
こんにちは!宮崎カカオの大田原です。
トップ画像は、今朝撮影した農園内のカカオ果実です。
左の緑色っぽいカカオの中に一つだけ黄色くなっているものがありますが、これは完熟しつつある状態のものです。
完熟までは開花受粉から半年ほどかかり、次回の収穫は2月頃がピークとなる予定ですが、早いものは写真のように数個ずつ熟し始めてきました。
カカオには3万種類以上の品種があると言われており、農園内には20品種以上のカカオが育ち、品種によって果実の色や形が異なります。
一番左は、アリバ種と呼ばれるエクアドルでよく育てられている品種です。エクアドルで育つものは、フローラルな香りのカカオ豆が出来上がります。
右下は、トリニタリオ種と呼ばれるもので、ベトナムなど東南アジアでもよく栽培されており、フルーティーな香りが特徴的です。
こうした香りは、ワインと同様に土地によっても出来上がるものが変わり、エクアドルで育つアリバ種をほかの地域で育てたところ、フローラル香が出なかったこともあったようです。
こうした実例があるように、宮崎で育つカカオはどのような香りがするものが出てくるのか、品種×土壌の組み合わせはフレーバーの出方を左右する要素の一つであり、実際に収穫するまで分からない楽しみもあります。
写真のカカオも今回初めて収穫に至る品種です。昨年までは4本の木で2つの品種でしか収穫ができなかったのですが、今年は一気に100本以上10品種以上収穫可能となります!
来年の初出荷に向けて、年明け以降収穫量が一気に増加していく段階となります。
海外での栽培では、虫による自然受粉のため、様々な品種のカカオが混ざり合ってカカオ豆ができあがる一方で、宮崎では人の手による人工授粉によるカカオ豆生産のため、品種の特徴を保ちやすいです。
このように複数品種を導入して比較しながら宮崎に合う品種、良質なフレーバーを持つ品種を選抜していきやすいのも宮崎で行うカカオ栽培の強みです。
また、カカオは歴史的に別の品種と別の品種の交配を繰り返して数千年繁栄してきた歴史を持ちます。将来的には、当園での交配により、宮崎オリジナルの品種も創出されていくでしょう。
次回は、宮崎で行う発酵・乾燥について記事を投稿します。
クラファンも残り20日ちょっととなりました。引き続き応援の方よろしくお願いいたします!





