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2020年に向け、世界196ヵ国の着物を制作!日本の伝統美で世界をひとつに!

2020年までに、平和を願う心、洗練された伝統技術を込めて「一つの国」を「一枚の着物」に鮮やかに映します。そして、196カ国の着物を着た人々が手をつないで「世界はひとつ」を表現する。 そんな、日本ならではの最高の「おもてなし」で日本中の皆さんと共に、世界中の人々をお迎えすることを目指します!

現在の支援総額

4,054,000

3%

目標金額は120,000,000円

支援者数

329

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2017/04/27に募集を開始し、 329人の支援により 4,054,000円の資金を集め、 2017/07/15に募集を終了しました

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2020年に向け、世界196ヵ国の着物を制作!日本の伝統美で世界をひとつに!

現在の支援総額

4,054,000

3%達成

終了

目標金額120,000,000

支援者数329

このプロジェクトは、2017/04/27に募集を開始し、 329人の支援により 4,054,000円の資金を集め、 2017/07/15に募集を終了しました

2020年までに、平和を願う心、洗練された伝統技術を込めて「一つの国」を「一枚の着物」に鮮やかに映します。そして、196カ国の着物を着た人々が手をつないで「世界はひとつ」を表現する。 そんな、日本ならではの最高の「おもてなし」で日本中の皆さんと共に、世界中の人々をお迎えすることを目指します!

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今回は、クラウドファンディングを通じKIMONO PROJECTのご支援、本当にありがとうございました。 我々は、KIMOMOを始め、日本の文化には高い価値があると強く信じています。しかし、日本の文化、伝統的なモノの価値は、元々興味を持っている方以外にはなかなか伝わりにくい状況です。人々の関心が薄まれば、仕事は減り、技術も失われてゆきます。 実際に、我々のKIMONOを作ってくださる作家さんや職人さんを訪ねてゆくと、平均年齢の高さに驚かされます。着物の制作に携わる方からお聞きした言葉で、一番衝撃的だった言葉は、「自分の子どもにはこの仕事を継がせたくない」というものでした。私の最初のイメージではこの素晴らしい仕事を受け継ぐ人が少なくなっている今、現役の方々は「自分の子どもには継がせたい」と思うものだと思っていました。もちろんそういう方もいらっしゃいます。しかし、「継がせたくない」とおっしゃる方は少なくありませんでした。「苦労が多すぎる」「生活も苦しい」「いつまで仕事があるかわからない」「もっと安定して豊かに生きられる仕事がある」そういった理由からでした。そして、実際にこの仕事を選ぶ若者は非常に少なくなってしまっています。 楽ではない仕事です。しかし、作者の皆さんが仕事に向き合うその目は力強く輝いています。そうした方々の手で織り上げられ、染め上げられる作品は驚くべき美しさです。そのKIMONOに、世界中の人々が心から感動してくださっています。 この感動の輪を世界中に広げて行きたい。そして、日本の美しい文化を残す一助になりたい。その想いに共感し、ご支援をくださったことに心から感謝したします。 今回、この輪に加わってくださった皆さんからも、さらに広がってゆくことに、大きな希望を感じています。2020年、全ての国のKIMONOで世界をお迎えする事を目指して進んで行きます。それが、世界からの日本の文化への評価をさらに高めること。そして、国内でも文化的なモノが再評価され、日本の文化がさらに花開くことに繋がること。そして、それが我々や子ども達に明るい未来を運ぶ一助になると、信じています。 本当にありがとうございました。   一般社団法人イマジンワンワールド KIMONO PROJECT一同


