
先日、心に残る出来事がありました。
放牛石仏についての投稿をご覧になった女性の方が、 お声をかけてくださったのです。
その方は、お仕事の合間を縫って すでに放牛石仏を20体ほど巡られているとのこと。
「どのお顔も本当に優しくて…」
少し照れくさそうに、でも、まっすぐな眼差しで そう話してくださいました。
「惹かれて、巡るのをやめられないんです」
誰かに勧められたわけでもなく、
ただ、自分の足で歩き、 自分の目で見て、
一体一体の石仏と静かに向き合ってこられた方でした。

放牛石仏は、多くを語りません。
けれど、300年前に刻まれた祈りは、 今も確かに、誰かの心に届いています。
思えば、石仏はずっとそこにいて、
誰が来ても、来なくても、
ただ静かに微笑んでいるだけ。
それでも。
いえ、だからこそ、
惹かれる人がいる。
今回の出来事は、 私たちに「守る意味」をあらためて教えてくれました。
このつながりを、
これからも静かに紡いでいきたいと思います。
放牛石仏を守る会





