そこは、トンネルを抜けた藤野北側に広がる緑の世界。陣馬山麓にひっそりとたたずむ食の要塞、「和田加工場」にて、とある機密情報を得た土屋率いる耕作員たち。今回は、最新のドローンを用いて、五十嵐の新作惣菜の仕込み現場への潜入捜査に成功した!
このたびは、クラウドファンディングへの皆様のご支援、本当にありがとうございます。おかげさまで目標を達成し、現在ネクストゴールに挑戦中です。残りわずかとなりましたが、最後まで見守っていただけましたら幸いです!よろしくお願いいたします!たねまきはりきゅうマッサージ院も、今回リターンの1つとして紹介させていただきました。こちらへのご支援をいただいた皆様にも改めて感謝申し上げます。 この場を借りてたねまきはりきゅうマッサージ院について少し紹介させていただきます。◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎私は20歳の時に鍼灸マッサージの専門学校へ通いはじめてから、31歳で子供を産む時まで、全く毛色の違う治療院をいくつかまわりながら、働いていました。 相模原市藤野への引越しを転機に、フリーの鍼灸師として 『caretime さらさ』という屋号で2018年10月に開業しましたが、 より深く、コアな活動、自分の鍼灸師としての役割を表現していくために、気分を一新し、皆さんに伝わりやすい形にしようと 2019年12月にたねまきはりきゅうマッサージ院と名称を変更し、再スタート致しました。本院のコンセプトは 子供たちの未来のためにいまできることです。子供は未来の社会をつくる未来の大人。 社会や地球をよりよい形にと思ったら、今を生きる子供たちの環境をまずは大切にすることが大切だと感じています。私が無条件に心奪われるものは子供や赤ちゃんの笑顔、のびのびと生きている姿を感じることです。 逆に胸が引きちぎられるような思いになるのは、無条件の愛をたくさん受け取るはずの子供たちが受け取れずにいるケースが増えていることです。これらをたどっていくと、大切なのは 赤ちゃんも、子供も、大人も、 “生きるの根本を受け取っているか、感じられているか“ どうかだと思うのです。では生きるの根本ってなんでしょう。私は、からだとこころとたましいを満たし、めぐらせることだとおもっています。身体=身体が喜ぶものを食べることこころ=愛を感じること。ワクワクすること たましい=個人の生を尊重し、それぞれがまっとうすることもちろん他にも要素はたくさんありますが、 まずはこのベースを整えることなのではないかとおもいます。さて、それを手助けするのに何ができるか考えたときに、 幸いにも私の専門とする東洋医学の基本が、まさにそこにあるのだということに気がつきました。生きるの根本 =自身のからだを、心を、たましいを、1番心地よく循環するよう整えること その具体的なアドバイスや手助けを、自然との調和という観点を軸に客観的に見て、触って、感じて、お伝えするのが東洋医学の知恵と技なのです。その中でも特に私は、子供。そして子供を近くで支える大人たち。 そこに焦点を当てて、 もはや当たり前ではなくなってしまっている、生きることの基本。自身の身体を見つめること。心を見つめること。のお手伝いをしていこうと決めました。 命がお母さんのお腹の中に宿った時。その時からこのことを伝えられたら、 救われる数が1番増えると。 それから1人でも多くの赤ちゃんに、生きるの根っこが育まれる赤ちゃんの時に、その子を育てる親にそのことを伝えられたらと心から想ったのです。まるで畑の土づくりのようだなと思います。結局人間は、どんなに進化しようと自然の一部であることはこの先も変わりようがありません。自然とあまりにもかけ離れた生活を送りすぎた結果生じる不自然さに、 出産という最も自然のエネルギーとつながるそのタイミングに向き合ってほしいのです。