プロジェクト公開から、1週間が経ちました。皆さまのご支援のおかげで、プロジェクト公開6時間で第一目標金額を達成することができ、現在は第二目標に向かって挑戦することができています。YOOFINの仲間になってくれた皆さま、日々温かい声援をおくってくれる皆さま、本当に本当にありがとうございます。皆さまからいただいたご支援は、僕が責任を持って、大切に、現地でのプロジェクトに使わせていただきます。からあげ×養鶏プロジェクトに必要な最終目標金額500万円を目指して、残り38日間、今一度気を引き締めて、精一杯前に進んでいきます。からあげで、アフリカの小規模農家さんに変革を起こすために。小さな屋台から念願のレストランへの挑戦を、引き続きどうぞ応援よろしくお願いします!また、ありがたいご支援はもちろん、たくさんの応援の声や、「こんなことやってみたら!」というアドバイスなど、皆さんの優しさが心に染みています。1人でのクラウドファンディング挑戦だったので、始まるまではとてつもない不安と緊張がありましたが、蓋を開けてみたら全然1人なんかじゃなく、仲間になってクラウドファンディング成功に向けて動いてくれる人がたくさんいました。このクラウドファンディングを通じて、たくさんの優しさに気づき、輪が広がっていることを日々実感してます。本当に心強いですし、クラウドファンディングをはじめて良かったなと心から思います。いつも支えてくださる皆さん、本当にありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします!関根賢人
「なんで、ガーナなの??」そんな質問に対して、前回・前々回の活動報告にて、ガーナの小さな農園でカシューを見てきたところまでお話しさせていただきました。→ ( 前回までのストーリー )農園に滞在してみて農作業をしたり、料理をつくったり、子供たちと遊びまわったり。そんな暮らしを一緒にする中で、いろいろな気づきを得ました。もともと「農家さんの暮らしをより良くしたい」という想いがあったので、農家さんとはお金のお話しもたくさんしたのですが、その中で特に2つの悩みが気になったんです。多品目の野菜や果物を育てているとはいえ、家計を支える大きな換金作物となってるのはカシューナッツ。けれど、カシューナッツの収穫期間は1年のうち3ヶ月ほどと、季節性の作物です。そのため、カシューを収穫できない時期など季節によって家計の苦しさが変わり、収入に波があるとのことでした。また、近年の異常気象の影響で収量がかなり減ってしまった農作物もあるらしく、リスク分散の必要性を感じました。手元に現金がないために、成長させれば高く売れるせっかくの野菜を、立派に成長しきる前に収穫して売ってしまうという声も聞きました。また、女性たちからは「私たちも働きたい。スキルをつけたい。」という声を聞きました。しかし、ガーナでは基本的に家事育児は女性の役割のため、それらと並行できる仕事がなかなか見つからないんです。そんな理由から、もしカシューナッツに適正価格を支払えても、もしカシューアップルに付加価値を付けられても、これらの課題へのインパクトは弱いのかなと考えました。カシューから養鶏へそんな時に、農家さんの家の裏に、使われていない鶏小屋があることに気づきました。養鶏であれば、1年を通して安定的に収入を得ることができますし、農家さんの収入ポートフォリオを充実させることに繋がります。また裏庭養鶏であれば、女性たちも家事育児の合間に内職することができます。ヒナから2,3ヶ月で販売可能な養鶏であれば、キャッシュフローの強い味方にもなります。そんな理由から、ぼくはどんどん養鶏に惹かれていきました。そして、「おいしいを増やしたい」という想いも重なり、からあげ×養鶏に挑戦しようという気持ちが芽生え、今、ぼくはガーナにいます。最後に3回にわたってお話しして来たように、ぼくがガーナにやってきたきっかけはカシューです。が、からあげ屋さんへと変遷していった今となっては、「英語が通じる、治安が比較的良い、将来ナイジェリアに進出する際の拠点になる。なにより、ガーナという国が好きになった。」そんなところも、ガーナを選んだ大きな理由になっています。そして、農園に滞在した中で"カシュー"から"からあげ"へと変遷していきましたが、けっしてカシューの魅力を諦めたわけではありません。今の「からあげ×養鶏」を展開していった先には、たくさんの農家さんとの繋がりができると思うので、その農園の「おいしい」を日本などへ届ける事業にもいずれ取り組んでいきたいなと思っています。(1人ではからあげ屋さんで当分はいっぱいいっぱいになってしまうと思うので、一緒になっておいしいを増やしてくれる仲間がいたら嬉しいなーと思う日々です・・)というわけで、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
