日に日に新型コロナウイルスの状況が厳しくなる中、仕事を取り巻く環境が激変してしまいました。イタリアは工房も工場も全てストップ。台湾は、まだ正常に近い状況ですが物流は少し遅れ気味。・・そして一番の打撃は「緊急事態宣言」。国内の取引先もほとんどが休業状態に。Stay Home。家で過ごす時間が増えています。せめて、そんな時は気持ちを切り替えて、朝活でも普段あまり使わない、ターコイズや薄めのグリーンと水色をメインに使ってみました。いつもはブルーブラックやブルー系を使っているので、最初は正直こられのインクの良さがピンとみませんでした。ただ、使えば使うほど・・ハマっていく感じなのです。ブルー系とは違う、なんだか清々しい感じを受けます。女性中心に「藍濃道具屋」のインクの淡い感じが支持される理由を、使えば使うほど実感します。実は”浅葱”と”水色”・・・そして”水沙連”は「藍濃道具屋」の3トップ。ベストセラーの3色です。清潔なイメージを感じるのか、なんだか落ち着いた力をもらえるような・・色がくれる力は不思議です。
いつものように、何気なくDMや仕事関係の送付物の中に、混じって手書きの封筒が入っていた。それを手にした瞬間、書き手の顔と・・・フラッシュバックのように30年前の記憶がよみがえった。それは1年弱英国留学した時の記憶。欧州の若者がみんな万年筆を使っていたこと。シャープで書いた間違いを消しゴムで消したら、2度と同じ過ちを繰り返さないために消すなと怒られたこと。消せない文字だからこそ意味があるとも教えられたこと。友だちたちの個性的すぎて、読めない字がいつの間にか読めるようになったこと。そして、その字がとても愛おしく思えるようになったこと。彼らの個性的な字が、そのまま彼らの”個性”を表していることに気づいたこと。・・そして、あの頃は、今のように携帯電話もなく国際電話もバカ高く、日本の両親への連絡手段はお金の無心も含めて・・手紙やハガキだったこと。ふっと、手書きの良さってなんだろうと思い返してみる。書き手の字が、その人の存在を感じさせてくれる。自分のためにその人が費やしてくれた時間を思う。・・そして、今日のように、思いもしない記憶や思い出を連れてきてくれる。「直筆の文字の力」・・・やっぱり、字には力がある。やっぱり、いいな・・手書きの文字!
藍濃道具屋の定番、「台湾風」コレクションのインクは、台湾各地方のイメージを元にした色で、台湾旅行を経験した方 々や、これから旅行を計画している方々にインクの色を通して台湾を知ってもらいたい、そんな思いがこもったシリーズです。【 滬尾 (ホベー)】藍濃道具屋の創業の地、淡水の古い地名に由来したネーミングです。台北から電車で40分ほどで行けるこの街は、美しい海辺の街。その昔オランダ領だった時があり、異国情緒が残る街並みは若者のデートスポットとしても人気があります。このインクの色は、夕日が西の海に沈むとき川面がゆらゆらと光り輝く瞬間を表現しています。【 水沙連 (スイサレン)】台湾最大の湖、日月潭(リーユエタン)は台湾で最も美しい湖と言われる人気の観光スポットでもあります。北側が太陽(日)、南側が月の形をしています。大自然の中にひっそり佇む、日潭と月潭の二つの湖の色彩を表現した”水沙連”は原住民の古い呼び方に由来しています。 湖面に映る森の緑と湖の青色が溶け合ったような色目のインクは浅葱と並んで人気の色目です。【 合歡藍 (ゴウカン藍)】合歡群峰の間に位置する武嶺(ウーリ ン )の様子をモチーフにしたインクです 。台湾では車で行くことのできる 最高標高地点であり、遠くの山々がまるで神様を迎えるような心安らぐ静けさを表現した色です。いずれも台湾の美しい風景をイメージさせてくれます。
! 今朝、確認すると・・目標達成していました!ありがとうございました!!今回の私たちの「想い」に対して、多くの方に共感 & 応援していただきました。その中でも最前線の医療現場でたたかっている方や、その家族の方々からも応援と共にメッセージを多数いただき、背中を押されると共に身の引き締まる思いです。台湾と同様、日本でも若い方を中心にアナログなもの、万年筆やインクに興味を持つ方々が着実に増えています。先日の全国放送の報道番組「ニュースZERO」でも、若い女性中心に万年筆のインクに”はまっている”人たちを「インク沼」、そこにはまった人々を「インク沼の住人」と呼ばれていることが特集されるほどになっています。それでも、”万年筆”や”直筆”に興味のある方々の絶対数はまだまだです。台湾から日本へ「字力救済」。直筆で書く・描く・・で少しでも今の状況を変えられたら・・今、自分たちにできることを!あと残り45日。新しいリターンも企画しています。引き続き応援よろしくお願いします。
藍濃道具屋がプロデュースする万年筆用インクの定番「藍染め風」コレクションには、全て日本の藍染の伝統的な色の名前が付けられています。「鉄紺」「水色」「紺藍」・・・「納戸」「浅葱」「熨斗目花」・・藍染の工程には「栽培」「収穫」から始まり「すくもづくり」「熟成」「藍たて」「染色」・・その一連の流れで、爪の中まで藍色に染まり体力的にも非常に過酷で手間と時間もかかります。古来、中国から伝来した台湾の藍染は、その厳しい労働環境の為廃業が続き、ついに1942年に根絶えてしまいました。1992年、一度途絶えてしまった台湾の「藍染」に国立台湾工芸研究発展センターが再び光を当てました。藍の生産量日本一の徳島に白羽の矢を立て、藍染職人を台湾に招待し、伝統的な藍染技法を学び台湾の藍染文化を復活させたのです。 藍染家である「藍濃道具屋」が万年筆用のインクをプロデュースする際、最初のコレクションには、台湾の藍染文化の再生に大きく寄与し、惜しみなく技術を教えてくれた日本への感謝の意味も込めて日本の伝統的な藍染めの色を再現する!そんな思いで「藍染め風」インクは生まれました。今回、特別に3本を収められる専用箱をご用意したリターンもあります。素敵な”藍”のグラデーションを、ご自分用にはもちろん、大切な方へのギフトや仲間とのオフ会などで、シェアしていただけると嬉しいです。「字力救済!」不要不急の外出を控えて、今こそ「書く」「描く」を楽しみましょう!