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No.001 Republic of South Africa 南アフリカ共和国 No.002 Lietuvos Respublika リトアニア共和国 No.003 Kingdom of Bhutan ブータン王国 No.004 Tuvalu ツバル No.005 República Federativa do Brasil ブラジル連邦共和国 No.006 State of Qatar カタール国 No.007 United States of America アメリカ合衆国 No.008 Repubblica Italiana イタリア共和国 No.009 United Kingdom 英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国) No.010 Republic of the Philippines フィリピン共和国 No.011 Republic of India インド No.012  Georgia ジョージア No.013 Republic of Palau パラオ共和国 No.014 Federal Republic of Germany ドイツ連邦共和国 No.015 Arab Republic of Egypt エジプト・アラブ共和国 No.016 Canada カナダ No.017 Kingdom of Morocco モロッコ王国 No.018 Socialist Republic of Viet Nam ベトナム社会主義共和国 No.019 Mongolia モンゴル国 No.020 French Republic フランス共和国 No.021 State of Qatar ペルー共和国 No.022 Republic of Indonesia インドネシア共和国 No.023 Republic of the Union of Myanmar ロシア連邦 No.024 Republic of Turkey トルコ共和国 No.025 Kingdom of Lesotho レソト王国 No.026 Republic of Fiji フィジー共和国 No.027 Republic of the Union of Myanmar ミャンマー連邦共和国 No.028 Kingdom of Belgium ベルギー王国 No.029 Republic of Haiti ハイチ共和国 No.030 Republic of Kazakhstan カザフスタン共和国 No.031 Federal Republic of Nigeria ナイジェリア連邦共和国   No.032 Republic of Macedonia マケドニア共和国   No.033 Ireland アイルランド   No.034 Republic of Paraguay パラグアイ共和国   No.035 Dominican Republic ドミニカ共和国   No.036 Republic of Austria オーストリア共和国   No.037 Federal Democratic Republic of Ethiopia エチオピア連邦民主共和国   No.038 Plurinational State of Bolivia ボリビア多民族国   No.039 Republic of Madagascar マダガスカル共和国   No.040 Hungary ハンガリー   No.041 Independent State of Papua New Guinea パプアニューギニア独立国   No.042 Republic of Cameroon カメルーン共和国   No.043 Republic of Panama パナマ共和国   No.044 Hashemite Kingdom of Jordan ヨルダン・ハシェミット王国   No.045 Slovak Republic スロバキア共和国   No.046 Republic of Tunisia チュニジア共和国   No.047 Portuguese Republic ポルトガル共和国   No.048 Republic of Chile チリ共和国   No.049 Kingdom of Cambodia カンボジア王国   No.050 Republic of Uzbekistan ウズベキスタン共和国   No.051 Republic of Chad チャド共和国   No.052 Republic of Korea 大韓民国   No.053 Republic of Costa Rica コスタリカ共和国


