速報!!
先ほど、目標金額を達成しました!
みなさん、本当に本当にありがとうございます!
終了まであと6日間。1冊でも多くの人に読んでもらいたい、その一心で頑張ります。
どうぞよろしくお願いいたします。
今日は、失語症の日制定委員会の初代メンバーでもある、言語聴覚士の西村紀子からのメッセージです。タイトルの「重度でも幸せであるためのたった1つの秘訣」は何だと思いますか?
こんにちは。ここまで私たちのクラウドファンディングにお付き合いいただき、ありがとうございます! 年齢はオーバー50、つまりベテランの域ではありますが、意外に失語症のリハビリテーションに関わった年数は短い。そのくせ声はでかいし目立つ、大阪の言語聴覚士の西村紀子です。そんな私にしか書けない記事を書こうと思います。ぜひお読みください。
このクラウドファンディングで、これまで、失語症についての記事を読んで「うわっ、これ、大変やん!」と思いましたよね。
「あなたや、あなたの家族が失語症になるリスクはあるんですよ」と言われたって、「いやー、あんまり考えたくないわー」と無意識にスルーをしていた人もいるのでは?
そんな人にこそ読んでほしい、本日のテーマはこちらです。
そう、重度の失語症でも、幸せに暮らしている人はたくさんいるのです。私は臨床で、ずーっとこれが謎でした。というか、どうしたら重度でも幸せなのか、それをずっと考えていました。だって、失語症はそんなに急には治らないから。学生の時に習って衝撃だったのが、
「重症の人こそ、改善のカーブが緩い、つまり改善しにくい。」
これはショックでしたね。こう言ってはなんですが、ダイエットだって、体重が重い人ほど簡単に減るじゃないですか。だから私は、重度の人ほど改善率が高いと思っていたのです。反対でした……。え?じゃ、どうしらいいの?ですよね。
言葉が話せないせないというのは、ほんとに残酷な障害です。まるで物のように扱われたり、「この人喋れないねん」と目の前で職員に発言されたり。そんな人権侵害の場面もたくさんたくさん見てきました。でも例えば、そういう目に遭った時、私たちは抗議しますよね? 少なくても愚痴を言う。でも、失語症のある方は、それができないのです。
しかし、こうした辛い場面に幾度となく出会っているであろう重度の人でも、幸せに暮らしている方はたくさんいます。その人たちはどうして幸せなのでしょう。その人の性格? 宗教心? 価値観? もちろんそれもあるでしょう。でも、違います。そして、これは失語症だけのことではありません。
病気によってできなくなったことを、一次障害と言います。そして、その障害によって社会的に不利な状況に置かれるなどして、心の病を合併したり、他の問題が引き起こされることを二次障害といいます。病気や障害だけでなく、犯罪や災害被害者もそうですよね。そのことにより、後々に引き起こされることの方が被害が甚大です。
失語症に話を戻すと、脳を損傷したことにより、言語中枢が傷つき、失語症になったのが一次障害、失語症があるために、人とコミニケーションが取れず、孤立して、引きこもったり、心の病を患ったりするのが二次障害です。
私が学生時代に衝撃を受けたとように、一次障害は改善が難しいです。しかし二次障害は、防ぐことができるのではないか? そんなことから、重度でも幸福度が高い人に着目してきました。
そうして発見した、幸福度の高い人に共通しているのは、仲間がいると言うことです。ほとんど言葉が話せなくても、居酒屋に友達と行く、カラオケに行く(今はコロナ禍でやめているとしても)、ゴルフに行く。ダンス、写真、アニメ、合唱など、趣味活動に勤しんでいる人。そうした人は幸福度が高く、話せない本人をそのまま受け入れている仲間が周囲にいます。
言葉でコミュニケーションをとる事が難しくなった自分をわかってくれる。
病前を変わらず接してくれる。
そんな仲間がいる人は、幸福度が高いのです。言葉によるコミュニケーションが取れなくて不便であるけれども、不幸ではないのだから。実は、私にもコミュニケーションに問題がある家族がいます。でも、本人は幸せそうです。それは、いつも周りの人が理解してくれるからです。応援してくれているからです。
言葉の障害は孤独病と言われます。人は孤独が一番辛いのです。失語症があって話せないという状態よりも、コミニュケーションが取れる相手がいないということが辛いのです。社会から見放されたと感じると絶望を覚えるのです。
そんな中、失語症を知っていて「応援しているよ!」と言ってくれる人がいると、とても勇気がでますよね。生きる希望になります。
「失語症に、そこまで興味ないわ」と思っている人。(あ、そんな人はここを読んでないかもしれませんが、笑) あなたが、このプロジェクトに支援することで、ここにカウントされる支援者数の数が増えます。それが多くの失語症者をどれだけ喜ばせるか想像してみて下さい!
「失語症の本? ん-、本を読むほどではないわー」と言う方
あなたがいつか孤独になった時、孤独感を感じた時、「以前、失語症のクラウドファンディングで、私、人の孤独を救ったのだ! だから私にもきっと仲間が現れるはず!」
そう信じてください!
そうしたらあなたにも仲間が現れます!
知らんけど。
(これ大阪のオチです。必ずつけます、許してください、笑)
恩送りのつもりで、ぜひご支援よろしくお願いします! ぜひ本を買って、読んで欲しいのが本音ですが、寄付も大歓迎です!!
折しも今日の日刊ケイザイに、掲載されました。オンラインの言語リハサービスもしています。良かったらこの記事も読んでみてくださいね。
オンラインの言語リハビリについてはこちらをご覧ください。
https://www.xn--eckl6i7dg5cc.com/
「オンライン言語リハ」で検索しても出てきます。よろしくお願いいたします。
事務局です。昨日よりリターンが1つ追加されています。
失語症の日制定委員会のメンバー、今回の記事を書いた西村紀子が所属するNPO法人Reジョブ大阪より、冊子会員権のリターンです。高次脳機能障害や失語症のある方にインタビューした記事が掲載されている冊子『脳に何かがあったとき』が毎月届くサービス。1か月1,000円の会費のところ、年間購読料12,000を10,000円に!というリターンです。