アフリカの新しいオペラ!ブルキナファソで、現地の人々とじっくり・ガッツリ・コラボ

世界最貧国の一つ、西アフリカのブルキナファソで、現地の伝統音楽奏者たちとのコラボで新しいオペラを作っています。アフリカ人が自らの視点で語るアフリカの歴史、苦難と希望の物語を、アフリカの豊かな音楽を取り入れて描く、アフリカ独自のオペラの誕生をサポートし、見守ってくださいませんか。

現在の支援総額

695,500

115%

目標金額は600,000円

支援者数

61

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/08/22に募集を開始し、 61人の支援により 695,500円の資金を集め、 2021/11/08に募集を終了しました

アフリカの新しいオペラ!ブルキナファソで、現地の人々とじっくり・ガッツリ・コラボ

現在の支援総額

695,500

115%達成

終了

目標金額600,000

支援者数61

このプロジェクトは、2021/08/22に募集を開始し、 61人の支援により 695,500円の資金を集め、 2021/11/08に募集を終了しました

世界最貧国の一つ、西アフリカのブルキナファソで、現地の伝統音楽奏者たちとのコラボで新しいオペラを作っています。アフリカ人が自らの視点で語るアフリカの歴史、苦難と希望の物語を、アフリカの豊かな音楽を取り入れて描く、アフリカ独自のオペラの誕生をサポートし、見守ってくださいませんか。

エンタメ領域特化型クラファン

手数料0円から実施可能。 企画からリターン配送まで、すべてお任せのプランもあります!

このプロジェクトを見た人はこちらもチェックしています

万博公演動画

上記をクリックしていただくと、万博がアップロードしているオペラ公演動画をご覧になっていただけます。

波乱万丈の日本旅行・万博公演が終わり、ワガドゥグへ戻って1週間目。残務処理やら何やらに追われて休む暇もない有様です。でも、あまり遅くなりすぎないうちにご報告をさせていただきたいと存じます。

オペラ・プロジェクトを開始してから5年半が経過しようとしています。万博での公演は決して私の目標でもゴールでもありませんでした。私の目標は興味のあるオペラというジャンルに西アフリカの強力なDNAを加え、全く新しい様式のオペラを作ること。そしてそれは同時に、グローバリズムと、文化さえも観光資源として売りに出そうという各国政府の振舞い、「ONE WORLD、ONE PLANET」を謳いながらも各国の文化をブランディングしたがる傾向…そんな全てに大いなる疑問を呈示するための取り組みでもありました。そして、強大な勢力にコントロールされているメディア、溢れんばかりの情報の洪水に溺れ、何でも知ることが出来ると容易に錯覚しかねない状況で、実は重要な事実でも全く報道されていないことがままあるという現実。ブルキナファソで暮らすうちに、この現実を否応なく突き付けられ、その中で芸術に携わる者として今、何をしなければならないのかを考え続けてきました。

万博で公演することは、そういった、現状を牛耳る勢力の企画する祭典の真只中で、芸術の力によって、この世の有様に対する大いなる批判と疑問を突き付ける絶好の機会だと思いました。

しかし、当然ながらそれは決して簡単なことではありませんでした。ブルキナファソは今回の万博に途上国支援の対象として参加しました。出演者、音響や映像のスタッフを含む10名が万博に招待されましたが、オペラ公演はあくまでもボランティア公演としての位置付けでしたので、入場料を取ることはもちろん出来ませんでしたし、公演したナショナルデーホールに備わっている設備以外に必要なものは全て自力で用意しなければなりませんでした。ところが今なおテロリストとの戦いに明け暮れるブルキナファソ政府からは1円の支援も受けられず、(個人にとっては)かなり莫大な費用を自力で準備するために2024年2月末から2025年4月末まで日本へ帰りました。が、円安などの状況でスポンサーを得ることも難しく、全ての当てははずれ、8ヶ月が経過した時点でほとんど何の成果も得られず、途方に暮れました。10月のある日、内閣官房事業・万博国際交流プログラムというものの存在を教えてくれた人がいて、その時点でもう応募が締め切られているかも知れないと言いながらも、情報リンクを送ってくれました。実際、その時点でこの事業は第九次募集を受け付けていました。しかしこれは、私が自分で申し込めるものではなく、全国の地方自治体が万博参加国の一つを選び、その国との交流を深める事業のために登録申請をするものでした。私は奈良県橿原市を含む5つの地方自治体に登録申請をお願いしましたが、人が足りなくて余計な業務を増やしたくないという理由で4つの自治体から断られ、橿原市だけが受け入れてくれました。