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【きっかけ】 チーム船橋の八子さんに12カ国の発表のショーに誘われたのがきっかけです。それまでにもプロジェクトのことは知っていましたが、着るとどうなるか全くイメージできませんでした。その時も「着物のためになることなら」と、そのくらいの感覚でショーに向かいました。   その日は会場に小学生がたくさんいたのですが、何故かわからなかったんですね。ショーが始まると、小学生がインドのKIMONOの図案を考えたことがわかりました。ショーが終わり、子供達がロビーに出てきたモデルさんを取り囲み「私が考えたのだ!」「こっちもみせて」などと、子供達がキラキラした目でモデルさんを見ていたのです。   その時に私は千円寄付していましたが、千円ではあの感動は味わえないだろうなーと感じました(もちろん皆様からの千円は有り難いです!)。どうせなら他人事ではなく、我が事として関わり、あの感動を私も味わいたいと思ったのです。嬉し泣きを今までした事がないので、どうせならそこまでの感動と達成感を味わってみたいと。もっともらしいことを言ってますが、要は小学生のキラキラした目にジェラシーを感じた訳です。大人気ないですよね(笑)。でも、あの日があったから全ては始まりました。   【イマジン キモノ・群馬をたちあげ】 2015年の10月にショーを見てからしばし考えまして、年が明けて2016年の1月7日に応援している演奏者さんのライブとを合体させ、チャリティーイベントをしようと思いつきました。1月29日に高倉さんとお会いし、活動の許可を得、2016年2月28日にFacebookを立ち上げました。6月29日にtwitterとnoteも開設しました。デザインは出来るので、フライヤーなど印刷物は全て自分で制作し、経費削減に努めています。   【始めてみて】 私は高崎市出身ですが、高校を卒業して進学のために上京してからはずっと東京です。車もなければ、人脈もない。群馬で活動するには致命的。でも、不思議と不安は何もなかったんです。プロジェクトが素晴らしいので伝わると信じていましたし、それ以前に、2度主催イベントをしたので、なんとかなるだろうと。 ところが、まー、広まらない広まらない。笑っちゃうくらい。やっと一年たって、種から芽がでそうな気がしています。また、そうしないといけないのですけど。この一つ一つの過程がたまらなく楽しいです。   ポーランド大使と。 【プロジェクトから感じる思い】 トルコやポーランドなどの国が親日でいてくれるのは、先人のおかげです。それと同様に、着物の将来を考えた時に、あの時のプロジェクトが今に活きていると未来の人に思って貰えたら最高だな、と考えています。私たちもいつかは先人になるのですから。   職人さんの高齢化だけでなく、糊を置いたあとにかけるおが屑など、品質のいい材料の入手が困難になっているそうです。おが屑の品質が悪いとアクがでて反物が汚れてしまうのだとか。また、道具が壊れたら交換できる部品がもうないなど、そんな話ばかり聞こえてきます。 しかし、まだ今なら、最高の着物を残せるギリギリのタイミングだと思っています。なんとかこのプロジェクトが日本の文化の素晴らしさ、職人さんが伝え育み、創意工夫してきた技術の高さを見直すきっかけになればと思っています。物事が成熟するには裾野が広がり大衆化することと、その分野を牽引する頂点に相当するものが必要ですよね。着物はその点、ジャージ素材やデニム着物などもあり、裾野が広がっています。それに比して牽引すべき頂点に相当する着物の存在はどうでしょうか? ここにプロジェクトの意義があると考えます。   今は、着物のイベントで着付け師さんのお名前が表示されるようにもなりました。私はもっと作っている方にスポットライトが当たればいいな、と思っています。今は、昔のように競うほどの職人さんの数もいないだろうし、品質的にも最高のものを作るチャンスはなかなか無いと思うのです。その点、このプロジェクトは売り物ではないので、売れる売れないを気にせず作っていただけます。物作りには大きな柱が二つあると思います。まずは、同じ品質のものを作り続けられること。もう一つは、技術の粋を集め、ありったけの創造力と感性を投じた物作り。今は後者が難しい気がします。だからこそ、プロジェクトのKIMONOをみると、涙が出そうなほど(本当はいつも泣いてます)感激します。職人さんの思いがKIMOMOを通じて雄弁に語りかけてくるからです。   プロジェクトの良さはまだまだあって、インド以外にオーストラリアも小学生が図案に関わっています。将来この中から、オーストラリアにワーキングホリデーに行く子が現れるかもしれないし、留学する子がいるかもしれない。そんな、未来の国際人を育てる種をまいていると思うんです。それもこのプロジェクトの素晴らしいところです。 民族衣装はサリーやチマチョゴリ、アオザイなど、その他にもたくさんありますが、民族衣装に各国のモチーフを描きだすという発想は、日本人にしか出来ないと思います。相手の国の文化や人を尊重し表現したい、という想いの表れですから。このアイデアが本当に素晴らしいと思います。また、その構想を包み込める懐の広さと深さがあるのが着物なのです。   最期に一言だけ。このプロジェクトに関わるようになって、今までと同じ生活をしていたら出会えるはずのない人に会え、行けなかったであろう場所にも行くことが出来ています。それが刺激的ですし、日々ワクワクしています。一人でも多くの方とこのドキドキとワクワクをシェアしたいと思っています。   自慢じゃないですけど、飲み会の幹事すらやったことの無い私がやっているんです。 「えー、本当?」って思ったそこのあなた、幹事やったことのある君! 皆さんならどうってことないでしょう? 一緒に始めませんか?   チーム群馬 畔見 薫   【チーム群馬関連サイト】 ・イマジンキモノ 群馬 facebookページ https://m.facebook.com/imaginegunma/   ・IMAGINE KIMONO GUNMA webサイト http://imaginegunma.wixsite.com/onekimo


