(笠置寺の激坂を登りきって、どうだこのドヤ顔!) 本の構成を考えるときに、自転車乗りの皆さんに「どんな記事が読みたいですか」とアンケートでお尋ねしたとき、多くの人が「これ!」と答えたもの、それは、「京の激坂○選」。 そこで、激坂特集を組むことにしました。峠と、峠以外の坂の中でも、特にキツく登りごたえのある激坂を、選りすぐって12点! 実走調査したボランティアによると、「ダンシング必須で、英気を使い果たし、充電しないと続けて行きたくはない」という場所ばかりです。たとえば、花背峠、佐々里峠、笠置寺参道……これ以上は内緒ですが、惜しくも選に漏れた激坂をここで一つご紹介します。 ●東笠取から陀羅谷標高差260m 最高地点340m宇治川沿いから京滋バイパスの笠取インターを過ぎ、宇治市総合野外活動センター アクトパル宇治へ。さらに奥に向かい東笠取清瀧宮へ。清瀧宮には宇治市名木百選の「コハウチワカエデ」と「榊」が保存されている。さらに府道782号線を東に向かい梅谷でUターンするようにコースを北に進むと勾配が強くなる。峠の道幅は狭く行く先に別世界があるのかと予感さえする。下れば秘境と思しき陀羅谷の集落。ここから道は大津・石山に通じている。 さらに、このあたりはいくつもアップダウンがあり、東笠取清瀧宮あたりがもっとも標高の高いところです。坂バカなら一度お試しあれ。 そして、ここを超える究極の12選は、来春に発行する「京都と出会う自転車BOOK郊外版」に掲載予定です。 どうぞお楽しみに!
夏から始めた道の実走調査、最初はボランティアスタッフが少なく、どうなることかとひやひやしましたが、多くの新しいメンバーが集まってきてくれて、ついに終わりが見えてきました。 そうすると、次に必要なのはおすすめスポットの取材です。 選定した16コースの付近にある施設やお店、風光明媚なところなどのスポットの絞り込みができ、ボランティアメンバーと編集プロダクションとで分担して記事の作成にかかっています。 ここではボランティアが行った最近の取材のうち、桂川・木津川サイクリングロードの南の起点、パン屋さんの激戦地といわれる京都府木津川市からスポット1件をご紹介します。 * * * * * * * 天然酵母パン「ブーランジェリーベスプロ」 幹線道路沿いですが、丘の上にぽつんとあるスタイリッシュな箱というイメージのお店を訪問してきました。 JR木津駅から西へ真っ直ぐ、木津川市役所前を通り過ぎて川を2本渡った踏切のそばに立っています。きりっとセンスのよいたたずまいから、きっとおいしいはず、と入ってみました。 こちらは2015年6月にオープンした比較的新しいお店です。以前は製粉会社に勤めていたオーナーが、その知識を活かして始められたとのこと。 パン職人はオーナーおひとり。さまざまな天然酵母を試してみて一番おいしかったという、麹を使ってパンを発酵させているそうです。 毎日食べても食べ飽きないパンを目指して、研究に余念がありません。小麦粉には北米産とフランス産、油脂は発酵バター、マーガリン、グレープシードオイルなどを使い分けられています。 食材にはなるべく地元産のものを取り入れたいと、和束茶や山城地域の筍を使ったメニューもあります。 いくつか試食してみました。 ・最もおすすめという食パンは、ちょっと触っただけで指の跡がつくくらいしっとりやわらかく、とろり繊細な舌触り。何もつけずに生で味わって十分なおいしさです。 ・含蜜糖とアーモンドと発酵バターのあいまった香りの高い「絶品メロンパン」は人気の逸品。上質のスイーツそのものです。(写真右下) ・大きな「パンペイザン」は、袋から出した途端にかぶりつきたくなる芳香が立ちのぼりました。低温長時間熟成の後、高温でぱりっと焼き上げていて、天然酵母の香りが一番よく味わえるパンなのだとか。(写真右上) ・「和束茶黒豆パン」も、お茶の香りがしっかりして、贅沢に入っているほどよい甘味の黒豆とバランスが◎。(写真左上) こちらのパンの特長として、とにかくどれもとても香りがいい!また、昔から日本人には縁深い麹を使っているせいなのか、するすると体になじんで食べやすいと感じます。幸せな気分をたっぷりと堪能させてもらいました。 お客さんには近隣の年配の女性が比較的多いそうですが、若い方や親子連れなど顔ぶれは様々。木津川サイクリングロードのそばという場所柄、サイクリストのお客も多く、柵に自転車を立てかけてビンディングシューズで入ってこられるとか。 最後に、お客さんにお伝えしたいことは?とお尋ねすると、「食べてもらえればファンになっていただけると思うので、一度まずは食べてみてください」とのお答えでした。自分の作るパンへのしっかりした想いや自信が伝わり、好ましく感じました。