2025年が始まる頃にようやく令和6年度事業をスタートさせましたが、まだほとんど活動らしい活動も始めていないのに膨大な書類作業に追われるばかりで、こんな調子では令和7年度はいったいどうなってしまうのだろうと頭を抱えました。結局、会社を設立して橿原市から委託を受けて事業を進めるしか道はないと悟り、大学時代の同期生の助力を得て合同会社を立ち上げました。

いち早くワガドゥグへ戻ってリハーサルを始めたいのは山々でしたが、資金が用意出来なくては万博公演は実現しませんから、帰るに帰れず、滞在は長引くばかり。この間実家からも「いつまで滞在するやらきちんと頼みもしない」と嫌味を言われて、居辛さのあまり、急遽三重県熊野市に部屋を借りて移り住みました。膨大な作業の合間に、冬の熊野灘で泳ぎ、海底の珊瑚礁や魚の群れを眺めてはひとときの慰めを味う日々でした。

4月20日にようやく日本を発ったものの、ブルキナファソのVISA発給を待ちながらドイツでさらに2ヶ月近くを過ごし、ワガドゥグに戻ったのは6月半ばでした。バンドメンバーを伴っての日本行きまであと5週間しかありませんでした。その頃には様々な経緯から、オペラ公演のみならず、万博での公式式典での40分間の演奏も頼まれてしまい、オペラとは全く別の5曲をマブドゥに用意してもらっていましたが、私はその全てを5週間でマスターしなければならず、依然として続く万博事務局とのやり取りで忙殺される中、ともかく1分1秒を惜しんで準備に努めるしかありませんでした。

出発当日(現地時間7月23日朝4時50分発の飛行機でした)はものすごい雨が降り、私たちの住むあたりは道路が川のようになってしまいました。それでも何とか空港へたどり着き、無事出発し、初めて飛行機に乗ったマブドゥ、ラミッサ、ヤクバは大興奮。でも機内のトイレの使い方も何もわからない彼らに現場でいろいろ教えるのはなかなか大変でした。イスタンブールでの乗り換えは、なんと次の便を待つこと11時間50分!! 日付が変わってようやく関西空港行きの便に乗り込み、10時間近いフライトで7月24日夜7時頃に関西空港に着いた私たち。検疫でイブラヒムが引っ掛かり、(39度1分の熱でカメラが反応)そのまま空港内のクリニックへ。私の下手くそなモレ語通訳による問診後、直ぐに血液検査が行われ、あろうことかデング熱と判明。その後も延々と続く検査や質問攻めの末、ようやく2時間半後に入国させてもらいました。が、既に22時を過ぎて閑散としたラゲージクレームに寂しく取り残された私たちの荷物を引き取ろうとしているところへ麻薬捜査犬を連れた警察の方々が!すると犬が私たちの荷物のうち2つに異常に興奮して反応するではありませんか!メンバーの誰かが違法薬物を持ち込んだのかと、私は啞然…でも山羊革を張った太鼓の匂いに犬が興奮しただけでした。

翌朝9時から金橋小学校で子どもたちとのリハーサル開始なのに、イブラヒムを奈良県立医科大学病院の感染症科へ連れて行って受診させろと至上命令が下り…。すべて綿密に計画を立ててありましたので今更リハーサル時間変更など不可能。ですがブルキナファソ大使館や万博の事務局の人々が病院への付き添いをしてくれるはずもなく…結局ブルキナファソ在住の日本人ダンサーで今回もオペラに参加してもらっている吉田さんに病院への付き添いをお願いしました。この後も次から次へと起こる予想外の出来事の連続で、まともに眠ることすら出来ない私の姿に気を遣ったマブドゥは、歯の激痛を私に告げることを躊躇。ひたすら何でもない顔をし続けていましたが、あまりの痛さに遂に自分でその歯を抜いてしまったんです!翌日遅くなってからそれを知った私は、衝撃のあまり目眩がしました。せっかく保険が掛かっているのに、何で歯医者に行かないのよ?! 化膿したらどうするのよ?主演歌手無しで公演できるはずないじゃない⁈? でも「あなたがそんなに忙しいのに歯医者に連れて行ってもらうなんて、そんな迷惑をかけられない」というマブドゥ…ステージ上で見せる笑顔の裏の、凄まじい真実の一端です。(この後の報告は②に続きます)

シェアしてプロジェクトをもっと応援!

新しいアイデアや挑戦を、アプリで見つけるcampfireにアプリが登場しました!
App Storeからダウンロード Google Playで手に入れよう
スマートフォンでQRコードを読み取って、アプリをダウンロード!