら輝いてとてもきれいです。でも、もっとおもしろいのは、その下の世界。よく目を凝らすと、小さなカエルやオタマジャクシがひょっこり顔を出していたり、スイスイ泳いでいたりするんです。最初はただ緑のじゅうたんのように見えていた水面も、じっと見ていると「ここに何かいるかも!」というワクワクに変わります。子どもにとってはちょっとした冒険、大人にとっては昔懐かしい自然遊びの時間。そんな小さな発見ができるのも、棚田ならではの魅力だと思います。ぜひみなさんも、棚田に来たときは空や山の大きな景色だけでなく、足元の水辺にも目を向けてみてください。思いがけない小さな出会いが、きっと心に残るひとときになります。