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チーム船橋は、2016年の夏の終わりに活動を開始し、船橋と姉妹都市であるオーデンセ市やアンデルセン公園にちなんで、デンマークのKIMONO作りを始めることにしました。   姉妹都市という密接な関係ならば、デンマークの方とも知り合えるだろうと思っていましたが、在日デンマーク人との接点はなかなか得られませんでした。 「あちこち探し空港にプラカードを下げて立とうか?」と話に出るほど見つからず時が過ぎました。 デンマークの方々と、交流しながらデザイン案をつくるということも2017年2月中を目標にしていたので、何から手をつけて良いか分からず、最初は苦しい日々でした。   10月の終わりになって、日本人と結婚してその様子をブログにしている方が見つかり、ご協力をお願いしたいところ快諾いただきました。 その数日後に帰国するご友人がいる間にと、即座に交流会を開催しました。 30人近くが集まり 本当に嬉しかったのを思い出します。   それから、デンマークのことを知ること、きものがどんな風にできるかを知ることなど、講義や体験を通してメンバーで理解を深めていきました。   その後、知人のご紹介から、デンマークの方々や大使館にも繋がり、デザイン案を考える頃にはデンマークと日本の交流会と呼べるものを開催できるまでになりました。   デザイン案を考える時の資料も限りがあります。その中でそれぞれに違ったモチーフやイメージを出し合いました。 そのモチーフを元に、振袖の形に絵を描きながら、まとめていきました。この作業には交流会に参加してくださっていたイラストレーターさんが大きく貢献してくださいました。感謝してもしきれません。   いよいよ一つにまとまって、イラストレーターさんから完成した絵を発表してもらった時の事を思い出すと、今でも涙が出ます。 参加者全員が納得し、全員の思いが一つになった瞬間です。 デンマークの参加者の方からも、デンマークの良さと日本の良さが一つにまとまって素晴らしい!と言っていただけました。 私たち日本人参加者も初めから、デンマークの方に喜んでいただきたいとの思いで活動していたのでとても嬉しい言葉でした。 精神性も共有できたことを、KIMONOに映し出せることを心から幸せに思います。   現在、デザインが東京友禅、森川明洋先生の手に渡り、先生も「みなさんのチームの一員だと思って描きます」とおっしゃってくださいました。 愛に満ちた先生をはじめ、奥様、工房へお願いできたこともとても幸せです。   帯は、京都西陣「紫紘」野中淳史先生が進めてくださり、こちらもデザイン案を考えたメンバーの意見を元に、お任せしています。   デンマークのKIMONOが、出来上がるのは 9月の予定です。 「KIMONOが舞台に上がったらみんな泣いてしまう」と話しています。   このプロジェクトには 様々な夢と希望が詰まっています。 全てをこの場で説明することはできません。 もし、興味を持ってくださったらKIMONOを見てください。 よろしければ、話をさせてください。 2020年、196か国が「ひとつ」になれますように。 どうぞ、皆様からのご協力をよろしくお願い申し上げます。   チーム船橋 八子 由理子   《チーム船橋関連サイト》 ・船橋市民2000人で デンマークのKIMONOをつくろう! https://m.facebook.com/Danmarkkimonofunabashi2000/   ・イマジン・キモノ千葉 https://m.facebook.com/Funabashi2000/