命が地球に宿った遥か昔から、 母のお腹に命が宿り、産みおとすまでの一連の流れは、昔も今も何のかわりもありません。根本は何も変わっていないのに、ライフスタイルは大きく変わりました。自然界とかけ離れ、感じる力、五感が働かないようなライフスタイルが主流になっている今、身体と心にかなりのダメージを受けていることは間違いありません。その歪みが、あらゆる形で社会問題へと姿を変えているように思います。生活習慣病、鬱、虐待、ネグレクト、食の問題、環境問題、、 私は感じる力を養うこと、取り戻すこと、その具体的お手伝い、そして気づくきっかけづくりがしたいのです。 飽食の時代、食べるものを自分で選択する時代になっています。何を選ぶべきか、なぜ選ぶべきか、伝える場が必要です。美しいもの、心躍るようなものを見ること、聴くこと、感じることの素晴らしさを伝える場が必要です。植物、火、土、天体、水、風、自然を感じる必要性、その心地よさを肌で感じてもらう場が必要です。身体を触って、心に触れて、「自分の今」と「人の温もり」を感じることのできる場が必要です。みて、かいで、ふれて、聞いて、食べて、、、 五感を取り戻す訓練が必要です。赤ちゃんは本来五感を通して成長し、そこから自分と他のものを認識し、愛を知り、自分というものを確立していくはずなのですが はたして今の親たちが、そのように子供と向き合えているでしょうか。そもそも、子供を育てる親が、もはやそのように成長していないのではないかと思います。今はそんな時代です。 子供の前に、その大人にも、気づいてもらうべきことがたくさんあるように思います。五感の育みや、愛をうまく受け取ることができず育った親が始める子育て。特殊なケースではなく、これが一般的になってきている気がします。大人と子供、どちらにも、愛の感じ方、愛の届け方を伝えなければなりません。なぜ、子供に愛を注がなければならないのですか?赤ちゃんになんて話しかけたらいいのですか?こんな、一瞬えっ?!と驚いてしまうような質問がたびたびある現実。気づいたものが伝えなければ、崩壊してしまいそうです。。ではどんなことをしていけばよいでしょう。具体的には、 妊娠を考えた時から、妊娠期、出産期、子育て期の家族を、それぞれ分断することなく一つの線としてサポートできるよう、 新たに生を受けた子供たちが、周りの大人から『生きるの根本』をきちんと受け取れるよう、 まずは大人たちに、そして子供にも愛と言葉とケアを通して伝えられたらと思っています。この藤野という町は、五感を賦活させるのにふさわしい町だと感じています。とにかく自然のエネルギーを感じ、土に触れ、食や、アート、ケア、人間のつながりを通して生きるの根本を取り戻してもらえたら。。その具体的なリトリートのプランを作っていけたらと思います。たねまきはりきゅう院としては、現在準備中の施術スペースを利用し、町全体を通して生きるの根本を伝えられる場にして行けたら素晴らしいなと思っています。自然、温泉、畑、食、アート、音楽、ダンス、ヨガ、鍼灸など、、、そんなものを織り交ぜながら、五感で生きるを感じてもらえたら。都会からきて、リフレッシュ、リラックス、リセット。そのためのリトリート体系づくりをしていこうとおもいます!生きるの根本を受け取って育った子供たちが、当たり前に愛を届けることのできる大人になっていくことを信じて。それを伝える大人がどんどん増えることを信じて。愛の輪がもっともっと広がりますように。sending love and care to every family… と、熱い想いをここまで書きましたが、よく聞かれるのが、普段は子育て世代しか治療はしてないですか? という質問です。はい、もちろん老若男女、どなたにも治療をおこなっています!今回のリターンは、60分の鍼灸マッサージケアコースをご用意しております。自身を見つめるきっかけにしていただけたら幸いです。東洋医学が皆さんの暮らしをより豊かにしていけるよう、必要な方に届きますように。