もちろん、私もファンになりましたよ! ブーランジェリーベスプロ・電話番号 080-3837-4258・京都府木津川市木津南後背62・営業時間 10:30~14:00、17:00~19:00・定休日 水・日曜、祝日URL(食べログ):https://tabelog.com/kyoto/A2607/A260705/26025924/ * * * * * * * 取材するスポットは、お店の他に、美術館や滝・峠なども。 11月末までに取材して記事の下原稿を作成するボランティアスタッフを募集しています。 すてきなスポットに詳しくなりたい方、魅力を多くの人に伝えてみたい方、あなたのご連絡をお待ちしています。 ●申込み・問合せ: 環境市民 京都自転車BOOK制作プロジェクトチームE-mail: bicycle@kankyoshimin.orgブログはこちら
おそらくこれが最後となるボランティア説明会を京都で行います。お知り合いの方へご案内の転送や、SNSで拡散いただけるとうれしいです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 京都自転車マップ 実走調査ボランティア説明会 2017年10月11日(水)19時@京都市東山区━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━http://www.kankyoshimin.org/modules/blog/index.php?content_id=463 日本初の本格的な自転車向け地図として注目された「京都自転車マップ」(2004年刊)。三訂版となる「ちずたび 京都と出会う自転車BOOK」を制作中です。来春の「郊外版」出版に向け、実走調査ボランティアを募集しています。京都が大好き、自転車が大好きなあなた、ぜひご一緒に「自転車のまち京都」を実現しましょう! と き:2017年10月11日(水)19:00-21:00ところ:東山いきいき市民活動センター 102会議室 (京都市東山区三条通大橋東入2丁目下る巽町442番地の9 TEL:075-541-5151/三条京阪駅より徒歩5分) http://higashiyamacds.main.jp/access内 容:マップづくりの趣旨およびボランティア内容を紹介し、 調査エリアの担当をわりふります。持ち物:筆記用具、A4サイズの書類が持ち帰れる鞄主催・申込み・問合せ:認定NPO法人 環境市民 京都と出会う自転車BOOK(京都自転車マップ)制作 プロジェクトチーム 担当:藤本 (Tel 077-572-9982 Mail bicycle@kankyoshimin.org) (飛び入り参加も歓迎しますが、準備の都合上、 できるだけお申し込みをお願いします) ▼京都自転車マップ ブログhttp://www.kankyoshimin.org/modules/blog/index.php?cat_id=32 ▼ボランティア募集について詳しくはこちら。http://www.kankyoshimin.org/modules/blog/index.php?content_id=446
郊外版の自転車マップ制作のための実走調査を始めるにあたり、新しいボランティアが集まってきてくれました。そこで、まずは8月18日(金)にボランティア説明会を開催しました。6名の方を対象に、調査マニュアルを配布し、プロジェクトの紹介と、具体的な調査の方法を説明しました。その後は調査エリアのわりふりです。「私ここ行きます」という申告順に、どんどん決まっていきました。それぞれ担当地域の調査カードを持って帰っていただきます。 続いて、8月20日(日)に、7人で調査体験ツアーを実施しました。調査をするにあたって、自転車にとって「走りやすい道」とはどんな道か、未舗装路や自転車が走れない道などのチェック方法、坂道のきつさはどう評価するかなどについて、実際に走ってみながら、一つひとつ学んでいきます。 午前9時に鴨川の丸太町の河川敷に集合。調査カードの見本となる地図を受け取って、原則として車道の左側を走ること、曲がるときや止まる際にはハンドサインを出すことなどの説明を聞いてから、いざ出発です。向かうのは東、吉田山方面へ。 少し走っては自転車を止め、調査の注意点を解説していきます。交通標識、迂回路、裏道、狭い道など、なるほど、自転車に乗るときはこういうことに気をつければいいのかということの確認にもなりました。 この日は伝統行事の「地蔵盆」が各地で行われており、ところどころ臨時で通行止めになっていました。自転車を押して、テントの前をそっと通らせてもらいます。 細い生活道路はおもしろいもの。住宅地の中の曲がりくねった緩やかな坂道を、この坂のレベルは1、ここは2、と確認しながら走っていきました。 このコースでもっともきつい坂は、宗忠神社に登る前のところ。坂道レベル3の坂は、ギアを一番軽くしないと登れないぐらいです。登りきると汗びっしょり。ちょっと休憩しました。