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■海抜一メートルの国 オセアニア、ポリネシアの最西端に点在する小さな島々からなるツバル。 ツバルの島々は9つのサンゴ礁が隆起して形成された 「環礁」と呼ばれる輪状の地盤の上にあります。 海抜が最高でも5メートルと低いために、 地海面が上昇したり、地盤沈下が起こったりすれば、 国の存在そのものが脅かされてしまいます。 地球温暖化による水没の危機はメディアでも大きく取り上げられ、世界の関心を集めています。 このような、国の存在をさらに多くの方々に知っていただくきっかけになることを願い、オセアニア最初の国としてツバルを製作することにしました。   ■ツバルの豊かな自然と明るい人々の暮らしをKIMONOに KIMONOの製作にあたり一番に名前が浮かんだのが木原先生でした。 友禅染めの作家として活躍した父と、絞り友禅で高名な小倉氏に師事し、「絞り」と「友禅」の両方を習得したことから 「木原流」と称される新たな作風を編み出した方です。 それが、印象派の絵画のように優しく美しい「染」です。木原氏のもとに資料として渡されたのは、一冊の写真集のみでした。 そこから、ツバルの製作が始まりました。 最初に先生が描いたデッサンには「海と空」だけが描かれていました。キラキラと輝く凪の海。そして、時間によって表情を変える空。 実に絵心のある木原先生らしい下絵でした。 しかし、最も難しかったのは「ツバルらしさ」の表現でした。海と空が美しい島国は、オセアニアにはたくさん存在するからです。 そこで、環礁の部分を白いまま残し、そこにツバルの人々に見立てて美しい花を描くことにしました。しかし、ここからがさらなる難関でした。 「海に沈む」という様をどう表現するか。 悩んだ末にたどり着いたのが、環礁を薄い水色で裾からぼかすという名案でした。そうして、星空から明け行くツバルの空を「薄紫」、キラキラと輝く海を「ブルー」、 環礁の大地を白、南国の花を赤や黄、沈みゆく危機を水色で描いた作品が完成しました。   ■絞りと友禅を駆使した「木原流」の美 糊で作った糸目の堰で染め分けをする「糸目友禅」と、糸入れをして絞ることで生まれる柔らかい輪郭の絞り、 さらにローケチによって生まれる滲み。 この作品には、木原氏が生涯をかけて習得し磨き上げてきた「技術」と常に、 創意工夫をかさね様々なテーマに挑むことで養われてきた「感性」が注ぎ込まれています。 着た時に、襟元に来る紫とブルーの上品なコントラストは、圧巻です。 また、雲は直線的に、海の波は曲線的に描かれていて、このデザインの対比によって醸し出される表情の違いは、 KIMONOが絵画と違い、身に纏うことで完成する「芸術」である意味をしっかりと伝えてくれます。 それは、前と後ろの印象を変えることができるということでもあります。布地がもつ動きが魅せる美を存分に堪能していただきたいです。   ■木原先生を偲んで この作品が完成した時に先生が仰いました。 「本当に難しいテーマだったが、非常にやりがいを感じた。 そして、海に沈むところを描き切ったことに満足している」 これまでに数々の受賞を果たし、多くの功績のある偉大な作家がこの作品に懸けた思いは大きいものがありました。 そんな木原先生は、2016年の秋、この着物の制作発表の日に他界されました。非常に残念なことですが、後日ご家族から先生は最後の作品のつもりで全力をぶつけてくださっていたとお聞きしました。 未だ若い息子に対する親としての背中として、長年支えてくれている弟子への教えとしての意味を込めた作品です。 「人と同じことはしない」という木原先生の常々の姿勢をこの作品を通して見せてくださっています。   ■ツバルの帯 製作者 服部織物 技法 手織本金・プラチナ引箔錦   服部織物は創業天明八年。西陣の中でも古い歴史を誇る老舗です。 現在の当主・服部荘二郎さんは百歳を超えても現役の社長であり、 京都市から表彰を受けています。 服部の名声を築いたのは昭和40年代に荘二郎氏が開発した「こはく錦」でした。 柄のついた箔を金尺一寸に110以上の細さで裁断し、箔を使って絵模様を織り上げる技法です。 この技法は、当時の業界が驚く発明で、薄手で軽く締めやすい帯として一世を風靡しました。 以来、現在も服部を代表する帯として歴史を積み重ねています。 また、1971年に戦後初の皇室外交が行われる際に、 当時の皇后陛下からのご用命で西洋の古典文様を引箔錦で織り上げ、高く評価されました。 日本の伝統の帯に訪問国の伝統文様を用いることで香淳皇后がお示しになられた友好の意は、 日本人としての控えめながらも敬意を示す模範として、今回のプロジェクトの拠所となっています。 ツバルの制作にあたって、ツバルで用いられている硬貨の文様が、 ツバルの海の豊かさを示す素晴らしいデザインであることから、そこから取材を行いました。 木原明氏による印象派のような優しい色使いのKIMONOとの相性を考慮し、 本金を二種類(艶消しと艶有)さらにプラチナ箔を贅沢に重ねて、三重箔の帯として表現しました。 地組織に薄いクリーム黄色の糸を使うことで、金色の持つ輝きをそのまま表すように工夫し、 上品で品格のある帯に仕上がっています。 服部ならではの薄手でしなやかな質感は、写真では伝えにくいが、実に締めやすい見事な織り上がりです。 地球温暖化による海面の上昇で水没の危機にある国家として、そこに暮らす人々には不安もあるはずですが、それでも明るく豊かに生きる人間性に対して最大限の敬意を払って創作しました。