ダウン症専用靴下(外反扁平足ケアソックス)を開発するにあたり、靴下の形状は最初から足袋型で考えていました。足袋型を選んだ背景には、第54回理学療法学術大会(2019)で発表されていた研究があります。この研究では、裸足・普通ソックス・5本指ソックス・足袋ソックスを比較し、足趾把持力は裸足、足袋、普通ソックス、5本指ソックスの順で発揮されたと報告されています。足を支える靴下、高機能な靴下と聞くと、「5本指の方が良さそう」と感じる方もいるかもしれません。私自身、この研究結果はとても印象に残りました。この研究の報告によると、足袋型の方が足の指の力を発揮しやすい可能性が示されていました。文献内では、5本指ソックスは各指の間に布が2枚ずつ挟まることで足の指が広がり、足底アーチ(特に前足部の横アーチ)がつぶれやすくなる可能性があること、一方で足袋型ソックスは母趾が分離しており、5本指ソックスのように足底アーチがつぶれる現象がみられにくいため、裸足に近い力を発揮できたのではないかと考察され、足袋型のソックスを着用することで転倒リスクが軽減される可能性が示されました。足の安定性やバランスを考えると、足の指がしっかり使えることはとても重要です。そのため、この靴下の形状を考える上では、機能面から見て足袋型が理にかなっていると考えました。さらに、実際に子どもが毎日使うことを考えると、5本指ソックスは扱いやすさの面でもハードルがあります。子ども自身が履くことはもちろん、ご家族や支援者が履かせてあげる場面も考えると、5本指はどうしても手間がかかりやすい形状です。特にダウン症の子どもたちは、手先の操作が苦手な場合もあるため、どれだけ機能があっても、なるべく日常の中で使い続けやすい形であることが大切だと考えました。だからこそ本靴下は、・足の機能を妨げにくいこと・日常で扱いやすいこと・無理なく継続しやすいことこの3つのバランスを大切にして、足袋型ソックスの形状を採用しました!