水分補給をしながら、補助地図として便利な地図アプリ「MAPS.ME」の紹介を受けました。圏外になった時のために、端末に地図をダウンロードして使えるそうです。 登ったぶんのごほうびに下り坂を楽しみつつ、「自転車にとって走りやすい道」と紹介を受けた、車が少なく風景もおもしろい道を走って、出発地点へ帰ってきました。 おすすめの景観スポットの選定基準など、いくつかの質問や補足説明をして、調査体験ツアーは終了。その後、みんなで東山の方へ、広報などに使う用の活動風景の写真を撮りに行きました。 最後に、参加したメンバーで記念撮影。さて、ここはどこでしょう? おつかれさまーとほっとしたところで、「京都と出会う自転車BOOK市内版」の地図を開いて、ちょっと早いランチを食べに行く店を決定。京大の百万遍キャンパス内の「カンフォーラ」にて、学生向けの安くてボリュームのある、でもちょっと気の利いた感じの食事を楽しみました。 自転車好き同士の話が盛り上がり、おすすめのコースやお店の情報を交換して、満腹満足でプログラムを終えました。 さあ、これから頑張って調査するぞー!という気運が盛り上がる、楽しい会になりました。 調査エリアは、全89中、47エリアに担当者が決まりました。残り42エリア。あなたの参加をお待ちしております。必要に応じて、ボランティア説明会と調査体験ツアーを企画していきますので、まずはご連絡ください。
会議で集まって、細かいことを話し合いつつ、同時に大枠としてこのプロジェクトの“企画書”を作成しています。企画書は、活動するときに各自が常に参照し、原点である共有地点に立ち返ることができるように意図しています。 市内版のときには、本プロジェクトには企画書やこれに類したものがありませんでした。おかげで、決まったはずのことが蒸し返されたり、重要なことの共通理解ができていなかったりしたために混乱したことの反省として、今回はみんなで確認しながら練り上げています。このプロセスによって、活動メンバー内での価値観が共有できていくことを感じられ、いい傾向だと思います。 また、プロジェクト企画書と並行して、本の仕様書もつくっています。こちらはまだ検討中の箇所が多く残っているのと、出版社・編集プロダクションとの共有が十分でないため、後日にご紹介します。 まずは以下に企画書(暫定版)を公開!どんな思いでこのマップづくりを行っているのか、感じていただきましたら幸いです。 (収入予算にクラウドファンディングの支援金と書きたかったのですが、集まった額が少なかったために、市内版の制作で使い切ってしまいました……!) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━京都自転車BOOK郊外版制作プロジェクト企画書案━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2017.8.10 ■事業名:京都と出会う自転車BOOK(郊外版)制作プロジェクト■日時:2017年6月~2018年3月■場所:京都市を中心に東西約50km×南北約70kmの範囲■目的:出版を通じて、交通機関としての自転車の持つ可能性を知らせ、個々人の移動の自由度を高める。また、自転車に乗る魅力を伝えることで、京都における自転車の利用を促進し、自家用車の利用を相対的に減らすことにより、社会の環境負荷を低減させる。さらに、自転車による訪問者が増えることにより、各地域の活性化に寄与する。同時にルール遵守・マナーアップ意識を高め、ソフト・ハード両面で京都を自転車の走りやすいまちに変える。●目標:スポーツバイクを活用したスローなライフスタイルを提案する。 自転車ならではの京都郊外の魅力を伝える。■内容:マップ+ガイドブックで構成する「京都と出会う自転車BOOK」(京都自転車マップ三訂版)の郊外版を作成する。■出版物のコンセプト:・単にスピードを楽しむということにとどまらず、地域のいろいろな「宝物」に気づけるようにする。・自転車だから発見できる、京都周辺の知られざる魅力(いわゆる観光スポット外)を伝える。■出版物の対象:・スポーツバイク愛好者(クロスバイク、ミニベロ、親子を含む) 自転車が好きで、もう少し遠出やチャレンジをしたくなった人 いい自転車を買ってしまい、どう楽しめばよいのかと思っている人・訪れる地域やお店などの「魅力」を欲している人 (上っ面の「魅力」ではなくこの本でしか得られない「魅力」。どんな「魅力」なのかは継続審議)■予算:収入/印税 推定35万円程度(初刷:5000部を想定) 支出/実走調査費、店舗等調査費、会議費、保険料、郵送費、ちらし印刷費、 レンタル費、支援者リターンおよび協力者贈呈分買い取り、 出版記念パーティ開催費、その他■実施主体:認定NPO法人 環境市民 京都自転車BOOK制作プロジェクトチーム 以上