今回のクラウドファンディングは、核となる想いが、つながっています。 素晴らしい形で社会に広がるよう、皆で精一杯アクション起こしていきましょう! 五十嵐芽以子◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎お灸やセルフマッサージ、子供のマッサージなど、いくつかYouTubeで動画をあげています。更新していきますので、是非チェックしてみてください、皆さんの暮らしのお役に少しでもたてますように。チャンネル登録もよろしくお願いいたします。【たねまきはりきゅう院の鍼灸マッサージ全身60分コース】or【たねまきはりきゅう院のセルフケアセット】※マッサージコースチケット有効期限:2020年7月〜2020年12月■鍼灸マッサージ全身60分コース内容体質やご希望に合わせ、はり、灸、マッサージをオーダーメイドで組み合わせて施術します。免疫アップ、リフレッシュにも。■セルフケアセット内容•せんねん灸(やり方ガイド付き)•薬膳なつめの蜂蜜漬けetc■たねまきはりきゅうマッサージ院紹介ここ藤野は、都心からわずか1時間という場所にも関わらず鳥のさえずりや澄んだ空気、美しい自然とともに、地産のオーガニック野菜をふんだんに使ったレストランや、治療、リラクゼーション、トレッキング、美味しい珈琲、農体験、温泉、ヨガ、アート、子供たちには自由に遊べる秘密基地など5感をフルに使い、思いっきり心身を開放していただけるような素敵なスポットがたくさん詰まった、町全体がリトリートスポットのような素晴らしいところです。そんな藤野で、それぞれのご希望や体質に合わせてプランをカスタマイズし、日常の忙しさから心身をリセットするお手伝いをしております。https://tanemakimaki.amebaownd.com/
第7章 五十嵐創 Part Ⅰ 炎の料理人からの続き「こちら県南衛生工業です。葉坂社長からの伝言です。東京にあるアースアンドライフという会社の大浦政秀さんという方にご連絡して下さい。先方に話は通してあります。」「かしこまりました!」五十嵐は、葉坂さんからの伝言だから何か意味があるのだろうと思い、理由は聞かなかった。いや、突然のお電話を受け、胸が高鳴って理由を訪ねるゆとりなど無かったのだ。久しぶりにドクドクと感じる鼓動はなかなか収まらなかった。この大浦さんとの出会いが五十嵐の価値観を大きく変えることになる。心を落ち着かせ、すぐに大浦さんにお電話すると、「銀座オフィスに来てください」と言われ、後日、アースアンドライフの銀座オフィスに五十嵐は足を運ぶことになった。2016年秋口、アースアンドライフの銀座オフィスビルの前に立っていた。自分がこれまでやってきた料理のことと、そこで気付いたこと、そしてこれからやりたいと想っていることを包み隠さず話すことしかできない。五十嵐にとって、それはある意味、投げられる球はストレートしかないに近い。それでも、汗を拭いながら一生懸命話をした。「僕は、東京のレストランのゴミを0にしたいんです。資源に変えたいんです。」オーガニックという言葉がまだ日本で認知されていなかった頃から、オーガニックにこだわられて食材を取り扱われてきたオーガニック界の巨匠でもある大浦さんは、仕事を通じて世界中を回られ、たくさんの経験をされてきた方。そんなMr.オーガニック大浦さんが、五十嵐の言葉を聞いて、「五十嵐くん、君、面白いね。」と言ってくださった。それまでは、1人で2年間勉強し続け、周りの大人たちからは気が狂ったのかと思われていたかもしれない。だからこそ、その時、五十嵐は本当に嬉しいと思った。「ちなみに、五十嵐くん、野菜って誰が作ると思う?」「農家ですか?」「農家もそうなんだけど、大事なのは土だよね。それじゃあ、土ってなんだと思う?」「うーん...なんですかね」「土って何か?ちゃんと言える人を私は二人しか知らないんだ。その一人が葉坂さん。本当の土とはバクテリアの量で決まる。