「迷惑かけたくないし、病院でいいよ」
あなたはこの言葉をどう受け止めますか?
人生の最期をどのように迎えたいですか?
大切な家族との最期の時間をどう過ごしたいと望まれますか?
訪問看護を始めて3か月が経とうとしています。この短い期間の中で強く感じたのは、「在宅で最期を迎えることの難しさ」です。
本人が「自宅で最期を迎えたい」と願っていても、家族がいない方や、家族も高齢で十分に看られないケースが多くあります。いざ看取り期になると、精神的・身体的な負担が大きく、「自宅で看続けるのは難しい」と病院や施設へ移らざるを得ない現実に何度も直面しました。
訪問看護はどうしても提供時間が限られています。だからこそ、在宅で安心して暮らし続けるためには、定期巡回(随時対応型のサービス)が最善策だと感じています。なぜならば家に居ながら、施設と同じような安心を得られる仕組みとなっているからです。
しかし、訪問看護ステーションが単独で定期巡回を行おうとすると、介護員の雇用などで経費が大幅にかさみます。逆に、外部事業所と連携すると、今度は月々の収入が大きく減り、運営は厳しくなります。
さらにこの地では震災の影響もあり、人材不足が深刻で、都市部より高い賃金を提示しないと人が集まらない状況もあります。このままでは、国が掲げる「在宅介護」推奨はハードルが高いと実感しています。地方ではどうしても「施設中心」の運営に寄ってしまう。患者にとって望ましいサポート体系は、現場を支える側にとっては火の車。かといって報酬が上げれば、物価高と低年金で暮らす高齢者の負担が増えてしまう——。これが現場の声であり、現実です。
先日、退院カンファレンスで「最期はどこで迎えたいか」と尋ねる場面がありました。ご家族は自信がなさそうで、その様子を察したのか、ご本人は
「迷惑かけたくないし、病院でいいよ」
と静かに言いました。本当は自宅で、子供や、孫、最愛のペットなど、家族に囲まれて最期を過ごしたいはずなのに。その言葉を聞いた瞬間、胸が締め付けられました。

だからこそ私は、ナーシングホームを一日も早く実現したいと思っています。ご本人もご家族も、まるで自宅にいるかのように安心できる場所。そこは地元の木を使って造られた木の温かみを感じられる、心が落ち着く“住処(すみか)”のような場所・・・そんな「あなたの別荘」をつくりたい。
今回のクラウドファンディングでは、建設会社との協力のもと 建貸し(リースバック)形式 での導入を検討しており、建物の建築に協力してくださる方の募集も行っています。在宅で最期まで“その人らしく”過ごせる社会の実現のために、どうか力を貸していただけないでしょうか。
他人事ではない 必ずやってくる未来
一人でも多くの方が、この問題に目を向け、支えてくださることを心から願っています。
https://camp-fire.jp/projects/901203/view
皆さまのあたたかいご支援・応援・シェアを、どうぞよろしくお願いいたします。