「なんで、ガーナなの??」そんな質問に対して、前回の活動報告にて、カシューを求めてガーナの田舎町を目指したところまでお話しさせていただきました。→ ( 前回までのストーリー )バスの中継地で食べたガーナ料理「バンクー」と「パームシチュー」カシュー農園にて乗合バスを乗り継ぎ、テチマンという町に到着した僕は、町中の人やタクシー運転手さんにカシュー農園の情報を聞いて回りました。幸いにも農家さんを知ってるという方が見つかり、町からさらに30分ほど離れたアドゥトゥイエ村という小さな農村へ行くことに。アドゥトゥイエ村村にたどり着くとみんなウェルカムな性格で、早速、農園の案内を始めてくれました。たくさんお話しをしたり、美味しそうな果物があると新鮮もぎたてを食べさせてくれたり。食べさせてもらった果物は、どれもとってもおいしい!パイナップルにマンゴー、コーラナッツにキャッサバなどなど、彼らはカシュー専門の農家さんというわけではなく、十数種類もの野菜や果物があって、その中の一つにカシューがあるという訳でした。一家の大黒柱、ムサ。手に持ってるのはカシュー。農園案内の後もお家にお邪魔させていただき、家族の皆さんと次第に仲良くなっていき、最後は夜ご飯まで一緒に作って食べさせていただくことに。伝統料理フフは右手で食べるのがマナーこの日からかれこれ2ヶ月弱、ぼくは農家さんと一緒に、この村で過ごすことになったのです。(農園での日々の暮らしについては、また今度お話ししますね。)カシューのリアル次の日から、ぼくは早速、カシューアップル収穫のお手伝いをさせてもらいました。朝から農家の皆さんと一緒に収穫作業。腰にかなりくる、なかなか大変な作業です。途中でつまみ食いもたくさんしました。初めて生で食べるカシューアップルのお味は、リンゴとマンゴーとドリアンを混ぜたような?、ちょっとえぐみ渋みがあるけど甘酸っぱくておいしいお味。これは面白い!と、そう思いました。しかし、農園中にはすでに、大量のカシューアップルのゴミ山が・・・カシューナッツの収穫方法は、木から自然落下したカシューアップルを集め、ナッツだけ取り外すという方法。農園にはあちこちカシューアップルが転がっているけれど、地面に落ちてしまってるし、腐敗が早く、虫が集っていて、食材として使用するのは難しい状態でした。けれど、木に生っている状態で収穫し、保存を工夫すれば、商品を作ることはできるのではないか。たしかにその分労力はかかるし、木の高いところに生っている実を収穫するのは大変かもしれないけど、おいしい付加価値をしっかりつけていければ、全然可能なのではないか。そう思い、商品の試作をつくってみることにしました。カシューアップル商品試作なるべく付加価値をつけられるものが良く、また保存の難しさを発酵でカバーできるのかなと思い、カシューシードル(カシューアップルワイン)をとりあえず作ってみることにしました。綺麗なカシューアップルをたくさん集め、ミキサーで混ぜます。それを濾して、カシューアップルジュースの完成。それをボトルに入れ、今回は簡易的にワイン酵母を足し、密封。そして子供たちが振りまくります。数時間経つと、ぶくぶく発酵が始まります。そして発酵の様子を見ながら、待つこと4日。微発泡・ドライタイプのカシューシードルが完成!かなり簡易的な試作ではあったけれど、緊張の味見・・・結果は・・・かなり微妙でした。笑フルーティーな香りは微かにしつつ、カシューアップル独特のえぐみが全面に出てしまい、飲むと甘酸っぱさより渋みをはるかに強く感じられたんです。カシューの良い部分が減って、ネガティブな部分が残った感じでした。ぼくはワイン作りの素人なので作り方に原因があった可能性も大いにありますが、一旦ワインとは相性があまり良くないのかなと結論づけました。えぐみを取る方法としては、やはり蒸留するのが良いのかなと思いつつ、今回はそこまでの装備がなかったため、一旦他を模索することにしました。