もっと言えば有機(オーガニック)の究極は無機。土は命であり、命の根源は土。土と命が大切なんだ。」社名にEarth&Life(アースアンドライフ)を掲げてる大浦さんの言葉には説得力しかなかった。それから、食や、食べることについて、五十嵐がずっと疑問に感じていたことを質問すると、大浦さんは高度な視点で一つ一つ紐解いてくれた。そして、あっという間に時間は過ぎ、忙しい業務の合間を縫って、大浦さんは初対面の五十嵐に4時間もの時間を取ってくださったのだ。葉坂さんと大浦さんは旧知の友人でもあり、葉坂さんが代表を務められている県南衛生工業のある宮城県に大浦さんと共に向かったのは2016年11月のことである。ついに葉坂さんと対面し、大浦さんにお話した時と同じように、葉坂さんに想いをお伝えすると、「全ては命の循環。廃棄なんていうとんでもない人間のおごりを捨てなければいけない。命の循環の大切さに目を向けた君はね、選ばれた人間だっていうことだよ。それはやらなきゃいけないこと。できる、できない、難しい、簡単とか、そういう次元の話ではない。ちなみに、五十嵐くん料理の三大原則って何だと思う?」「えっと、そのぉ、、」五十嵐は20余年、料理のことだけやって来たのに答えられなかった。「料理の三大原則は風土、風味、風景!五十嵐くん。あなたが考える、風土、風味、風景についてと、あなたがやりたいと言っていることの青写真を次に会う時までに描いてきなさい。」葉坂さんから出された宿題への自分なりの答えを、一年半かけて向き合い、2018年の夏、東京で葉坂さんと再会した際、藤野という地域に引っ越したこととともにお伝えした。「風土とは、そこにある自然だと思います。山があり、川があり、それら全ての環境に風土があります。その自然を活かして育てた作物や命に初めて風味が乗ります。人がこねくり回して作ったものには風味は無く、ただの味です。農薬、化成肥料を使ってしまっては、風土とは言えませんし、そうやって作った作物には風味は乗りません。更に添加物を使ってしまっては、風味は消えます。風景とは、目で見る風景だけではなく、生産者や人や自然との命の繋がりを含めて風景だと思います。自然、命の繋がり、それらを器に乗せたのが本当の料理と言えるのだと思います。恥ずかしい話、自分は料理人でありながら料理など作っていなかったのです。」「正解。そういうことだね。」それから時は経ち、2019年2月、五十嵐は長年働き続けた広味坊を退職した。2月、引越してから初めて妻の芽以子に誘われ、ビオ市に足を運んだ。そこで偶然にも、五十嵐が通っていた農業高校の副担任である佐藤亜子先生が居たのである。思い切って声をかけた。17年前の生徒ではあるが徐々に思い出し、昔話に花が咲いた。そこで藤野観光協会の事務局長をされてる佐藤鉄郎さんの奥様であることを知った。その時の縁で、佐藤さんに畑を探して頂き、2019年4月、借金を抱えながら、沢山の地域の人の協力のもと、右も左もわからないままに、葉坂さんから頂いた言葉を胸に、風土、風味、風景を実現するために就農した。それからというもの、がむしゃらに向き合って育てた野菜を納品しても、消費者から「美味しい」と言って頂ける言葉は生産者である五十嵐には全く届かず、精神的にもおかしくなり始めた。これまでは料理を作って、お客様から直接、「美味しい」と言われることが、ある意味当たり前だったのに、環境はガラリと変わり、農家の仕事はこれほどまでに過酷であり孤独なのかということを肌で感じた。そんなことに悩んでいる時、生産者と消費者を繋げる料理人に自分がなれるということに気付いた。そして、妻の芽以子がシェアリビングコタンと繋いでくれたのだ。コタンとは、核家族から緩やかにつながる拡張家族の実験の場でもあり、コレクティブな暮らしを目指す咲子さんと久美子さんが運営する場である。料理を作る場を貸していただけませんか?とのお願いに「うん、繋がろうよ!