皆さまこんにちは、三代目赤坂兵之助でございます!今日は、「大阪工業大学」での取り組みの二日目です!「モビオ」でのセミナーは予定通りに落ち着いた雰囲気の中で始まりましたが、私にしたら一大事に近いものでしたので、その時のベストの席を探して座りました。たぶん専門的なことが好きな方にしか受け入れられないような、質素なスライド、図面と解説しか流れてこない画面...。私はそれに完全に集中していました。位置と姿勢に対して六つの自由度、ISO10791、工具先端点制御、ハイデンハイン...。皆さまにはきっと面白くないでしょうし、ネコに対して「いぬ」と名前を付けるような、「危険が危ない」「頭痛が痛い」と伝えるような、そんな違和感を思われると思います。セミナーの講師先生の話を拝聴しながら、「でも、あれはどうなるんだろう?」「じゃあ、これはどういう意味なんだろう?」そんな事ばかりを考えてしまいました。どうしても、質問したかったので、そのセミナーが終わっても私は居残って、講師の先生を捕まえて「質問漬け」にして禅問答の一休さんみたいになってしまっていました。その先生が大阪工業大学の教授で、「ものづくりセンター」のセンター長である井原教授であることを知ったのは、もう少し後のお話なのです。「じゃあ、一度、大学に遊びに来ませんか?」井原教授からのその好意とお言葉に、私は甘える以外の選択肢を持つはずがないので、手帳のカレンダーにまた「丸」を付けることになったのです!(つづく)赤坂金型彫刻所 代表 三代目赤坂兵之助
皆さまこんにちは、三代目赤坂兵之助でございます!今日から数回にわたり、大阪工業大学での「非常勤講師」としての三代目赤坂兵之助をお話させて頂きます!2018年11月20日冬の雰囲気を少しづつ感じられるようになったよく晴れたその日に、私はとても楽しみにしていたセミナーにワクワクとしながら参加していました。「5軸加工機の精度を高めるための検査と加工方法」という、きっと普通の方々にはよく分からない上に興味もわかない、そのタイトルに私は惹かれていました。その日の仕事をそこそこにして、東大阪市の「モビオ」というものづくりのための支援施設に、いつもよりの小走りで向かうことになりました。「5軸加工機」という加工機械は、一般的な加工機よりも「自由度の高い加工ができる」と考えて頂けると良いと思います。日本の職人さんはとても器用なので、一般的な加工機ででも工夫を凝らしてとても素晴らしい仕事をされています。だからこれまでは5軸加工機は要らなかったのです。でも世界の先進国、特にヨーロッパでは、「めんどくさいことは機械にやらせるべきだ」という考え方が主流ですので、5軸加工機は日本に比べてとてもメジャーな加工機なのです。ですが「動かせる軸が多い」ということは、高価で、大型で、精度が悪い...。この「精度が悪い」ことへの解決、その「挑戦」を聴講できる...!2018年時点で私の一番の関心事であった「5軸加工機の加工精度」、これまでもあちこちで5軸加工機の話は聞いたけれど、これはまた違う!「モビオ」のHPで見つけたそのセミナーにとにかく申し込んで、カレンダーに丸を付けて、前の日にはよく眠ろうと決心していました!(つづく)赤坂金型彫刻所 代表 三代目赤坂兵之助
皆さまこんにちは、三代目赤坂兵之助でございます!改めて、今回私がクラウドファンディング挑戦に至った想いを語りたいと思います。今回の挑戦を後押ししたのは、間違いなく前回のクラウドファンディング挑戦時にいただいた皆さまからの声です。『何故このアクセサリーを選んでくださったのか?』お客さまとのやり取りの中から、私はお客さまそれぞれの背景にあるドラマを知ることができました。大切な人に贈りたい。大事な1日に身に付けたい…。モニター越しではありますが、そんなお客さまと直接やり取りをさせていただくシーンは普段の私の仕事には無いことで、とてもワクワクしたことを覚えています。今モニターの向こうでメッセージをくださっている方が、私の手で作ったものを手に取り喜んでくださっている。その感覚に心が震えるとともに、『もっと喜んでいただきたい』という想いが強くなりました。『作り手にドラマがあるのなら、買い手にもドラマがある』アクセサリー製作を通じて、お客さまと直接やり取りをさせていただくシーンの中で、様々な物語を体感させていただける。この「気づき」は、今もこれからも私の宝であり続ける。。。最初は『日本のものづくりを伝えたい、彫刻技術を未来に繋ぎたい』という自身の想いを原動力に決めたチャレンジ。もちろん今もそこは揺らぎませんが、手に取る方のドラマを想像し思いを巡らせながら制作に没頭する…。今はそんな楽しさが加わっております。赤坂金型彫刻所は、大阪の八尾市というものづくりの町にある小さな町工場です。私一人でたいしたことはできないけれど、うちみたいな小さな町工場が頑張ってたら『赤坂でもできるなら自分もできるかも』と思ってもらえるかもしれない。そう思いながら、日々挑戦しております。今回も前回の作品を凌ぐ精緻さで、皆さまに安らぎと優しさをお届けします。身につけていただく方々の心に寄り添う逸品を、1点1点魂を込めて製作いたします。私の未来の目標である「ものづくりの学校」への夢は広がります。ぜひご支援ご検討の程、よろしくお願いいたします。赤坂金型彫刻所 代表 三代目赤坂兵之助
皆さまこんにちは、三代目赤坂兵之助でございます!『幸せが天から降ってくるという云われの上下逆さの「福」』をデザインし、「印象的な造形」とご好評を頂いております『[cocur]fuku(コクール・福)』を追加製作させて頂いております!前回での反省点や改善点を頭の中で思い描きながら、「今回はもっと良くなるぞ!」とワクワクとして取り組みました。ああでもない、こうでもない、「もう一人の自分」との対話。もっとこうすればいいんじゃない?もっとああすればいいんじゃない...?何回も考えて考え抜いて作っているつもりなのですが、いつも「完璧」にはならない...。99.9999%は出来ているのに、もうすこし、あとすこし、足りていないものがある...。それをうまく「言語化」できないし、実際の彫刻に反映できない。もどかしさを感じてしまいます。それでも「もうこれで完璧」としてしまっては、そこからの進化もありません。出来上がった作品を「常に疑う」。さらなる高みへの「挑戦」。これをし続けるから「見えざる何か」が見えてくるのでしょう。その素材からそのカタチを取り出すことは、「神様たち」が決めている「神託」なのかもしれません。 ※『[cocur]fuku(コクール・福)』は下記サイトからご購入いただけます。cocur(コクール)オンラインショップはこちらから赤坂金型彫刻所 代表 三代目赤坂兵之助
皆さまこんにちは、三代目赤坂兵之助でございます!皆さんは「矜持(きょうじ)」という言葉、最後にいつ使いましたか?私はつい昨日、友人との歓談で使ってもらいました。「自分の仕事への矜持が足りていない」あるいは「何かが多すぎる?」...?例えばこの写真の「キャップボルト」、ねじ。みなさんは、このねじの製造過程を想像されたことがありますか?大量生産品ですから、オートメーションで作られています。だからといって、このボルトを作ることが仕事ではなく「このボルトを使って、世界に役立つものを組み上げていく。その技術者に貢献するために、よいボルトを作っている。」そんな「仕事」に我々職人は支えて頂いています。「作業」と「仕事」は別物です。尊敬と感謝の念を込めて、無地、全体、下半分、見分けがつくようにマジックを塗りました。赤坂金型彫刻所 代表 三代目赤坂兵之助