インドでは、カシューアップルを使用した「FENI」という蒸留酒が作られています(とはいえ9割以上のカシューアップルは廃棄)。都内のBARにて。カシューナッツを食べたことがない??カシューアップルだけでなくナッツにも興味がある僕は、ナッツが収穫されてからインドへ輸出されるまでの流れを見にいったりもしました。まず、各農家さんで収穫されたナッツは、乾燥させ、品質に関係なく重さで仲買人さんに売られます。その後、まとめて一箇所に大量に散りばめられたナッツの中から、みんなで劣悪品を取り除いていきます。ぼくも参加させてもらいましたが、気の遠くなるような作業でした。その後、まとめて港に運ばれ、インドへ輸出され、硬い殻からナッツを取り出す加工処理が行われます。この流れで興味深かったのは、カシューを育てている農家さんは、カシューナッツを実際食べたことがない人も多いということ。検査や加工が農家さんの手から離れたところで行われるため、農家さんがカシューナッツを食べる機会はほとんどないのです。そこで、農家さんファミリーに、カシューナッツを振る舞ってみたりもしました。はじめてのナッツ体験に、みんなとってもおいしそうに喜んでくれました。カシューからからあげへここまで読んでくれた方は、「なんでからあげやってるの?!カシューじゃないの??」と思われるかもしれません。笑からあげにシフトしていったきっかけは何だったのか。またまた長い文章になってきてしまったので、また次の活動報告にてお話しさせてください!最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
「なんで、ガーナなの?」聞かれることランキングTOP3には入るこの質問。今日は、これに答えさせていただきます!カシューを求めてガーナへ僕はカシューナッツが大好きです。優しい味わいが好きなのはもちろん、貧血体質の僕は予防の意味も込めて、カシューナッツをよく食べていました。そんな中、いつも袋の裏側を見ていると、ほとんどが「インド産」と表記されていることに気づきました。「へ〜インドってカシューナッツの一大産地なんだ〜」そう思い、ふとネットで調べてみたら、あることが分かったんです。普段僕たちが食べているカシューナッツは、袋の裏側を見てみるとほとんどが「インド産(もしくはベトナム産)」と表記されています。でも、実はガーナだったりコートジボワールだったり、世界中のいろいろな地域で育てられているんです。一度インドへと輸出されて、加工されてから再び世界中へと輸出されるから、「インド産」という表記になっているというわけだったんです。自分が食べているものが食卓に届くまでのストーリーを知りたい人はたくさんいるはずなのに、そこがブラックボックスになっている現状が面白くないなと思いました。そこで、スペシャリティコーヒーのようにカシューナッツを生産する農園ごとに味比べできるような、スペシャリティカシュー文化を作ることはできないだろうかと構想したんです。また、カシューの果肉部分はカシューアップルというんですが、これを活かした商品も作れないかと考えました。独特な風味はあるけれど甘酸っぱくて、なかなか珍しい美味しさなんです。ただ、調べてみると、水分量が多くて腐りやすく、保存が難しいのが原因で、ほとんどが廃棄されてしまっている現状を知りました。滞在していた農園にてカシューナッツの農家さんは、コーヒー等と同じように構造の中で搾取されやすい現状があります。「おいしいを増やす」ことが大好きで、「アフリカの小規模農家さんの暮らしをより良くしたい」という想いがあった僕は、カシューナッツとカシューアップルという味覚にどんどん引き込まれていきました。「カシューで日本の皆さんの"おいしい"を増やしたい」「カシューナッツが十分な価格で取引できるようになれば、少しでも問題の解決に繋がるのではないか」「もしカシューフルーツにも価値を付けることができれば、農家さんの収入源を増やすことができるんじゃないか」ガーナは、カシューナッツの生産国。それが、初めてガーナを訪れたきっかけです。(他にもコートジボワールやベナン、ブルキナファソなど選択肢はあった中で、昨年4月時点で航空券が一番安かったガーナにとりあえず行ってみようと渡航を決めました。笑)カシュー農園での生活ガーナを訪れたものの、カシュー農家さんのツテなんてもちろん無く、ひとまずネットで調べたカシュー生産地域を求めて、首都アクラから7時間ほど離れた「テチマン」という町を目指しました。乗合バスで田舎へと向かい、体当たりでカシュー農家さんを探しました。カシュー農園での生活、カシューフルーツを使った実験、そこからなぜからあげを始めることになったのかなど、まだまだ長くなってしまいそうなので、続きは次の活動報告にてお話しさせていただきます!最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
