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みなさま、こんにちは。
とらいふ武蔵野 運営企画推進室でございます。
10月5日と10日の2日間、「みんなでつくった『とらいふビール』をみんなで味わう夕べ」を開催することができました。今日は、そのご報告とお礼をお伝えいたします。
「せっかく『みんなで』つくった『とらいふビール』なので、みんなで乾杯したい」という思いから、今回の企画は立案されました。ご入居者には別の機会にビールを楽しんでいただいているので、今回は職員と地域の方々を対象に企画しました。
9月20日に企画会議を開催し、「『検温』と『抗原検査』を実施して、『マスクを着用』して互いに『距離』をとり、『屋外』で懇親会を実施することは、一定の感染症対策になる」という見解で一致しました。
これを「福利厚生」の一環としてとらえるなら、シフトの関係もあるので、「夕べ」を2回に分けて開催し、そこに「参加希望申し込み」をして参加した職員に「とらいふビール」を提供して懇親会も兼ねる。さらに、この「夕べ」に、とらいふぁーむ開設当初から主体的に参画してくださっている「クリーンむさしのを推進する会」の方々や、地域の高齢者福祉事業に携わる関係者の方々をご招待しよう、という流れになりました。
もちろん、「入居者と家族に面会制限を設けているいま、職員たちが飲み会をやるだなんて何事だ」というような反対意見もあがりました。議論を重ねた結果、私たちが出した答えは「福祉従事者のQOLの向上はケアの質の向上に資する。それは、法人理念『福祉文化の創造』の実践である」というものでした。ホップの栽培とビールの醸造で協働させていただいた「スイベルさん」に企画のご相談すると、なんと「生ビールサーバーセット」をお借りすることができました。
そうした経緯のもとで開催された「夕べ」には、二日間で総勢約60名の方々にご来場いただきました。参加者の方々から頂いたお言葉でいちばん多かったものが「もっと宣伝に力を入れなさい」というものでした。私たちからすれば、「老人ホームがビールを作った!」という達成感を得ていたところに、「発信力が足りない」「認知されなければ意味がない(もったいない)」というお言葉をたくさん(笑顔で)頂き、まさに背筋が伸びる思いでした。
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私たちは、「とらいふぁーむ」の価値は、要介護高齢者のみならず、多世代・多主体の市民が自ら健康であり続けるための自律共生の「居場所」として機能することによって高まるものだと考えています。
たとえば、とらいふぁーむという空間が、子育てや孫育てを経験した高齢者たちと子育て家庭との「出会いの場」になれば、それは「異次元の少子化対策」と「高齢者の介護予防」の連携に寄与できる可能性があります。
住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるために、あるいは、ひとり暮らしでも安心して暮らし続けられるために、武蔵野市には高齢者福祉に関するサポートがたくさんあります。けれども、まだまだ認知度が高いとは言えません。そこで、複雑化・多様化した支援ニーズに対する重層的な相談支援体制を強化するための「情報提供」や「相談」の場として、緑に囲まれた とらいふぁーむ を活用することができれば、(高齢者介護に従事する現場の職員たちにも)さまざまな制度の活用方法を、具体例を通じて周知をする機会を創出できるかもしれません(実際に、とらいふぁーむでも独自の取り組みとして「もしもの会」を開催しています。そこでは、「市民から市民へ」の経験談が、当事者たちのことばによって共有・継承されていくようすが見られます)。
「介護する人/される人」の垣根を超えて、多世代で一緒に勉強していくことができれば、延いてはダブルケア・トリプルケアへの支援や介護離職防止、ヤングケアラー支援にも貢献することができる、とらいふぁーむという空間は、そうした「まちぐるみの支え合い」のためにある、と私たちは確信しています。まさしくそれは、地域共生社会の実現に向けた取り組みにほかなりません。そして、そのような社会を目指すことによって、災害や感染症が発生しても安心して生活できる地域社会ができるのだと思います。
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とらいふぁーむは2年目の冬を迎えます。私たちがこのような活動を継続することができるのは、みなさまからご支援を頂いたおかげです。心より感謝申し上げます。
ようやく涼しくなり、秋野菜もすくすくと育ち、絶好の「とらいふぁーむ日和」が続いています。お近くにお越しの際は、ぜひ、ふらっと遊びに来てください。
Let’s go slow :)