一緒に盛り上げて行こうよ」と快くレストランとしての場を提供してくれたのである。その年の8月から土とシェフとしてレストラン営業を開始する運びとなった。また、彼女達の思想は五十嵐にとって人における風景とは何かを教えてくれた。風と踊り、空に涙し、宇宙に祈り、木々と眠る。自分とは全く違う形で自然と密に繋がるコミュニティにも心底感心をした。しかし、元々レストランとして運営するコタンでは無かったので、油汚れ含め、オーナーやお客様にご迷惑をかけることも多々あった。その時、カフェレストランshuさんからお声がかかったのだ。「ウチで土とシェフとして営業してみない?」恩人でもあるコタンの咲子さんや久美子さんからも快く後押しをいただき、shuという場を使わせてもらえることになった矢先コロナの渦が襲ってきたのである。しかし、五十嵐は止まらない。一歩一歩ではあるが、着実に進んでいる。忙しさや、集中し過ぎるあまりに、時に周りが見えなくなって、支えてくれる方々にご迷惑をかけ、お叱りを受けたりすることもよくある。それでも、すぐに本気で反省し、軌道修正してまた真っ直ぐ走り始める。たとえ大変なことがあったとしても、今日の反省を力に変えて、深夜までshuの後片付けと、キッチンの磨き上げを徹底的にしている。そんな姿は、最近はあまり見かけなくなったゼンマイ仕掛けのブリキのおもちゃのようだ。ハイテクでもないし、不器用なほど真っ直ぐしか進めない、それなのに、一歩ずつ進むその姿に、郷愁の念に駆られ、周りの人間は応援したくなってしまう。そして今日も、ブリキのおもちゃは動き続けている...---------------メディア掲載情報五十嵐創さんが【料理王国】に掲載されました。ぜひ読んでください。農業で東京のレストランの生ゴミをゼロに!?畑から目指す食の循環(五十嵐創/土とシェフ)https://cuisine-kingdom.com/connectedto-tsukuruigarashi/-------------
五十嵐の師匠でもあるMr.オーガニックこと、大浦政秀氏の会社アースアンドライフ様より究極のお肉のリターンのご紹介です。 アースアンドライフは、まずは何より安全性を第一に考えています。 食べることは選ぶこと 【Food Conscious】 私たちが食の未来を案じるということは、食生活が生命に 関わる以上、私たち自体の未来を気遣うことでもあります。私たちが強い意志を持って食を選択していかない限り、今 後の食生活事情はますます悪化していくといっても過言で はありません。便利なもの、安いもの、おいしいものより も、まず第一に安全なものを選ぶー表面上の良さに惑わさ れず、常に食の安全性を一番に重要視することがアースアンドライフたちの 訴える“フードコンシャス”です。 『生産者限定フリーレンジナチュラルビーフ 』について ★ 天候に恵まれ、牧草が豊かに育つ地域にあるファミリー経営の篤農家限定。 成長ホルモン剤・抗生物質を使用せず、アニマルウェルフェアに基づき飼育。 餌は、農場内の牧草のみ。外部から購入したものを与えることはない。 ★ 1頭あたりの牧草地は充分な広さがあるので、満足できる量の餌をストレスなく食べることができる。それにより毎日体重が増加し、優れた肉質になる。 《毎日体重が増えることが大切な訳》 毎日充分な量の餌を食べている時に栄養が行き届く順は、 ①内臓器官 → ②筋肉 → ③脂肪 (正常な状態) 満足する量の餌を食べられないと優先順位が変わってしまう。 ①内臓器官 → ②脂肪 → ③筋肉 コマーシャルベースで飼育している農場は、1頭あたりの敷地が狭く、餌が足りなくなった時は外部から購入する。そのため、生きるのに必要最小限の量しか与えない場合がある。この状態では、体重が増えなかったり減ったりするため、肉質が安定しない。 ★ 品質重視の加工場でコールドボーニング。 『コールドボーニング:屠畜後4℃まで冷却。(約24時間)冷えた枝肉の骨肉は 技術が必要。