今、世界では、あらゆるビジネスが脱炭素社会(地球温暖化対策として、温室効果ガスの排出量「実質ゼロ」を目指す社会)の方向へ進んでいます。化石燃料企業への投資の引き揚げが行われ、車は電気自動車にシフトしていったり、食事はプラントベースになっていったり。日本以上に問題が身近な欧米では特に、多くの人や企業の意識はこちらに向かっています。そんな中、からあげや養鶏は時代に逆行していないのか?そう思われる方も、もしかしたらいるかもしれません。これに対してぼくの考えをお話しさせてください!エネルギー効率まず、食肉を辞めるor減らす方々によく議論されているエネルギー効率(生体1kgあたりどれくらいの餌が必要か。その餌を作るのには大量のエネルギーが使われている。)についてですが、鶏は、牛や豚など他の家畜と比べ、エネルギー効率は良い方です。可食部1kgあたりの餌量は、牛が25kg、豚が9.1kg、鶏が4.5kg。(ちなみにコオロギは2.1kg。)また、農園の廃棄食材など飼料を有効活用していければ、さらにエネルギー効率を上げることはできます。温暖化の被害者また主に先進国が原因で引き起こされている地球温暖化によって、現在最も被害を被っているのは、原因にほとんど加担していない途上国の人々です。特に小規模農家さんというのは、温暖化による影響が、家計に甚大なるダメージを与えます。異常気象、干ばつ。これまでも発生はしていたけれど、ここ最近は頻度がどんどん高くなっており、これまでなんとか乗り越えてきた家庭ももう耐えられないという状況が発生しています。そんな状況において、所得を増やし、リスクの分散を図るために養鶏などを始めるのはいたって経済合理的なことだと思いますし、不可逆な流れだと思っています。また、「小規模農家さん」というのは、当たり前のことですが、一人一人が今この瞬間を生きている人たちです。何年、何十年もかかるプロジェクトでは、今教育を十分に受けられていない子供のことは救えないかもしれません。だからこそ、世界中には様々な問題解決に向けて動く人たちがいる中で、ぼくは「今、小規模農家さんの暮らしをより良くできるもの」に取り組んでいきたいと思ったんです。同じように、環境問題に取り組んでいる方々のおかげで、これから先、多くの小規模農家さんの暮らしをより良くできると思うので、それぞれが自分の役割を担っていけたら嬉しいです。またそれと同時に、養鶏に必要なエネルギーをグリーンなものに変えていくことも、今後すごく大事になってくると思っています。もちろんこれは僕1人で出来ることではないですが、世界中の優秀な人たちがグリーンエネルギーの値段を石油と同等以下にしてくれるのに期待しつつ、出来ることから少しずつ導入していけたらなと思っています。農園には、食料廃棄物が転がっていたり、皮や種など活かせる素材があったりします。これらを使ってバイオガスをつくったりなんかは、将来的に小さく始めることを検討しています。ガーナのドライフルーツ工場。皮や種を用いたバイオガスを一部使用。フードマイレージまた、今、アフリカ各国では鶏肉需要がどんどん伸びています。そんな中で、フードマイレージ(食品の輸送にかかるエネルギー)を減らしていくという価値が、僕らにはあるのかなと思っています。というのも、現状ガーナにおける鶏肉の多くは、ブラジルやオランダからの輸入に頼っています。輸送にかかる燃料や二酸化炭素の排出量を考えると、輸入チキンを使うより、国産チキンを使う方が環境負荷は低いです。そんな部分でも、国内での養鶏に力を入れていく意義があるのかなと思っています。最後にそして何より、環境問題のことを意識したい気持ちはありつつも、ぼくはお肉を食べることが大好きです。からあげはもちろん、すき焼きだってステーキだって大好きです。何が正解などはないですが、ぼく個人としては、「おいしい」の選択肢は減らさずに、できる部分はしっかり取り入れながら、大事だと思う部分に力を入れていきたいと思っています。