特に赤身肉であるグラスフェッドは、肉質に大きな影響がある。シェフは、必ずこちらを選ぶ。 ホットボーニング :屠畜のショックが残っていて筋肉が硬直している状態で骨抜きをして部位に分ける。部位別にしてカートン箱に入れる時でも、まだ温かい。時間かからずコストも安い。』 『フリーレンジナチュラルチキン 』について ★ ワクチン・成長ホルモン剤・抗生物質不使用。 NZは、鳥インフルエンザ等の病気の発生がないため、ワクチン接種の義務付け無し。 (通常他国では義務付け。オーガニック認証取得の鶏でも。) ★ アニマルウェルフェアに基づき飼育。 鶏舎内は、コンピューターで温度・湿度・換気を管理。日中は鶏舎前に設けられた庭への窓を開け、自由に出入りできるようにしている。*SPCA Bleu Tickを取得。 *SPCA Blue Tickとは、SPCA NZが家畜(肉用鶏、卵用鶏、豚)の飼育に 関して定めているアニマルウェルフェアの認証システム。 -5つのフリーダム- 1. 飢えと喉の渇きが無いよう、栄養のある餌ときれいな水をいつでも摂 取できる状態になっていること。 2. 心地よく過ごせるような温度や換気、悪天候から守られるような飼育 施設であること。 3. 痛みや怪我、病気の危険に晒されず、獣医の指導の下、健康的に過ご せるような環境を整えること。 4. 自由な行動を妨げられない充分なスペースが確保されていること。 5. 恐れや悲しみ等、精神的な苦痛がない環境を保証されていること。 ストレスのない環境で健康的に育てられているので、臭みがなくジューシーな肉質に なる。 ★ 植物性の配合飼料で、遺伝子組み換え作物は不使用。 五十嵐 『大浦さんから沢山の気づきを教えてくれました。 当初は、和牛の中でも最高級ブランドの霜降り牛って動物虐待の上にあるということも知らなかったのです。 もともと穀物を食べる動物ではないのですが、狭い小屋に押し込めて運動させず穀物を無理やり食べさせ続ける。そうすると失明、内臓の病気、浮腫、薬漬け、ストレスフルで生きているのか死んでいるのかわからない状況に持っていき、死ぬ寸前で屠殺しているのが霜降り牛なんです。この脂のサシが美味いね!とか言っていた自分がとても恥ずかしくなりました。その他にも表記されている国産牛の実態、薬漬けの鶏のこと、人間に都合よく虐げられている牛・豚・鶏のありとあらゆるお肉の裏側の悲惨な現状を教えていただきました。そんな大浦さんが世界中を回って厳選した今回の製品は、心を込めていただきますと言える究極のお肉なんです。 地球温暖化で話題になる牛のゲップは、穀物を食べさせるから多量のゲップを出すのです。グラスフェッドビーフ(牧草牛)はゲップの量が圧倒的に少なく、牧草を沢山育て植林も行っている為、通常の畜産牛より70%以上の二酸化炭素の排出を削減しています。安全とは、ただ人にとって安全というだけではなく、全ての生命や自然や地球にとって安全ということなのです。私たちは宇宙の中の地球の上で自然と相互関係の中で生きているのです。そんな視点で安全な肉の選択肢を与えて下さった感謝と共に皆様にも選択肢を与えたいとお願いして実現したリターン商品でもあります。』
トントントントントントントントン。厨房を覗くとリズムよく包丁で野菜を切る音が聴こえてくる。仕込み用のトレイには、背ワタが丁寧に取り除かれた小綺麗なエビがピシッと並んでいる。それはまるで、小学1年生が全校集会でピシッと整列させられているかのようだ。僕の視線に気付いた五十嵐は、「こんにちはぁ」と、厨房から目を細めた笑顔で挨拶をしてくれた。テラス席に座って、料理が出来上がるまで、藤野の山をぼうっと眺めながら待っている。「お待たせしましたぁ」の声と共に、テーブルに置かれた有機野菜の前菜。多くの藤野住民が、水曜と木曜のランチタイムにshuで見る、いつもの景色かもしれない。ランチを食べた後、都内で仕事があって藤野に戻ったのが深夜1時過ぎ。終電が藤野駅に到着して電車から降りると、あたりは真っ暗闇で、かすかに虫の声が聴こえてくる。藤野駅から車で自宅に向かう途中、shuの真横の道を車で通り過ぎると、駐車場には五十嵐の車が停まったままだ。ディナーがが終わるのはおそらく21時か21時半頃。それにも関わらず、深夜1時、なぜだかまだ厨房の明かりが外に漏れていた。.....「生き物なんだぞ。わかってるのか。」五十嵐の胸ぐらを掴みながら、父の久夫は静かに言った。「最近、仕込みの仕事が雑になってるんじゃないのか?慣れたからか?忙しいからか?世の中で白衣を着てるのは医者と料理人だけ。これは、生き物だってこと忘れるな。」五十嵐は、物心付いた9歳の頃からずっと厨房に立ち続けている。風邪を引いても熱を出しても休んだ日は一度も無い。中学生になりバスケ部に入っても、16時頃になると友人たちよりも早めに練習を切り上げて店に向かい、思春期になって彼女が出来ても、デートに行くことすらできないような生活だった。大切な友人が亡くなったその日にも、涙を流しながら厨房に立ち続けた。最初はよくわからないままだったかもしれないが、いつからか染み付いたプロとしての誇りと信念の炎を絶やさずに燃やし続けていた。五十嵐は4人兄弟の末っ子。五十嵐の母の弟が蒸発し、家に残された幼い2人の子供を養子に迎えたのは、父の久夫が32歳の時。父は6人の子どもと母を支える一家の大黒柱として、13畳の小さなラーメン屋を中華料理屋の広味坊に変えて営業してすることを決断した。7人を養わなければならない父には修行に出る余裕は当然なく、吉祥寺にある名店に通いながら中華料理を学んだ。その名店とは、2019年に惜しまれつつ閉店された吉祥寺の『知味 竹爐山房』。店主の山本豊さんを30年以上前から師事し、お店に通っては食べ、どんな風に作られているのかを山本さんに尋ねては、知識を習得した。山本さんの教えである「料理は命があることによって成り立っていること。食材を大切にすること」を父は忠実に守り続けていた。そのことについて思い出すのは、小学校2年生の誕生日の日、父と築地市場に車で向かった時のこと。「おまえが欲しい魚、ただし生きている魚、なんでもいいから1匹選べ。」そう言われえ悩んだ末に1匹の生きた真鯛を選ぶと、「よし、今から自分で捌いてみろ」と指示された。包丁を握って生きている魚を初めて捌いた。その日からというもの、父はいつも「生き物なんだぞ」と言うことを、ことあるごとに五十嵐に伝えた。それから10年以上の時が経ち、父が腎不全に倒れ、五十嵐は24歳で副社長、28歳で広味坊の料理長となった。広味坊の社員は20人、彼らの生活もある。20代半ばにして、利益を出す事を最優先で考えなければならない立場に立たされた。料理を作ることが心底好きだった五十嵐だったが、利益を出すことへのプレッシャーは肩に重くのしかかった。築地に行って、魚を見て、次はどんな新しい料理を作ろうかなと構想を膨らませている時間だけは束の間の楽しみだった。そんな忙しい日々に追われている時、尊敬している料理人の先輩のお店が潰れたという知らせが五十嵐のもとに届くと、自分自身にもいつかは降りかかってくるかもしれないことのように思え、恐怖に駆られ、将来のことを考えさせられた。通ってくださる常連さんはいつか亡くなり、お客様は時代を経て世代交代し、求められる味も変わる。このまま料理人として儚く散る人生で良いんだろうか、いや、できる限り料理の歴史や文化を残せるような人になりたい。自問自答する日々の中で、まだ明確にではなかったが、五十嵐の中に、使命が見え始めていた。そんな時、生き方を考えさせるきっかけがもう一つあった。RED U-35という新時代の若き才能を発掘する日本最大級の料理人コンペティションへの出場だ。500人以上の若手料理人が集い、技術を競う。9歳から厨房に立ち続けていたことへの自負もあったので、出場する前は甘く見ていたところもあった。しかし、いざ出場してみると、同世代のシェフたちの熱意、思考力、発想力、志の高さ、全てに驚かされ、大きな学びとなった。それまでは、飲食業界の先行きの不安ばかりが先行していたが、同世代のシェフたちの熱い想いに「飲食業界は変わる」とさえ思わされた。その時、シェフたちの間で話題になっていたのが、デンマークのNOMAというレストランで、それまでデンマークの食文化は目立ってはいなかったものの、NOMAができたことをきっかけとし、デンマークが美食の街に変貌を遂げた。そういった同世代のシェフたちとの情報交換から、「食を通して社会に貢献できる大きな可能性」を確信したのだ。その出来事から食に対する捉え方と意識がさらに大きく変わり始めた。儚く散るのでは無い、持続性があって、100%自給率で循環型の地球に優しい究極のレストランとは何かを考えに考えた。電気はソーラーパネル、水は湧き水、野菜は自分で育て、火は薪を使えば起こせる。ただ、どう考えても、ゴミの問題だけは解決できなかった。通常レストランで1日に出るゴミの量は大量で、レストランは業者さんに買い取ってもらうような仕組みになっている。何か良い手立ては無いのか、徹底的に調べた。農大に通っていた頃、授業を受けていた小泉武夫先生のことを思い出し、著書『食の堕落と日本人』を読んだ時、その本の中に書かれていたのが、ハザカプラントだ。ハザカプラントとは、葉坂勝さんが考案された地域資源循環型のプラントシステムで、バクテリアを用いて廃棄物をわずか25日間で完熟堆肥化、つまりゴミを命ある土に戻すシステムだ。衝撃を受けた五十嵐は、小泉先生にすぐに電話をし、葉坂勝さんについて詳しく教えて頂いた。「バクテリア、発酵の究極の使い手は、葉坂さんだよ。葉坂さんの著書『バクテリアを呼ぶ男』を読んでみなさい。」と紹介された葉坂さんの著書を夢中で読み、魂が震えた。その時、葉坂さんに絶対に会いに行こうと思ったものの、何も知らないままで軽々しくお会いできる人ではないという思いも同時に芽生えた。自分は料理人でありゴミを出し続けて来た存在で、畑違いでもある。なかなか覚悟は決まらなかったが、とにかくお会いしたいという一心で、仕事をしながらフードロスやゴミのことを勉強し続けた。世田谷生まれ世田谷育ちで、物心ついた頃から厨房の世界しか知らない。結婚し、娘が生まれた時、仕事を休んで、妻の芽以子と32歳で生まれて初めての旅行で、彼女の祖母が住む岩手に行った。いわゆる田舎の原風景が広がっていて、妻から風の心地よさや、ゆっくりとした時間の流れを教えてもらい、自然に全く目を向けてなかった自分に初めて気が付いた。そんな経験を経て、2年の時が経った時、五十嵐は葉坂さんに会う覚悟が決まった。思いの丈の全てを手紙に綴り、ポストに投函すると、後日、運命を変える電話が、突然かかってきたのである。---------------メディア掲載情報五十嵐創さんが【料理王国】に掲載されました。ぜひ読んでください。農業で東京のレストランの生ゴミをゼロに!?畑から目指す食の循環(五十嵐創/土とシェフ)https://cuisine-kingdom.com/connectedto-tsukuruigarashi/-------------p.s.今回、ご支援下さり、誠にありがとうございました。貴方様のお力で、この度目標金額を達成したことをご報告致します。 今回、藤野界隈でbio直売所、bio移動販売、bioお惣菜を巡らせるというプロジェクトではありますが、全国の田舎地方が参考になるような取り組みにしたい!新しいモデルを作りたい!との思いが根底にあります。 貴方様から頂いたご支援で、地方の自然・人・暮らしがより楽しく美味しく本来の豊かさに向かっていく事に繋げていこうと奮起しております。 本気で農から世直しを考えているチームで活動を続けていきますので、これからも暖かく見守っていただけたら幸いです。 本当にありがとうございました。五十嵐 創